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「どうやってワインを勉強したらいいの?」の質問に、ワインショップ店頭でソムリエの私が実際にしている接客。

「ワインってどう勉強したらいいのでしょうか?」

ワインショップで実際に現場に立ってると言われる一言。
私は「自分の好みの品種を一種類覚えてみませんか?」
とお伝えしています。自分が好きなワインの品種を覚えることができれば、ネットでも量販店でも自分でワインがある程度は選べるようになります。
この選ぶ行為がワインが好きになるキッカケの一つだと私は思っています。

Casamiaのワインは単一品種が基本

Casamiaの店頭のワインは単一ワインが基本です。単一ワインとは一種類のブドウ品種のみで造られているワインのこと。逆に複数のブドウ品種で造られているワインはブレンドワインと呼ばれることが多いです。
どちらがいいか?悪いか?ではなく、あくまで製法の違いによるものです。

なぜCasamiaには単一ワインが多いのか?

ワインを好きになってもらうために「再現性」というものを大事にしています。例えば、あるブレンドワインがとても美味しかったとします。そのワインに似たワインを購入しようとしても、ブレンドワインはその配合が数%ごとに違うために似たような味のワインを自力で買う難易度が高い。すると、そのワインがある店でしかワインは買えなくなってしまいます。

その点、単一ワインであればブドウの品種ごとにワインの個性は似ています。自分の好きな品種が一種類わかれば、近所の量販店やネットでも自分で購入できます。好みのワインに再び会える機会が増えるというわけです。


まずCasamiaでは…

Casamiaではワイン購入希望のお客様には、できる限り一緒にワインを選んでいく接客スタイルをとっています。
先程お話したとおりワインって本当にわからないのですよ。私だって店のワイン以外で飲んだことがないワインはイメージくらいしかつきません。ですので、ワインは店頭の詳しいスタッフに聞くのが一番です。

私が実際に聞くこと

①赤か白か?
②重め?軽め?
③予算

こんな単純なことくらいしか最初は聞いていないです笑。
その上で数種類の品種のワインを挙げていきます。3、4種類くらい。
あとはそれぞれのワインの特徴を伝えて、なんとなくの好みから絞り込んでいきます。


品種を一個覚えるのも難しい

ワインが決まったら、先ず「一個の品種を覚えていきましょう」とお伝えしています。これって意外と難しいことなのです。だってカタカナ言葉ですもん。あたまに入らないですよね。
ですので、ワインのボトルを写真で撮っていくことをオススメしています。

そもそもワインってラベルに何が書いてあるのか全くわからないんですよね笑。商品名なのか?品種なのか?ブランド名なのか?
書いてある位置もバラバラですし、各国の言語で書いてあるから読めない。
そう。ワインって、そもそもがでわからないようにできてるんですよ。


同一品種のワインが複数ある

次回来店時(そもそもそこが一番難しいのですが。。)ワイン感想を聞いて、好みのワインであった場合は品種を深堀りしていきます。
Casamiaはイタリアワイン専門店ですので、例えばネッビオーロだと20種類。プリミティーボは10種類くらい用意しています。

フランチャコルタも10種類くらい用意


このように好きな品種のワインが何種類も買えるシステムになっています。
好みの同一品種のワインを飲んでいると、地域や製法の違いに気づきます。

「あー。私はシャルドネでもイタリアのシャルドネの方が好みだな」
「ステンレスタンクではなく木樽熟成の方が好きかも」

こうした小さな積み重ねがワインに詳しくなるコツです。

品種を一つ覚えることがキッカケ

ワインって勉強しようと思って勉強するものではなくて、好きなワインを継続して飲み続けることがワインの知識を増やしていく大切なキッカケになると私は思います。
継続するためには日常的に自ら購入できるようにならなければいけないし、そのためには品種を一つ覚えることがとても大切です。

ぜひ皆さんも先ずは好みの品種を見つけて下さい。きっとそれがワイン通の入り口になると思います。


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