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キャリアコンサルタント資格を取ろうと考えている方へ

何か資格を取得したい、キャリアコンサルタントに興味があるという方へ、資格取り立てのキャリアコンサルタントの本音を打ち明けます。

そもそもキャリアコンサルタントはコンサルタントではない!

スクーリング1日目。
わたしにとっては、初日のスクーリングが最大の違和感でした。
コンサルタントと聞くと、さぞ「様々な業界のことを熟知したキャリアの専門家」なのだろうと思うじゃないですか。目からウロコのアドバイスをくれて、悩みをスパッと解決してくれるように思うじゃないですか。
違うんですよ。

この名称を付けた厚生労働省よ、マジでセンスねぇな。
と、私は開始1時間で思いました。

コンサルタントというよりは、カウンセラー、あるいはセラピストといったほうがイメージが近いかもしれません。
実技の部分で詳しくお話ししますが、(あくまで日本マンパワーの講座を受けた主観ですよ!)、キャリアコンサルタントは自らの力で問題を解決しない!なぜなら「答えはクライアントの中にある」から。クライアントの話を聞き、なぜそう思うのか、どうしたらありたい自分になれるのかを考え、クライアント自身の行動を引き出すことが役割だから。

なので、キャリア迷子の相談に乗って悩みを解決するんだい!とか、人とキャリアのマッチングをして失業者をなくしたい!とか思っているアナタにはこの資格はオススメしません。要求されるスキルが全く違うからです。
これらに要求されるスキルが提案力や課題解決力だとすれば、国家資格のキャリアコンサルタントに要求されるスキルは、傾聴と答えを導く質問力。多くの時間をかけて人の話を聴くことの難しさ、話しやすい場を作るということの大切さ、理解しやすい質問の仕方をする工夫を勉強します。

コスパ悪し。キャリアチェンジをしたい方には使い道がない

手っ取り早く資格で生計を立てたいなら、業務独占資格、つまり弁護士、公認会計士、行政書士など、いわゆる士業の方が有効でしょう。
キャリアコンサルタントの業務は、相談に応じ、助言、指導すること。そもそもカウンセリング業務に重要なのは経験です。誰だってベテランに相談したいじゃないか。資格取り立てで、人事を経験していない人間に仕事なんかそうそう舞い込んでは参りません。合格率60%、ちょっと勉強すれば取得できる資格なのだから当然ですね。
さらに、試験を受けるためには、厚生労働省の指定講座を修了する必要があります!スクーリング96時間は結構な時間がとられます。結構コスパは悪いです。

勉強してよかったこと3つ。

結果から言うと、私は資格を取得しましたが、現状は生かせていません。ただ、半年間勉強してよかったなと思います。
まず、無自覚のバイアスに気づくことができたからです。
社会人何年目だったらこれくらいできるだろう、これくらい常識で判断できるだろうと、説明を省いちゃうことないですか?これは、単に私の思い込みで、相手がどう受け取ったか、正しく伝わっているか確認するのを怠っています。自分の常識を疑うことは、後輩を指導したり、他人に作業を指示する際に有効な気づきだと思います。
また、様々な理論を学ぶことで、心理的ストレスが減りました。
意見が違ったり、人間的に未熟な発言に触れても、受容と共感を学んだり、アサーション・トレーニングをすることで、必要以上にお互いを攻撃することなく業務を進めていくことができるようになりました。人が辞めるきっかけの多くは人間関係と言われています。それ、その言い方よ、と上司に思う部下は少なくないはずです。
最後にスキルの棚卸ができたことです。
この講座では、スクーリング中に何度となくペアワークやロールプレイを行います。私はその中で10年後の自分が明確になっていきました。よく面接で、10年後どんなことをしていたですか?という質問に「そんなの考えたこともない。わかるわけないじゃん」と、思っていましたが、自分のことを知らなかっただけ、もっと早く気づきたかったと心底思いました。

ということで、受講料の38万は安い金額ではないですが、教育訓練給付金で講座終了後に半額戻ってきますし、後悔はしていないです。
ただ、いま失業中の方、キャリアチェンジしたい方には費用対効果は薄いと思いますので、別の資格を探されてはどうでしょうか?

ちなみに、専門実践教育訓練を受けるには、開始1か月前までにキャリアコンサルタントとの面談が必須になっています。一度キャリアカウンセリングを受けてみたいという方は、気軽にお問い合わせください。


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