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そこで犍陀多は大きな声を出して、
「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己のものだぞ。お前たちは一体誰に尋いて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」と喚きました。

 その途端でございます。
 今まで何ともなかった蜘蛛の糸が、急に犍陀多のぶら下っている所から、ぷつりと音を立てて断れました。ですから犍陀多もたまりません。あっと云う間もなく風を切って、独楽のようにくるくるまわりながら、見る見る中に暗の底へ、まっさかさまに落ちてしまいました。

 後にはただ極楽の蜘蛛の糸が、きらきらと細く光りながら、月も星もない空の中途に、短く垂れているばかりでございます。

芥川龍之介「蜘蛛の糸」より

あるクライアントさんが個人セッションの後、
「なんだかまた胸のあたりが苦しくなって…」とのご相談が。

「ん? とりこぼし? 対処法を間違えたのかしらん?」
もしかして別のモノが浮上してきた可能性も、拭いきれないものの…取り急ぎリモートで見せて頂くことに。

内容は省略しますが、そのクライアントさんがその時のセッションで解放した、その過去生のパーソナリティが属していた某所の人々の残留思念が…
自分たちだけこの暗闇から脱出して、救われちゃってズルい!」とばかりに騒いで、訴えかけてきていたわけです。

この場合の残留思念って、早い話がグループ・エレメンタルでもあり、同時に彼ら自身の癒されて(解放されて)いない、その方たちの過去生のパーソナリティとしてのエレメンタルでもある。
ちょっとややこしくて、頭こんがらがっちゃうかもしれませんが。

てなわけで、過去のとある場所に閉じ込められた団体ご一行さまが…
お前らだけ、一抜けかよ! 俺らのこと知ってて見捨てんのかよ!」と…その方と繋がっている(すべてのご縁は…正しくはエレメンタルだけども…エーテル・コードで繋がっているので)ルートを通じて、「こっちも助けろや!」「お前らに言いたいことがあるぜい!」みたいな…そんな感じで訴えをあげてきていたと…

そうですね。通常の過去生ヒーリング(セラピー)の現場だと、相談者の悩みや問題を引き起こしている根源たる過去生のパーソナリティ…対象となるその人自身の過去生を癒して終わり…なのだと思います。
でも実のところ、それだけでは不十分なことも多いですね。

その方が誰かを傷つけたり、殺めていたりで加害者的な人生であった場合には、被害者からのその方に対する感情的問題(怒りや恨みの念)も処理しないといけないし、双方のエレメンタルにアプローチしないことには決着がつかないのです。
関与しているのがジェノサイドとかであれば、その対象は土地にまで及びますし…複雑な人間関係や家族間(一族)のこととか、たくさんの人が関わっている出来事がトラウマとなっていたり、そこに縛り呪詛や代々の繰り返しのパターンなどの様々な仕掛けが関わっている場合には、これまたやらなくてはいけないことが多々あったりします。てなわけで、登場人物が多いとやたらやることあって大変です。

なので、時々そんな風に、ある人の過去生のパーソナリティを解放する際、必然的にその方がその人生で関わった、他者の過去生のパーソナリティをも同時に解放する機会を得ることもあったりします。
本当だったら、当人が望んでいない「癒し」や「解放」は起こせるはずも無く、勝手に関与してはいけない行為なんですけどね。せざるを得ない状況に追い込まれますので、「やれ」ってことなんだろうと…仕向けられていることなんだろうと流れに任せてはいますが。

そうですね。相談者の過去の記憶の中にある、当時の相談者のパーソナリティが創った、対象となる相手の(自分側の記憶としての)エレメンタル…(相手の過去生のパーソナリティのエレメンタルでは無く)を片付けることは普通しますし、それなら問題無いんですけどね。基本的に過去生ヒーリングや前世療法ではそれを行うものです。
けれど…どうにも、そればかりでは無いこともあるようです。たまに、ホンモノも混じっているというのかなぁ…ちょっと説明が難しいんですけど。

なんか…範囲の広いことをさせられているなあ…って、苦笑っっ
はい、嵌められている気もするww  

とは言うものの、今回のようなケースはちょっとイレギュラーに近いかなあ。他のセッションでも、そのようなケースはありますけど、いつもだったらその時や直後に出るはずなのに、当日では無く、ワンクッションおいての後日というのがミソ。
なんで、こんな後出しジャンケンみたいなの?

