父と8歳息子の東南アジア&アフリカ旅行~マサイ・マラ国立保護区へ①~Vol.14

アンボセリからナイロビへ戻った翌日。

ホテルへのピックアップはAM6:00。
疲れた身体に鞭打ってマサイ・マラ国立保護区へ向かう。

Booking.comでキャンプと車の手配を依頼した会社は、Phoneix Safariという旅行代理店で、ガイド兼ドライバーはMr.Joseph (ジョセフ) との事だった。

予定より10分ほど遅れてジョセフはやってきた。

「おはようございます。時間に遅れて申し訳ありません、ジョセフ と申します。準備は宜しいでしょうか? では出発しましょう!」

キビキビと我々の荷物を後部の荷台に積み、遅れた事を丁寧に詫びた。
昨日のTomのゆる~い感じとは違い軍隊上がりのような動きだ。

車はNISSANのサファリ。中も綺麗でシートもしっかりしている。
ご自由にどうぞ、とクーラーボックス入ったミネラルウオーターまである。

私物だがwifi ルーターも使わせてくれた。
これなら7時間のドライブも耐えられそうだ。


快適なジープ

もしかしたらJosephは夜通し7時間かけて、マサイ・マラからナイロビまで我々を迎えに来たのだろうか。そしてまた7時間かけてマサイ・マラへ向かうのだろうか・・・。

不安になって聞いてみると、彼はナイロビに住んでおり今朝も家から来たとの返事だったので安心した。

ジョセフはこれぞプロのガイドという感じで、 早口な英語で道中色々と説明してくれた。

いかんせん僕のボキャブラリでは分からない単語も多く、若干の疲労と相まって「なるほど」「すごいね」を繰り返していたら2日目にバレた。

息子には「ごめんけど何言っとるか分からん...時もある」と正直に白状しておいた。

この時ばかりは、息子も「まあしょうがないよね」と妙に優しかった。

ジョセフは真面目なもんだから、バレてからは「Do you understand ?」と確認してくる。僕も真面目だから、「ごめんけど、分からん」と答えてしまう。再度ジョセフから簡単な単語を使った言い回しを聞き、ようやく内容が理解できる。

そんな英会話のレッスンも兼ねた道中だった。

ジョセフは息子にも「How are you ?」とか「Enjoy ?」とか聞いて、息子が上手く返せずにいると何度も返事をするまで顔を近づけて聞いていた。

息子よ、良い経験ではないか。
英語なんて、ギョロっと目を剥かれて顔を近づけられ、プレッシャーの中話して覚える方が良い。

外国で腹が減った時、道に迷ったとき、ボラれそうな時。
何とか打開したいから必死で話して覚えるもんなんだよ。

そんな事を心で呟きながら息子を見守っていると、「英語なんて世界の常識だから、息子にもしっかり覚えさせないとダメだぞ」とジョセフに怒られてしまった。反省。

マサイマラへ向かう途中、土産物屋兼カフェやトイレもあるドライブインで休憩した。

山道の崖のスペースに出来たその場所からは大きな谷が見えた。

陰で分かりにくいが、巨大な谷

この「GREAT RIFT VALLEY」と呼ばれる谷は、紅海からモザンピークまで東アフリカを縦断しその距離は9,600km に跨るらしい。
9,600kmというと日本からスイスまでの距離位だ。果てしない。


牛の皮が売られている、幾らか聞けば良かった

山道では至る所に焼トウモロコシ売りがいた。
トウモロコシ売りといっても、その辺の兄ちゃんが石をくんでかまどを作り、薪で火をおこしてトウモロコシを炙っているだけである。

小腹が空いた時に買ってみた。はっきり覚えていないが、日本円換算で1本30円位だった。

素朴な味で美味い

日本の物とは違い、固くてボソボソしている。けれど噛み締めていくとほんのり甘みがあって、まあまあイケる。これはこれで美味しいではないか。

日本の野菜や果物は糖度がどうとか、最近は甘ければ良しみたいな所がある。でもミカンだけは少し酸っぱい方が、ミカンらしくて良いと思う。

「お~酸っぱ!」と言って食べた後にちょっと顔をしかめたりするのも、
季節感があって良いではないか。

そんな事を考えながら、車は着実にマサイマラへ近づいていった。



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