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待つ力

動くばかりが力じゃないよ。
待つにも力があるんだよ。


多くの生き物がそうであるように
人も止まっていることが苦手で

「動かなければ自体は悪化する」

と思いがちだ。


でも実際は動くことと同じくらい
静かに待つことも大事。


なぜならこの世は
みんな基本的に
自分のために自分のペースで
動いているので
自分と相手の「こうしたい」が
一致しないかぎりは
物事は迅速に進まない。

そして自分と相手。
自分と社会の「こうしたい」は
一致しないことのほうが多い。

自分に「こうしたい」があるように
相手にも社会にも
それぞれの「こうしたい」があり
無理に動かそうとすれば衝突する。


例えば

許されたい人は早く許されたいけど
許すほうは時間をかけて許したい。

せっかちな人は早く片付けたいけど
のんびりな人はゆっくり片づけたい。

請う側か請われる側か
またはそれぞれの気性によって
時間の感覚は違うので
気が急いているほうには
そうでない人や物事が

「いつまでも動かない」

ように見えてしまう。


ここで業を煮やして

「まだ許してくれないの?」
「いつになったら許してくれる?」

と相手にせっついたら
余計に関係が悪化してしまう。


また「のんびり屋」の動きを待てず
自分が代わりに片づけてしまうと
そのうち相手の動きを待てずに
自分が片づけているだけなのに

「いつも自分がやらされている!」

という不満を持ってしまう。


自分にも自分の「動き」があるように
相手や社会にもそれぞれの「動き」があり
そのスピードはだいたい
自分が期待する速度ではない。

それでも人や物事は
こちらから見れば止まっているかのように
ゆっくりとした動きでも
着実に変化している。


だからなかなか動かない
人や状況に際した時は
相手を動かすか自分が動く以外に
「静かに待つ」という
選択肢も持ってみよう。

自分の「こうしたい」が強いほど
事態の進展は遅く感じるけど
人も状況も自然のものだから。

無理に結果を急ぐことなく
自然の動きに任せたほうが
緩やかに伸びゆく草木のように
いちばんいい実を結んでくれる。


🌸最後までご覧くださり、ありがとうございました🌸