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白団

生まれてから数年は大浜の公団住宅で両親と暮らした。

白い団地だから通称"白団"。

その真横には白団より階数が少ない"黒団"(黒というか茶色い建物)があり、黒団の方に祖父母が住んでいた。

(通称…とか書いてますが、昔も今もそう呼ばれていたのか定かではありません。)

白団の1階には、理容室KONDO、コンビニ的なKマート、同じ学校の女の子の家族が営む喫茶店みたいなのもあったかな。

Kマートはいつも明るくて優しいおばちゃんが居て、りぼん、なかよし、ボンボンやコロコロコミックをよく買いに行った。
セコイヤチョコレートもよくここで買ってもらった。

おつかいで時々買いに行ったのは、じいちゃんのコーヒー用シュガーカット。
透明でとろ~り甘い、あの外人女性の顔がパッケージになってるやつ。
リアルな顔がなんか怖くて「なんでこんなパッケージにしてん。」と心の中でツッコんでいた。

理容室KONDOさんはずっと営業されているよう。
昔、看板犬のポメラニアンがいた。
チャックって名前だったと思う。
よく吠えるが歯がない子で、指を口に突っ込んでも歯茎でフガフガされるだけで全然痛くなかった。

じいちゃんの散髪に付いてってたまに顔剃りをしてもらった。
ほんのり温かいクリームをヒゲブラシで塗ってもらう。ぞわぞわしてくすぐったくてすごく気持ち良かった。

KONDOさんの店の前にはカードダスが設置してあった。
カード版のガシャポンみたいなものです。
1枚の値段はいくらぐらいだったんだろう?
50円しないくらい?

ドラゴンボール、セーラームーン、SDガンダム…。

キラキラのカードが欲しくて、細いカードの出口から友達とよく中を覗きこんだ。

「あれちょっと厚みあるからキラカードちゃう?あそこまでやってみよか?!」 と少ないお小遣いをよくそれにつぎ込んだ。

処分せずに今も持ってたら良いお小遣いになったかもしれない。

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