何かの意図を感じたりして。
意識しろ、気づけよって言う信号

そうですね。私の場合はお役目と言うか仕事でこういうことをしていますけれども…
過去の自分を癒し、赦し、解放する行為…すなわち自分の魂を救済するばかりでは無く、その行為を通じて…同時に縁合ったすべての衆生に対しても、その気持ちを持ちなさいって、そのような示唆もありますね。これは上級者向けのクエッションで、かと言って強制的かつ押し付け的なものではなく、単なる提案としてのだったりするのですが。

慈愛と慈悲を実行する機会を提示してくれてるって言いますかねぇ…陰徳を積みなさい、このような形で功徳を施す方法もあるのだよ、と…
あなたにとっては大変な役回りを押し付けられることになったり、自分の問題を解決するための痛い出費を重ねた日々で年月かもしれないけど、それによってあなたは自らを救済するだけでなく、過去の縁者や関わりのあった他者をも、救うことをしているんだよ。その道、機会を施すことを選択したんだよ…って。そして、それはその昔あなたが望んだことでもあるんだよ…
なので、あなたは正しい選択をしているのだ。あなたが選んだ道は間違っていない、正しい道を歩いているのだ、あなたはそれが出来ている…と。

大丈夫、あなたは蜘蛛の糸を降ろして、それをしっかり持っている人だと…

そのような含みであり、一種の応えなんですね。

仏教に対して造詣の深い、その方だからこその導きで、こうした道しるべだったりするのですが。

下記のケース・スタディに書いた事例もそうですが、そんな風にクライアントさんの過去生にアクセスして過去の問題を取り扱うときに、土地や過去に捕縛・呪縛されてしまっている、複数の人々のグループ・エレメンタルを救済することもあったりするのでした。

色々と複雑に絡み合っているので、一つだけを取り出すと言うのが難しいときもあるし…クライアントさんの望みであったりする場合もあるし、流れ的にそれをしないとって、そんな場合もあったりします。

それでも、それは地球に存在するケガレのほんの一部のお掃除・お片付けでしか無く…それ以上に、まだまだたくさんたくさん、てんこ盛りに、いやさ天文学的に膨大な数のケガレ、地球を汚染して人々の心を荒廃させ、堕落・貶めている負のエネルギーたるネガティブ・エレメンタルや悪の力を持ったグループ・エレメンタルが超大量に存在しているので、先は長いなあ…と思いつつ、ハチドリの一滴にしかならない程度の働きでも、それでもやり続けて、ゴミが最後の一つになるまでは、頑張らないとねー! なのでありました。

カンダタと言うと、どうしても、こっちを思い出してしまう私なのであった

※質問のメールをいただいたので、こちらにも回答をば。

質問1)大天使は創造をするのが仕事だとありましたが
回答…破壊も創造の一部です。よって破壊も大天使の仕事となります。

質問2)エレメンタルは死なないとアルマさんは仰っていましたが
回答…人間はエレメンタルを滅する力を持っていません。「人間は」です。けれど、大天使は完璧なエレメンタルを創造し、同時に破壊する(消滅させる)力を持ってます。

また、ヒーリングの際に依頼する存在は、例えば大天使の場合・・・それは本物の大天使では無くて、その存在を模したエレメンタルに過ぎません。何故なら私たちが知るエレメンタルの名前は三次元でつけられた、彼らの三次元の呼び名であり、本当の名前では無いのです。
大天使の本当の名前を人間が知ることは禁じられています。4次元以上での彼らの名前を知るという事は、その力を使うこととイコールになるからです。これは人間に許されていないことです。
私たち人間がサイコ・ノエティカル・イメージを用いて、ヒーラーとしての仕事をする時に、サポートしてくれる大天使や神や仏などの形を持った存在は、人間のために働くように創られた、エレメンタル以外のナニモノでもありません。このエレメンタルたちは、模して創られた存在のあくまでコピーなのです。

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