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Case Study - No,29「アメージング・グレース」

【スピリチュアル・カルテNo.28】Yさんのケース

本題に入る前にまず・・・

本来ならば守秘義務とするべきところの、
クライアントのセッション記録(その付随する内容)を、
どうしてこのような公の場所にて、文章にて公開するかについて改めて。

単に、皆の好奇心を満たすための、
面白がってもらうための読み物としてのネタ提供では意味がなく、
そのために書くことならば、道徳に反することはもちろんのこと、
いたずらに他人の人生や諸問題を晒すという、
とても罪深いことであるばかりか、
人間性の尊厳に対する冒涜と裏切りに他ならないのだとも思う。
(いささか大げさな表現だけれども)

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私の目的は、転生の物語を真実のものと証明することではないし、
霊的な事象が事実であると、皆に信じ込ませることではないけれど、
(残念ながら、それは私には出来ることではない)

リーディングやセラピーの過程において知りえた、
クライアントの一個人としての魂の壮大なる歴史・・・
小説よりも奇な、転生のドラマと人間の運命の不思議、
繰り返されるパターンによって生じるドグマ、
奇妙な縁によって結ばれる人間関係と運命の吸引力、
原因と結果の法則によって示される学びのテーマ・・・などなど

それらが私たちに教えてくれることが、
このブログを読む人の心に、何がしかの響きを持って、
「考える」材料になってくれれば・・・と

いまの自分自身の在り方を振り返ったり、
これまでの人生の行いや、招いてきたことなどを、
見つめなおしたり、よりよく生きるための指針や智恵となり、
新たな視野や視点を見出すための、
気づきをもたらすものであって欲しいと、
そう願って、多くの人の実例をサンプルとして掲載させて頂いている。

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でなければ、クライアントの事例について語ることは、
興味本位で悪趣味な暴露にしか過ぎないのだから。

それは知っておいて欲しい。

書かれていることを信じなくてもいいし、単なる空想だと、
妄想の産物だと、疑う気持ちがあっても、それは当然だから。

本当にあったことなのかそうでないのか批判的に疑惑の目を向けたり、
もしくは
過去生に非現実的なロマンを見出して、ファンタジーを夢見るのも、
どう読もうと、それはそれぞれ個人の勝手だが・・・

もっと人の運命や人生に対して、真摯に向き合い、厳粛に受け止めて、
ここに書かれた一人ひとりのドラマ・・・
・・・すべてに意味のあった人生や、重い事実や出来事に対し、
どうか、畏敬の念を持った上で、
身近な人のことや我がことに置き換えて、
考えようとする試みを、持ってみて欲しい。

人生とは、何なのかとか・・・

自分が、何のために生まれてきたのか、
生きるって、どういうことなのか、
何故、いまの人生があるのかとか
どうして、この人生なのか・・・

後悔しない生き方や生きる目的とか意味とか、

他人の人生の過ちや失敗から、学ぼうとして欲しい

他人が示してくれる道に・・・
何かを感じ取って欲しいと、切実に思う

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さて、
Yさんはとても生真面目で向上心があって、
何事にも全力投球、一生懸命で理想が高く、
自分に対しても、「こうありたい」という、要求の多い人。
そういう意味では、物事や自分に対する期待の高さゆえに、
ギリギリまで自分を追い詰めてもしまうので、
もう少し融通利かせて手を抜いてもいいようにも思ったりする。
かといって、頭がちがちの石頭ではなく、
天然なところもあって、周囲をほころばせるところもあったり。

その表面からはふつう窺い知ることは出来ないけれど、
彼女の、ともすれば極端に走りがちな『性格の問題』
・・・例えば、
人生でネガティブに作用してしまいやすい感じ方や考え方のクセには、
もちろん、今の人生の幼少期の環境などにおいて培われた、
親の影響や経験から来るものもあるのだけれど、

そればかりではなく、

今の人生だけでない過去の人生
すなわち積み重なって生きてきた・・・幾人もの人間として生きた時間に、
刻まれてしまった傷やそれゆえの痛みと刷り込まれてしまった恐怖、
ネガティブな思い込みや価値観などが、強い影響力を持ってしまっていて、
それらが、無意識下の中に、
まるで彼女を洗脳するかのごとく、根を生やして居座っているのだった。

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最初、当方を訪れてくれたときは、
まだ私がヒーリングの仕事をしていないときで、占いでの相談依頼。
友人関係の問題や、仕事での相談だったように記憶している。

なので、とても長い付き合いになるのだが・・・

Yさんの中は、たくさんの『怖れ』と『怒り』があって、
誰しもがそうであるように、そうした想いがあることによって、
ほかでもない自分自身を深く傷つけてもいた。

飢えや貧しさに対する恐れ、
暴力的で威圧的な人に対する恐れ、
居場所を無くすことの恐れ、
人に嫌われたり迫害されることに対しての恐れ、
孤独に対する恐れ、
自分が何もできない無力で無価値な人間だと認めたくない恐れ
・・・そして、
自分に惨めさを与えたり、見下したり、
ぞんざいな、取るに足らない人間として扱う人への怒り

人に言えないような、卑下されるような仕事をしたくないという思い
他人に自慢できるような立派な仕事をしたいという思い

などなど。

人間は、実のところ、
他人によって傷つけられるのではなく、
そのような感情的『反応』を覚えてしまうことによって、
自らの心を傷つけているのだ。

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Yさんが、こうした『傷』を抱えることになったのは、
過去の人生での経験を、その都度うまく消化できなかったことがある。

(ようするに、過去の出来事によって生じたダメージを未だ引きずっていて、
その無意識下のイメージに振り回されている・・・というわけなのだが。
何が起きたことによって、自分がそう反応するようになったのか、
ということを覚えていない過去生と呼ばれる人生で刷り込まれた傷に、
苦しめられている人は少なくない)

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