ケーキ、ろうそく、あときらきらの包装紙。一年に一回の一番苦手な日のこと

誕生日が近づいてくる。

五月。皐月。立夏。初夏。春の終わり、夏の始まり。風が気持ちよくて、だんだん長袖が煩わしくなってくる。しゃっきりした青空はまっしろいシャツを干したくなる。っていうか30度を超えたら初夏どころか真夏じゃないか。この時期は好きだけど苦手、だって誕生日が近づいてくるから。

迫る5月29日は、この世に生をうけたありがたい日であると同時に、一年で一番苦手な日だ。世にいう「誕生日」ってのはありがたくてうれしくてどきどきして、その人に一日スポットライトが当たってしかるべき、そんな素敵な一日だと思うんだけど、どうも自分には矢印が向かないらしい。そういえば高校時代演劇部だったころから主役は苦手だった。そんなのは重圧が大きすぎる。わたしには荷が重い。とかくセリフが多い、することが覚えられない。逃げ出したことすらある。これは人に話しすぎてもはや笑い話だけど。

ふと思い出して浪人時代に作ったブログを見返した。これに似た感情はずうっと持ってたらしく、膨れ上がった自意識と自罰的感情といろいろがこんがらがって今の僕が出来上がっているのだなと改めて感じ入る。人というのはなかなか変わらない。どんどんこじれていく。こじらせていく。

大学一年生のころに書いた文章も今とさして変わらないことを書いていたので、どうせだからと供養したい気持ちになった。

どうせならそろそろいい大人としてさ、いい日を、いい感情で迎えられたらいいな。

誕生日が近づいてくる。

誕生日って、嬉しかった思い出もあるっちゃあるし、プレゼントをもらった経験もある。
人並みに楽しんでいるのだろうとは思う。 贅沢だって思われるかもしれないけれど、
でも、すげー嬉しかったとか、幸せだったなあとか思う時って、もっと他にあって。
誕生日ってなんだかすごく違和感で、変な感じで、そわそわする。

なんでなんだろう。なんでなんだろうか。 
親とか祖父母からのプレゼントはお金で、買いたいもの自分で買いなねって言われて、
なんか生々しいなって思ってたのもある。
ドラマとかみたいに、ろうそく吹き消すとか、
「だってロウ垂れちゃうよ?」っていってうちでやったことなかったし。
っていうか去年両親が僕の誕生日忘れてたし。
僕も親兄弟の誕生日覚えてないからいいけど。iPhoneが覚えてる。

去年なんかは僕が浪人生でかつ平日だったから、誰も僕のことお祝いしてくれなくって、
(Facebookでは暖かいメッセージが届いていたけれど)
なぜだか思い立ってヒトカラになんていってしまって、
そこで食べ物頼んだら中学校の先輩が持ってきてしまってひどく恥ずかしかった
(向こうはきっと気づいてなかった)覚えがあって、
最新の誕生日の思い出がそんなことだったから、今度の誕生日はひどく憂鬱で。

大学に入ってからすごく充実していて楽しいのだけれど、
考えをまとめたりする時間が流れていってしまっていて、そんな中で自分のいろんな感情が、

ありがたいとか、ちやほやされたいとか、
褒められたいとか、恥ずかしいとか、
申し訳ないとか、がんばらなきゃとか、
がんばりたいとか、休みたいとか、眠たいとか、
やらなきゃとか、やりたくないとか、帰りたいとか、
他にもたくさんのいろいろが、こう、なんていうか、とにかく、

ぶわあああって、最近息苦しい。楽しいんだけどね。


 
2016/05/26 つばさくんち [澄みきっていこう。(いきたい)]より


もし優しい人がいたらとそっとリンクを貼っておくことにする。

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