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今できることを探していく|平良真美さん

「〇〇のせいでやりたいことできなくなっちゃった」

そう思った経験、きっとあると思います。

私は中学・高校生の頃留学に行きたかったのにおうちにお金がないからと行かせてもらえなかった経験があります。

あるいはコロナで、海外留学や県外の人との交流のチャンスを失った方もいるでしょう。

環境的な要因で挑戦の場がなくなってしまうと、挑戦する勇気や気持ちまで削がれてしまうことも多いと思います。

今回インタビューさせていただいた、平良さんもその1人でした。

平良さんは3年生で留学するために準備を重ねていたそうですが、結局行けず、2020年はそのショックでほとんど思い出がないそうです。

しかし現在、沖縄の大学生に向けてフリーマガジンCAMPUS LIFEを作成・配布中。

「どう立ち直ったのか?」「なぜフリーマガジンなのか?」

ぜひ、最後まで楽しんで読んでみてください!

【経歴】
平良 真美(たいら まみ)
沖縄国際大学英文学部4年生
学生団体ReaL 代表
シンガポールでのインターンや、中国への留学経験あり
現在は大学生向けフリーマガジン CAMPUS LIFEを自身が中心となり制作・配布

↓CAMPUS LIFE のInstagram


CAMPUS LIFEのTwitterはコチラ


大学生向けフリーマガジン

ーーー早速ですが、フリーマガジンを執筆しようと思ったきっかけについて教えていただけますか?

コロナでいろいろうまくいかなかったことがきっかけですね。

本当は、3年生の8月に留学に行ける予定だったんです。

でもコロナで4年生の8月まで延びて、結局それも行けないことになってしまって。

それから、3年生の2月にはインターンに行く予定だったんですけど、それもコロナでなくなってしまったんです。学校生活もかなり変わってしまいましたし。

本来あるはずの生活が奪われたように感じて落ち込みました。

去年1年間は記憶がないくらい、何もできなかったです。

でも、奪われてしまったなら作ろう、と思ってフリーマガジンの制作を始めました。


ーーー実際のフリーマガジンにはどんな情報が載っているんですか?

実はこのフリーマガジンは、コロナによって立ち上がった事業として那覇市から助成金をいただいてやっているんです。

だからマガジンの内容もコロナに関係することが多いんですよね。

第1弾はすでに配布しているんですが、コロナ禍の大学生活だったり、コロナ禍における就活事情や留学事情について掲載しています。

コロナの中で就活を経験した大学生や、コロナ禍でも現在留学に行っている人がいるので、そういう人に「実際どうなの?」ということをインタビューして記事にしています。

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ーーーこのフリーマガジンを通してどんなことを伝えたいですか?

私自身、コロナのせいで前に進みたいけど進めないことが多くていろんなことが嫌になった時期がありました。

でもこんな状況でもがんばっている人はいるので、「環境だけのせいにするのは違うな」と感じて。その想いからこのフリーマガジンができあがっています。

なので「どんな状況でもやれることはある」って伝えたいですね。

制作する私たちも読者と同じ大学生なので、一緒の目線だからこそ伝えられることがあると思っています。


ーーー第1弾が配布中ということですが、どこに行けば手に入りますか?

現在設置しているのは以下の場所です。

【ラジオ局】
・FMぎのわん
・FMコザ
【飲食店】
・麺やKEIJIRO(那覇市・浦添市)
・まぜ麺マホロバ(那覇市・沖縄市)
・Cafe ONE OR EIGHT(那覇市)
・イタリアン食堂PARMI(那覇市)
・Cafe Solesta(西原町)
【大学】
・沖縄大学

毎回1,000部印刷することにしていて、それを分割して置いています。

もっと学生に届いて欲しいので、現在琉球大学と沖縄国際大学に交渉中です。

ーーーなるほど、たくさんの学生の手に届いて欲しいですね。

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沖縄に生まれたから

ーーー留学やインターンの予定がなくなって、「何かしよう」と思った時に、数ある挑戦の手段の中からフリーマガジンを選んだのはなぜですか?

以前、琉球新報のインターンでネット記事を書いたり、沖縄で部活をしている中高生にフォーカスしたフリーマガジンの執筆を担当したことがあって、書くことに対して抵抗がなかったことが一つですね。

その上で、ネット記事だと比較的簡単に1人でも書けるけれど、みんなで何かを作りたいって想いと、手に触れられる形で残すことができれば今後の人生においてよりプラスになるんじゃないかなと思ってフリーマガジンにしました。

以前フリーマガジンを執筆させていただいた時に、出来上がるまでの流れを実際に近くで見ていたことで、他の人よりもフリーマガジン制作へのハードルが低かったことも要因の一つかもしれません。


ーーーすごい経験ですね。なぜ琉球新報でのネット記事やフリーマガジンの執筆の経験があるんですか?

私、「記者になりたい」って想いがあって。この想いが生まれたのも沖縄に生まれたからこそなんですけど。

それで、「記者になるために今できることはなんだろう?」って視点で取り組むことを考えて行動してきたんですよね。

その一環が、インターンやフリーマガジンでの執筆につながっています。

今回のフリーペーパーも「自分が記者になるために今できること」を考えたり調べていた中で「今のうちから情報発信をしておいた方がいい」とあったのを見て、やりたいと思いました。

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ーーーなるほど。「沖縄で生まれたからこそ記者になりたい」というのはどういうことですか?

