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私が買ったワインは熟成するの?


本稿はワインビギナーの方向けに作成しました。
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まとめ
1. ¥2,000前後のワインは熟成不要、買ったら冷蔵庫で保管して早めに飲みましょう
2. ヴィンテージ=生産年を気にする必要なし、気楽に飲みましょう


こんばんは、じんわりです。

「熟成」

 ワインを語るキーワードとして頻出するこの言葉ですが、
もしかするとこの言葉もまたワインビギナーの方を惑わせる謎ワードかもしれません。
 「私の買ったこのワインは『熟成』させるとおいしくなるの?」という疑問をお持ちの方も少なくないでしょうか。


 以下では「熟成」「消費者による購入後数ヶ月以上にわたる未開封状態での保管」と定義して以下綴っていきますね。

 幣ブログがワインビギナーの方にまずお勧めするワインは税抜き1本¥2,000前後からです。よって¥2,000前後のワインを対象に話をしていきますね。

 ¥2,000前後のワインは「熟成」を考えずに買ったら早めに飲む、で良いかと思います。
理由は主に3つあります。

理由1つめ。
 一般にこの価格帯のワインは消費者さんが買ったときが「飲みごろ」であるように作られています。
 ワイナリーで寝かせてから一番おいしい状態かその少し手前くらいの状態で瓶詰めするためです。

理由2つめ。
 ワインにはそれぞれ飲みごろ=旬の長短があります。ワインの寿命と言い換えてもよいでしょうか。
¥2,000前後のコスパワインはお高めのワインに比べると旬は相対的に短いでしょう。

理由3つめ。
 空輸で入ってくる新酒を除いてほとんどの輸入ワインの場合は、船で日本まで来て更に国内の各流通段階を経て酒販店に並ぶまでに数カ月は必要なはずです。この旅路が過酷です。

 近年はリーファーと呼ばれる定温コンテナで運ばれてくるワインも増えてきましたがリーズナブルなワインほどリーファーを使わない傾向にあります。温度管理機能があるコンテナの方が輸送費が高くなるからですね。
海上輸送中は結構な高温地域を航行するようで、温度管理ができないドライコンテナだとワインにとっては過酷な環境です。

 また、振動はワインの美味しさを損ねると言いますが、波の上を航行する船ですからそれはもう揺れますね。
 日本に着いてからは輸入商社さん、国内卸さんの倉庫を経由して酒販店さんに入ることもあるでしょう。
 国内輸送の間も振動に晒されるでしょうし温かい季節なら期せずして高温に晒されることもあるかもしれません。

 これらがワインの飲み頃寿命を縮めることになりますが、消費者さんは今ご自身のお手元にあるワインがどうやってここまで来たのか知る由も有りません。

 これら3つの点から買ったら早めに飲むくらいの気構えがちょうどいいのかなと考えています。

 「買ってから早めに飲んだ方がいいってことは古い年のワインは買わないほうがいいの?」という疑問が浮かぶかもしれません。
 例えばラベルに2019と書いたワインの方が2018と書いてあるワインよりも良質か?という問いですが、それに関してはあまり気にする必要はないかもしれません。
 ぶどうの品種やワインのタイプによって若干飲み頃に達するまでの期間=ワイナリーで熟成される期間は異なります。¥2,000前後のコスパワインは酒販店さんの棚に並んでいるときが飲み頃と考えるくらいでよいでしょう。

 酒販店さんの陳列棚に長い間売れずに劣化したワインがそのまま残っている事例は多くないでしょうし、おいしさの寿命を少しだけ過ぎたと判断されるワインを売るならば、在庫処分的な安売りでそのこと仄めかしてくれるんじゃないでしょうか、と性善説を信じています。

 あくまでざっくり過ぎる目安で一概には言えませんが、¥2,000前後のワインの場合、白はであれば今から1~2年前のヴィンテージを置いている事が多いでしょうか。赤だと1~3年前のヴィンテージが多いでしょうか。
 この価格帯はそもそもヴィンテージがラベルに書いていないワインもありますね。

結論、¥2,000前後のコスパワインは熟成や生産年を気にせず、買ったら早めに飲む、で行きましょう!


さんて!

じんわり


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