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📗雲の上の世界〜淡いピンク色をした世界〜

光の中から出ると、キトンを身に纏った男女が
ニコニコした笑顔で出迎えてくれた。

きっと、パパとママだ。

ここには何もない。

淡いピンク色をした雲の上の世界。
暑くもなく寒くもない。
ここには夜がなくて、ずっとお昼の微睡のような世界。

二人に招かれて、僕は二人の手を取った。

ここには家はない。
風も吹かないし、雨も雪もない。
天候はいつもちょうどいい温暖。

だから、ママとパパの住処は大きな木の下。
ママはいつも木に寄りかかって眠ってる。
この木は、おじいちゃんからのご褒美。
頑張ったご褒美に、何が欲しいと聞かれて、ママは、この木が欲しいって言ったんだって。

食べ物も食べないし、もちろん食べないから排泄もない。

でもここはやたらと眠い。

パパは、木の後ろの方にある仕事場へ行く。
でも、お金は発生しない。

汗もかかないから、風呂もない。
だから、服も食べ物もその他諸々、必要がないからお金という概念はここにはない。

じゃあ何故、パパは働いているのか。

僕にはまだわからない。


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