私はこれまで、シンガポールにインターンに行ったり、中国に留学に行ったりと何度か渡航経験があるんですが、その中で一番香港に興味を持ちました。

それは中国と香港のどちらもを訪れた時、香港に対して沖縄と通ずるものを感じたからです。

中国への留学では天津という土地に行ったのですが、その時は中華人民共和国建国70周年の年でお祝いムードだったんです。

ところが同じ年に香港に行ってみると、その時はちょうど香港デモが起こっていて、ニュースで見た状況を目の当たりにして衝撃的でした。

その中で、香港は中国の土地でありながら本土と雰囲気が違ったこと、香港の本土に対する反発みたいなものが沖縄に少し似ていると感じて。

しかも香港はそのデモを学生主体でやっていたり、中国本土の学生より広い視野で物事を見れているなと感じることがあったんですよね。

だから、香港の動きを沖縄に伝えていきたいと思うし、逆に沖縄のことも香港に伝えていきたいと思って、そのためには記者になるのがいいかなと思っているんです。

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言い訳しないでやってみること

ーーー現在配布中のフリーマガジンですが、何か反響などはありましたか?

そうですね、実際置かせていただくお店の方からは意見をいただくことができました。

それから、フリーマガジンの一部をInstagramで最近公開し始めて、そこには学生からの反響もあります。

ーーーなるほど。じゃあフリーマガジンの内容が気になる人はInstagramからチェックしてみるのもいいってことですね。


ーーー第1弾を作った感想や、第2弾に向けてどうしていく予定かなど教えていただけると嬉しいです。

メンバーのほとんどが編集に携わったことがなくて、最初は本当に困惑しました。

初めて扱う編集ソフトで何ができるのか、どうしたらできるのかが全くわからない状態で始まったので、そこが本当に大変なところでしたね。

でも、実際にできあがったものを見てみると、すごく自信に変わりました。

今回のフリーマガジンは私が思いつきで「やってみたい」とツイートして、それに反応してくれた友人と始めたものだったので、そこから始めても「やればできるんだ」って感覚が強かったです。

とはいえ第1弾なこともあり、まだまだ納得していない部分もあるというか。

潜在的な力はまだあるなと感じるので、それをどうしたら発揮していけるかを考えながら、現在第2弾を作っているところです。

それから、人数を少しずつ増やしていきたい気持ちもあるんですよ。

那覇市の助成金をもらう段階で4~5回はフリーマガジンを作らなければいけないことになっているので、一緒にメンバーとして頑張ってくれる人がいると嬉しいですね。

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ーーーなるほど、新しいメンバーはどんな人だと嬉しいですか?

逆境でも立ち向かって進んでいる人、進もうと思っている人ですね。

コロナの状況って逆境じゃないですか。この中でもなんとかやっていこう、何かに挑戦しよう、と思っている人とか。

その想いから立ち上がった活動なので、その想いがある人だと嬉しいです。

その上で編集ができる人だととても嬉しいですね笑


ーーー確かに、どちらも大切ですね。笑 最後に一つ質問です。去年の留学が延期になってしまって、いろんなことが嫌になってしまったとおっしゃっていました。その時の自分に今戻って何かアドバイスできるならなんて声をかけますか?

「もっと周りを見なさい」って言いたいですね。

当時の自分は「コロナのせいで留学に行けなくなった」「なんで私だけ」って、できないことを全部環境のせいにして甘えていたなと感じていて。

確かに環境にも原因はあるけど、それをどう捉えてどう行動するかは自分次第だなって今は思っています。

それに、そうやって環境に言い訳している時も時間は流れているので、本当に今しかできないことを失い続けているんですよね。

でも、周りには同じ歳・同じ環境でも行動している人だっているじゃないですか。

だから、環境のせいにしていないで自分の時間と労力を使ってなんとかやれることはないか、やり方を探した方がいいよってアドバイスすると思います。

実際に動いてみて気づいたのは、こんな状況だからこそ力を貸してくれる大人も中にはいるんです。それも動かないと気づかなかったことなので、もっと周りをみるべきだったなと感じています。

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ーーーありがとうございます。最後に一言あればお願いします。

フリーマガジン、ぜひ手にとってみてください。

いろんな情報を詰め込んだので、きっと一人一人のアンテナにピンとくる情報が載っていると思います!

ーーー行動するチャンスを探している人はぜひ、フリーマガジンの中から探してみるのも一つアリだと思います!本日はありがとうございました。


↓CAMPUS LIFE のInstagram

↓CAMPUS LIFEのTwitter


おわりに

ここまで読んでくださってありがとうございます。

コロナで想定していたことがうまくいかない学生は、本当にたくさんいると思います。

with OKINAWAのインタビューを通しても、「コロナの影響で」と話す学生がすごく多いです。

でも、その中でなんとか団体の方向性を見直したり、改めて自分のやりたいことを見つめ直して「今できることはないか」と考えられる人は、この状況をこの状況なりに楽しんでいるようにも感じます。

その中で、平良さんが最後に話してくださった「もっと自分の労力と時間を使って周りをみて、やり方を考えればよかった」という話はすごく勉強になりました。

「何をしていいかわからない」という人がいるなら、まずは平良さんたちが制作されているフリーマガジンや、もしくはwith OKINAWAの過去記事でもいいので、少し時間を割いて、みんながどうこの状況を乗り越えているのか情報を探して、一つでもいいから実践してみると、新しい発見につながるのではないでしょうか。

この記事が、みなさんのさらなる一歩につながればと思っています。


with OKINAWAは、沖縄のために活動されている方や沖縄で活躍されている方へのインタビューを通して、沖縄の学生たちがもっと沖縄を好きになってもらえるよう活動しています。

ライター:さむ


【記事の感想をいただけると嬉しいです】

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