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密教護身法口決

護身法口決 新安流

 この印言は病人等の浄水をもって澡浴すること能ざる者のために理の澡浴として説き玉うなり。無量寿軌などの説相かくの 如し。しかるを今時は浄水香湯などをもって澡浴せる者も並べて結誦することは事理二種の澡浴を具足するゆえに丁寧の義なり

護身法口訣

初めに浄三業

護身の名は第五の被甲護身について名付ける。されども前の四種の印言も自らの三業の罪障を浄めるに、総(淨三業)別 (三部三昧耶)両種の印言を用いて丁寧にするときは、内に罪障なきがゆえに外の障礙もまたなきがゆえに内外ともに護る義あるをもって四箇の印言をも共じて護身法と名付けるなり。

問う、護身の名字はただ外身をのみ護るとやせん。また内心をも護るか。いかん。 答える、すでに身口意の三業の罪を浄める。身口は外、意業は内なり。内心を護ること論ずるに及ばず。

印蓮華合掌して自身の額、右の肩、左の肩、心、喉を加持せよ。真言は各々一返。想え。三業所犯の十悪を断浄して即ち

清浄の内心の澡浴となる。

真言 オン(帰命の義と三身の義) ソババンバ(自性) シュッダ (清浄) サラバダラマ(一切法) ソババンバ(自性)シュッドウ(清浄) カン(我)

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