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現在は滅多に打たなくなったのだけれど、高校生の頃は麻雀に明け暮れていた。最初は、高校は別々になったものの小中学生のときから仲が良かった幼馴染の友達と一緒に、週末が来るたび遊んでいた。中学生時代、その友達の家に集まって泊まりでテレビゲームを遊んでいて、その延長という感じだった。

金曜日に授業が終わると雀牌を持っている友達の家に集まり、その一週間の近況報告を兼ねながら徹夜で土曜日の明け方まで打ち、疲れたら昼まで眠り、起きたらコンビニやファーストフード店、ファミレスで食事を摂り、その後は日曜の朝までまた麻雀、体力尽きて雑魚寝、日曜の昼になったら三々五々帰宅するというような生活をしていた。

各自が通う高校でも麻雀仲間の環が拡がるのは必然で、次第にそれぞれが通う高校の見ず知らずの同級生たちとも一緒に麻雀を打つようになった。幼馴染の家に呼び出されると「出かけるぞ」と聞かされて、彼らの通う高校の同級生の家にお邪魔して遊ぶのだ。完全に初めましてだし、ぼくは人見知りをする方なのだけれど、不思議とすぐに仲良くなれた。数年後には、一緒に旅行に出かけたり、結婚式に呼ばれたりするほどに。きっと、友達の友達なので元々相性が良く、さらに麻雀好きという共通点や打っている最中の雑談が仲を深める後押しとなっていたのだろう。

麻雀の腕は全然上がらなかったのだけれど、知らない人の家に急に連れて行かれて宿泊する経験を何度も何度も重ねるうちに、いつでもどこでも寝られる特技を会得した。その特技は、学生の時分は退屈な授業で、社会人になっても会議や単純作業の最中に、遺憾なく発揮されている。

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