「子育て世代の親の半数はゲーム規制条例案に賛成」は当然なので、冷静に考えよう

ゲーム業界で話題のこのニュース。記事タイトルの「子育て世代の親の半数はゲーム規制条例案に賛成」という言葉に反応してしまうのはやむを得ないところ。

ゲーム業界関係者、かつ子育て中の親である私からすると、この結果は納得がいきます。子供はゲームがあると延々遊んでしまいますし、やめろと言ってもやめません。

タイトルのもとになった質問は、「ゲームのプレイ時間を制限する条例についてどう思いますか?」なので、条例の詳細な内容や、その背後にある意味を理解していない人は、「子供のゲームの時間を減らせるなら減らしたいので賛成」くらいの意味で答えていると思います。

その証拠に、次の質問の「子供のゲームのプレイ時間は制限すべきだと思いますか?」には8割以上が制限すべきとしています。親としては、ゲームに没頭している子供はやっぱり先行き不安です(そんなことはない、という親もいるでしょうが、まあ少数派でしょう)。

もちろん「条例まで作って縛らなくてもいいんじゃないか」という人も多いはずで、そこが2つの設問の回答の差になったと思われます。

条例に積極的肯定の理由としては、「条例で決まっているからゲームをやめなさい、と子供に強く言えるから」というのがあります。

「何でゲームやっちゃいけないの?」という子供の問いに、冴えた答えを用意できる親は少ないと思います。「ゲームより勉強しなさい」は問いからそれていますし、「ゲームをやるとバカになる」と言える根拠もありません。「目が悪くなるから」というのも、テレビや読書だって悪影響があります。

だから条例を盾にできると、親としては便利なのです。実際は何の解決にもなっていないのですが、そんなことは子供にゲームをやめさせられればどうでもいいのです。屁理屈をこねる子供に、突きつける理由が1つ増えればありがたい、というだけです。

要はこの結果は、高橋名人の「ゲームは1日1時間」がお母さんに好評だった、という程度のニュアンスと考えていいと思います。回答者の7割強が女性(つまりはお母さん)という点も、より回答の傾向を強めていると思います。

ゲーム業界の方やゲームファンの方は、昨今のゲーム規制話にイライラしているかもしれません。ただこのアンケート結果については、何ら感情的になるような話ではないですよ、とだけは申し上げておきます。

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