新型コロナウイルスに関する最新ニュースから、今後の注意点を考える

ダイヤモンド・プリンセス号から下船が始まる

今日はこちらの投稿が話題になっています。私はこの方を存じ上げませんし、内容も彼個人の主観によるコメントに過ぎないので、この内容を全面的に信じたりはしません。信じたい情報も、信じたくない情報も、私は公平に疑います。

その上で、ここからは私の主観によるコメントです(ぜひ皆さまも疑って読んでください)。

ダイヤモンド・プリンセス号の船内待機が14日となった今日から下船が始まるそうです。

新型コロナウイルスの最長潜伏期間は12.5日とされており、14日を超えても発症していない人は船から降りていい、という説明だけならもっともです。

しかし昨日13日目に至ってもまだ100人弱の新たな感染者が見つかっています。検査に出してから結果が出るのに数日かかると見ても増え方が異常ですし、検査翌日にも結果が出ているとしたら「最長潜伏期間で発症した人」が100人弱いるということになります。その理解は無理があります。

こちらのニュースでは検査後3日で結果が出る(陽性なら早く知らされる)という話もありますが、あくまで乗客のコメントなので真偽は不明です。

ただこのニュースで大事なのは、どうして船内待機しているはずの乗客が、「検査で陽性の人にはすぐに連絡があるが、陰性の人には連絡がなく不安な気持ちで何日も待っているようだ」などという情報を持っているのか、ということです。他の乗客・乗員との会話が発生している証拠です。乗員同士で電話やオンラインメッセージツールを使っている可能性はありますので、物理的接触の有無は判断できませんが。

しかし各所の報道映像を見るに、甲板に出ている人も散見され、乗客同士の接触がないとは到底思えません。船内待機の14日間で、さらに感染が広がっていると見る方が妥当です。

下船した人は数日間、電話での健康調査が行われるものの、日常生活を送って構わない、と厚生労働省が発表しています。

もし本当に下船した人に感染の心配ないのであれば、電話での健康調査など不要です。下船した人に安心感を与えるため、という見方もあるにはありますが、新たな発症者発生の可能性を考慮していると見る方が妥当でしょう。

下船により新たな感染源が発生する可能性

以上の情報を個人的視点でまとめます。

・19~21日にダイヤモンド・プリンセス号から検査で陰性の人が下船
・連日100人近い新たな感染者(検査で陽性)が見つかっている

この2点だけでも、下船した人の中に感染者がいる可能性が高いことはわかります。21日以降は新たな患者の発生は0になります、と考える方が困難です。

しかし厚生労働省は「船内待機中の14日間に船内感染が広がることはない」、「14日経過しても陰性であれば感染していない」という2つの前提で動いています。なぜ前者が覆らないのかは私にもわかりません。

下船する人の中に何人の感染者がいるのか(あるいは本当にいないのか)確認する術は今はありませんが、新たな感染源になる可能性はあると考えるべきでしょう。

ただ、下船した方々が差別されたり攻撃されたりすべきではないと思います。日本という国が行動の自由を認めたのですから、さらなる攻撃を加えるのは私刑でしかありません。もし下船した人の中から新たな感染者が見つかったら、批判されるべきは日本政府の対応です。

(とはいえもし感染者が見つかっても、「それは船内ではなく市中で別途感染したものだ」とか言いそうですけれど)

これから数週間は絶対に感染しないように最大限の注意を

下船した人から感染者が出ようが出まいが、既に日本各地で感染経路のわからない感染者が出始めています。検査体制も不十分で、検査してほしくてもそう簡単にはしてもらえない状態ですから、可能性は低いながらも、感染が既にかなり広がっているということも否定しきれません。

感染経路を問わず、もし今、新型コロナウイルスに感染した場合、病院で隔離されることになります。

退院までの目安として、症状が治まってから48時間後に検査、さらに12時間後に再検査して、どちらも陰性が出ることとなっています。無症状の場合でも同様なので、最短でも3日は入院することになります。普通は症状が出てから検査を受けることになるはずなので、入院期間はより長くなります。

入院を拒否するのは現状難しいでしょうから、感染したら強制入院だと考えていいでしょう。この間は家にも帰れませんし、仕事や学校にも行けません。そして日本政府は今のところ、その間の賃金などの補償はしない形です。命に関わる病気だから仕方ない、とも言っていられません。

もし新型コロナウイルスが日本国内に蔓延してしまえば、強制入院という形はとれなくなります。そうならないことを祈りますが、そうなるまでは極力感染しないよう注意を払うべきです。

マスクやアルコール消毒液が手に入りにくくなっていますが、他人と接触する環境では石鹸での手洗いと水分補給をこまめにする、なるべく人ごみに近づかない、といったあたりも簡単で効果的です。

多くの人がこういった「当たり前の対策」を取ることで、感染拡大を止められます。自分のためにもみんなのためにも、簡単な対策を丁寧にやっていきましょう。

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