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最後に生き残る者[テーマ:顔]

コンビニ等に置いてある求人誌、「タウンワーク」は社会の縮図だ。普段40ページくらいあるのだが、10~15ページに減った。特に、飲食店の求人が減った。載っているのは、在宅のシール貼り、通販の倉庫整理くらいだ。変わったのは求人誌だけでない。コンビニで立ち読みする人はいなくなった。駅前の路上ライブも、電車の中でキスを繰り返すカップルも、いなくなった。

マスコミの報道も、芸能人の不倫から徐々にダイアモンドプリンセス号になって、ついにコロナ一色になった。橋下徹は「公務員と年金受給者は補償金の支給対象から外せ」といった。確かに、公務員と年金受給者は収入に変化はないだろうが、生活に変化はあるはずだ。
唯一の居場所の図書館が閉まったり、病院での世間話ができなくなったり、パチンコ屋が潰れたり、とにかく人生の楽しみが減っただろう

でも、何も変わらなかった人がいる。

父は、コロナ禍になる前にこう言っていた。
「お前さ、多摩川のほとりで、ゴミ袋パンパンにして自転車乗ってるやつ何やってるか知ってるか?空き缶集めて、金にしてんだよ。自転車だって拾ってんだぞ。」
ホームレスすげえよなと父は言ったあと
「いざって時に生き残るのはなあ、ゴキブリとホームレスだけだあ」
とつぶやいていた。

実際そうなった。ホームレスは、いつもと同じ時間に同じ場所にいる。服装も、持ち歩いているものも、歩き方も、何一つ変わってない。彼らの日常は、我々にとっての緊急事態だ。失うものが何もないとはこのことだろう。

ホームレスの表情はみんな同じに見える。絶望も希望もない。あるのは覚悟だけだ。近くにあるもの、確実に手に入るものを、じっと見つめている。君もそうなっていないか。鏡を見て欲しい。そして、気づいてほしい。自分の笑顔は、自分でしか作れないということに。

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宣伝:コロナ禍に作った曲があるので、良かったら聞いて下さい。
3/28

いろはに波音:1998年生まれ。大学生活の傍ら、絶対音感を武器に、作詞作曲をしている。2020年、ついに自作曲「茜」のサブスク配信(LINE  Music、Apple music)などで開始。フォローよろしく!↓
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サポートして頂けたら、そうですね。週に1度メンチカツが食べられるようになります(笑)。キャベツは家にあるんですけど。僕の夕飯を少し贅沢にできたらと思ってます。