論理的な問題解決③
今回は問題解決の種類についてまとめてみる。
問題とは
まず、問題とは何かについて記載する。
問題とは、「あるべき姿(To Be)」と「現状(As Is)」のギャップのことを意味する。その問題を解決する行動(Action)が問題解決ということになる。
そのため、正確に問題を把握するためには「あるべき姿」と「現状」はしっかりと描く必要があるのである。
また、経験則によって「あるべき姿」を描き、「現状」をしっかりと観察することで、「問題」を認識することが出来ると思われる。
問題解決の種類
問題解決には、「原因のある問題」と「原因のない問題」の2種類がある。
「原因のある問題」とはあるべき姿に対して現状がマイナスであり、その差分を埋めるための問題となる。この場合、マイナスが解消された状態があるべき姿であると皆が認識しているため、あるべき姿の認識が合っていることになる。
一方、「原因のない問題」とは現状に不満が存在せず、あるべき姿が人それぞれバラバラである状態である。この場合、あるべき姿の合意形成が別途必要である。
原因のある問題
以下、3種類について記載する。
発生型
顕在化している問題が一つだけであるものである。
この場合、論理ツリー(What/Why/How)を用いて構造を整理し、原因を究明し、対処方法の絞り込みを実行していけば良い。
構造型
顕在化している問題が複数であり、かつ原因との因果関係がはっきりしているものである。
構造型の問題は複数の困った事象が相互に関連しているケースが多いため、根本的な原因を対処する必要がある。この場合、因果関係図を用いて根本原因を特定する必要がある。
現象型
顕在化している問題が複数であり、かつ原因との因果関係がはっきりしていないものである。
この場合、論理ピラミッドを用いて論理的な主張を形成すると良い。理由は、困ったことが複数ある場合は論理ツリーを用いてMECEに分析しても要因特定が難しいためである。加えて、因果関係も分からないため、演繹法や帰納法を用いて、現象をより深く理解していく必要があるのである。
原因のない問題
以下、2種類について記載する。
設定型
論理的思考力を使う問題解決である。
通常の発生型問題解決では、論理ツリー(Why)を用いて原因を究明した後、その原因を課題化することで解決方法を探るというプロセスであった。設定型問題解決では原因究明のプロセスがないため、「現状」「あるべき姿」「問題」の明確化をしっかりと行い、課題設定を誤らないようにしなければならない。
また、設定型問題解決は論理ツリー(How)を用いる。
創造型
創造的思考力を使う問題解決である。
創造的思考とは、「ゼロベース思考」と「自由度の変更」を実施することである。本来、当事者には変更できない制約条件を無視して解決策を考えることで、他の思考法ではなかった解決策を考える思考法である。
論理的思考ではなく創造的思考での解決策立案であるため、「実効性(実行すれば解決できるのか)」と「実現可能性(そもそも実行できるのか)」は非常に重要となってくる。
また、設定型と同じく、創造型問題解決は論理ツリー(How)を用いる。
参考リンク:LAAD|第14章 問題と解決
終わり
ここまで、自分の勉強の振り返りも兼ねて、「論理的な問題解決」についてまとめてきた。
次回以降は、論理的な問題解決とは別の話をしていきたい。
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