父と8歳息子の東南アジア&アフリカ旅行~アンボセリとキリマンジャーロ④~Vol.13

ランチの後少し休んだら出発との事で荷物を纏める。

天気が良かったので洗濯物もしっかり乾き気持ちが良い。
出発までに洗濯物が乾かない時の辛さはこたえる。

半乾きの衣類は当然ながら臭くなり、また次の到着地ですぐ洗濯せねばならないからだ。

パリッと乾いた時、実に心がほっとする。

清算の時一つ嫌な事があった。

オーナーから「先ほどのランチは、宿代に含まれてないのでUSD15/人 払って欲しい」と言われた。確かに一般的な宿のプランは一泊二食で、二泊目のランチは含まれない。だけど普通は事前に言うべきだろう。知っていたら勿体ないので持っていたクッキー位で済ませていた。

僕は腹が立ったのでこう言った。

「2つ言いたい事がある。確かにincludeではないという事は理解できるが、それは食べる前に言うべきだ。貴方達は『ランチを食べたら出発だ』としか俺に言わなかったじゃないか。食べてから料金を言うのはFair ではない。もう1つは、ウチの息子はまだ10歳にもなってない。それで大人と同じUSD15は払えない。」

薄暗い部屋でお金の話をしていると、前職時代を思い出した。東南アジアや中国でクレームや値段の交渉をしていた時、こんな雰囲気で大体いつも部屋は薄暗かった。

交渉の結果、息子の分をUSD10に値切り計USD25を支払う。
自分の確認不足という点に尽きる。
それでも実にもったいない出費だった。
同様に払わされた日本人夫婦も文句を言っていた。

けれど、それ以外を除いてはとても良いキャンプだった。スタッフは基本的に優しいし、Tomの様な地元のマサイ族の人が多いので色々な事を教えてくれて勉強になった。

そして何といっても、ウオーキングサファリが素晴らしい。 
どこまでも広がるサバンナ、大きな夕日、そして何よりキリマンジャロだ。

そんな景色の中を歩いている時に、野生動物に遭遇した時の感動、興奮は言葉では言い表すことが出来ない。

サファリへ行く機会があれば、是非ウオーキングサファリをやって欲しい!

日本人夫婦もナイロビへ向かうという事で、ハイエースへ一緒に乗り込む。費用が半額になったので、有難い。

出発前に記念写真を一枚。

キャンプのロビー前で記念写真

ナイロビに入ると渋滞がひどく、帰りは4時間以上かかった。
途中Tomが銀行に寄らせてくれと言い車を止めて、30分以上戻ってこなかった事も大きく影響しているが...。

広々とした荒野をナイロビの街に向けて走っていると、途中で幾つかの村に出くわす。そこでは玉ねぎやフルーツ、飲み物を売っている売店が多く賑わっている。

キリマンジャロのふもとの肥沃な大地は、良質な野菜やフルーツを産み出すようだ。

路上でパチンコ(ゴムで石や球を飛ばすやつ)を売り歩く男がおり、息子が欲しいというので土産に買った。自転車のチューブをリユースした様なもので一つ100シリング。

なぜ路上で通る車を相手にパチンコを売ろうと思ったのか分からない。
でもパチンコの売り子は、他に何人か見かけた。
人気商品なんだろうか・・・。とにかく他にも買う人がいるのだろう。

そう言われると日本のSAでも、おもちゃが結構売っている。
子供や孫に会いに旅路を急ぐ人がお土産に買っていくのかもしれない。

しかしTomは非常にタフな男である。
一日目は早朝に起きて、キャンプ地を出発。ナイロビまで3時間運転して朝9:30に我々をピックアップ。その後また3時間運転してキャンプへ戻る。

夕方は2時間ほどウオーキングサファリのガイド。
その翌朝、6:00出発で国立公園へ行って5時間ほど動物を探し求めながら、
ガイド兼運転。

その後、我々を4時間かけてナイロビへ送りまたキャンプへ同じ時間をかけて戻る。

車はミッションの古いハイエース。
Tomの一日を想像しただけでくたびれてしまう。
客が来る限り休みは無いとも言っていた。

Tomはまだ若いから体力もあるし、もう慣れているのかもしれないけど彼の身体が心配である。

マサイ族は毎日搾りたての牛乳や、ヤギの乳を飲む。
牛の生き血を飲む文化もある。

さらに新鮮かつオーガニックな肉や野菜を食べているため長寿も多く、100歳近くまで生きる人も珍しくないと聞いた。

屈強なマサイのTom。

身体を壊さないことを願う。

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