多読のための前置詞の読み方
さて、前回は多読するために過去完了をマスターすることを提案しましたが、今回は前置詞のお話です。
素材は、前回の Frog And Toad Are Friends の続きです。
ベッドに布団をかぶって寝込んでいるがまくんを、かえるくんが起こして玄関の前まで連れて行くくだりです。
Frog pushed Toad out of bed.
この文を読むとき、
push A out of B (AをBから押し出す)
のように、公式を思い出して読むこともあると思いますが、これでは前から順に意味をとっていくことができません。
Frog pushed Toad まで読んだところで、かえるくんが、がまくんを押したところをイメージします。
その後どういう状態になったかが、out of bed です。
out of が、「何かの外」という状態を表す前置詞なので、「ベッドの外という状態」になったことがわかります。
そうやって、英語を前から読んで、ビジュアル化すると、するすると意味を取ることができるようになります。
ここにも挿絵があればもっとわかりやすくなるのですが、絵心のない私には、イラストで表すことができなくて残念です。(どなたか描いていただけないでしょうか・・・)
次の文も同じように読んでいきます。
He pushed him out of the house and onto the front poach.
主語のHe はかえるくんで、押されるhimはがまくんですね。
かえるくんががまくんを押して、今度はout of the house の状態にします。
家の外まで押していくわけですね。
さらに(=and) onto the front poach の状態にします。
onto は、on と to がいっしょになった前置詞で、そこまで連れて行ってぽんと置くようなイメージです。
その状態が、次のページの挿絵です。
ね、ちゃんと、玄関の前(ポーチ)の上に乗っかってますよね。
このように、前置詞はイメージでとらえることが多読・速読のコツなのです。
前置詞+名詞で、主に場所や空間に関するイメージが表現されます。英語は、この前置詞のおかげで、イメージで捉えて、ビジュアル化することが比較的しやすい言語です。
日本語でも、物語を読むとそれが頭の中にビジュアル化されますよね。それと同じことを英語でできれば、英文を読むことが早くなりますし、なにより楽しいですよね。
挿絵のある物語を、子ども向けだからと軽く見ないで、英語をビジュアル化するトレーニングだと思って、楽しんで取り組んでいただければと思います。
<英語のしっぽのつかみ方⑳>前置詞で空間をイメージしてビジュアル化しながら読む。
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