音楽80s自分史 034「山下達郎」
山下達郎さんを認識したのは、シングル『RIDE ON TIME』、やはり中学3年生の年、1980年でした。
「すごい曲!」と思ったのですが、その時はハマるわけではなかったです。
達郎さんにハマるキッカケは、小林克也さんの時にも書きましたが、レンタルで借りた同年リリースの、小林克也さんのDJが入るベスト版的なアルバム「COME ALONG」です。
ダビングし、テープが伸びるぐらい聴きました。
◯ 小林克也 × 山下達郎 【ディスコ】
そして、「達郎さんリスペクト」を決定的にしたのは同年12月にリリースした、アカペラでドゥワップ・オールディーズの名曲をカバーしたアルバム「ON THE STREET CORNER」でした。
このアルバムには驚かされました。
1978年に公開された映画「グローイング・アップ」でオールディーズがメラメラと再燃し、聞く機会が増えていた中、1980年はシャネルズが『ランナウェイ』でデビューし、CM曲となり、連日のようにメディアでかかり、ドゥワップもまた身近なものになっていたのもあり、「ON THE STREET CORNER」は、僕の耳に強く刺さったのでした。
そして、このアルバムが特筆なのは、アカペラだったこと、コーラス含め、達郎さん1人による多重録音だったことです。
通な?ラジオ番組などでは、注目度が高く、たぶん、僕が知ったのもラジオ番組がキッカケだと思います。
ビリー・ジョエルが、1983年、アルバム「イノセント・マン」にこのアカペラ1人多重録音で『The Longest Time』を収録したのですが、達郎さんは3年早く、それをアルバム全曲で取り入れてたのですから、先見の明があったのでしょう。
注目度が高かった「ON THE STREET CORNER」はシリーズ化され、1986年に2作目、14年のブランクを経て2000年に3作目がリリースされることになりました。
2年のブランクを経て1982年、アルバム「FOR YOU」がリリースされました。
その間には、1980年後半にユーミンの 「SURF&SNOW」・1981年に大瀧詠一さんの「A LONG VACATION」がリリースされ、ドライブとレジャーを組み合わせたシチュエーションの時には聞きなさい的な… ジャンルが目立つようになり、今でいうシティポップの土台ができていったのかな?と思います。
達郎さんの「FOR YOU」収録曲であり、元々CM曲として作られたという『LOVELAND, ISLAND / YOUR EYES』などが、まさにそういう曲になってたと感じ、そのどれにもにハマり、大好きになりました。
達郎さんは、自身の曲を含め、これらを「シティ・ポップ」ではなく、「リゾート・ミュージック」と、ラジオで呼んでいたと思います。
これらの曲の雰囲気に映像を加え、映画にし、カルチャー度を高めたのが、「私をスキーに連れてって」「彼女が水着にきがえたら」「波の数だけ抱きしめて」をプロデュースしたホイチョイ・プロダクション。
彼らの存在は、当時を語るのに不可欠だと思ってます。
あと、印象的だったのは、達郎さんのアルバム「COME ALONG」シリーズなどのジャケットイラストやFM情報誌「FM STATION」の表紙のイラストを描いた鈴木英人さん、大瀧詠一さんのアルバムのジャケットイラストを描いた永井博さん、漫画「ハートカクテル」を描いたわたせせいぞうさん達による、空気感のあるイラストレーション!
今でも、とても好きです😍
脱線してしまったので,話を達郎さんの曲に戻します…
1983年、アルバム「MELODIES」がリリースされます。
収録され、不動の名曲となったシングル『クリスマス・イブ』と共に、「僕の中の山下達郎」の頂点が、このアルバムだと考えています。
『クリスマス・イブ』は、1980年リリースの、ユーミンのアルバム「SURF&SNOW」に収録された『恋人はサンタクロース』と共に、学生時代の12月の定番になったという人は、僕だけではないと思います♬
社会人になった90年代以降は、達郎さんからしばらく遠ざかってましたが、子育に手がかからなくなった2010年以降は、ラジオ番組の「サンデー・ソング・ブック」をよく聴くようになり、オールディーズを教えてくれる、レコード大好きな先生になってくれています。