ホワイト

白いセーター
白の車
冬なのに眩しい昼間

照れくさそうに
笑みを浮かべるあなた

車の中で繋いだ手は
暖かくて暖かくて
冷えたわたしを包み込んでいく

白いシーツ
白いバスタブ
たっぷりのお湯に身を浸した

ふたり横たえたからだ
ゆっくりとゆっくりと
近づいて
重なって

マイナス零度の空気に
戻るのがいやで
白いセーターにしがみついて
帰りたくない
帰したくない
泣いた夜

わたしのものにならないあなた
それでもいい
いいけれど

あなたの心のどこかに
わたしの欠片が残っていれば
わたしはそれで
じゅうぶんです