卵かけご飯とお点前
卵かけご飯をするときに、いつも使っているお茶碗では、ご飯の量が多めのときに白身がどろっとこぼれてしまうことがあり、つられて黄身まで流れ出てしまうから、量も減るし、地味に切なさとストレスを感じていた。いつものことではないのでやり過ごしていた。
先日お抹茶茶碗にもなる、中ぶりの飯茶碗を手に入れた。卵かけご飯にするときに使ってみた。すると全くこぼれることなく楽に混ぜることができた。
器の大きさでこんなにも違うのか。
卵を溶き混ぜる動作は、薄茶を点てる作法に似ている。
溶いた卵をご飯にかける動作や味噌汁など汁物を注ぐ動作は、柄杓で湯を注ぐ作法に似ている。
少しずつ日常生活の中にも茶道の所作や知恵を反映し生かしていければ、さぞかし落ち着いた佇まいになるであろう。(遠い目)
先日の稽古は真剣に前のめりで参加し、気働きをしすぎたか、消耗から回復するのに時間がかかった。
自分のお点前の順番が終わると、少しほっとした時間帯もある。5時間くらい正座を続けるわけで、たまに雑念がよぎることもある。
他の生徒さんがお点前の最後にお棚の上に道具を飾るとき、先生が「端から1/3、そして1/3」とおっしゃったとき、私の脳内ではSIAM SHADEの「壊れるほど愛しても〜」が流れてしまったことは秘密である。
強い感情はたしかに空回りしがちだ。
たまに情熱的になるのはロマンチックだが、自分も相手も壊してしまったら回復にとても時間がかかる。
わかってもらいたいと過度に期待をせず、1/3でも伝わった感触があればよしとしたい。3回伝えたら1伝わるのかもしれない。しかし相性というものがあり、暖簾に腕押しで報われない場合もある。伝え方とタイミング、伝える相手は選ぶ必要はある。
卵かけご飯って、TKGと略されたりするのか。ならば今回はTKGと茶道の1/3のお話。
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