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「文章のスタイリスト」丸谷才一の『樹影譚』

丸谷才一は、「文章のスタイリスト」と村上春樹が評価する日本人作家です。
『樹影譚』については、村上さんが『若い読者のための短編小説案内』でもが解説されていますし、自身が手放すことができない作品の1つだそうです。

『樹影譚』では、中短編小説である本作と『鈍感な少年』『夢を買ひます』の短編小説2作が収められています。
どれも素晴らしかったのですが、個人的には『鈍感な少年』が良かったです。美しい物語でした。

丸谷さんの文章はとても読みやすい文体であるのがなによりの衝撃でした。歴史的仮名遣い(例:言ふ、買ふ)にもかかわらず、すらすらと読めてしまう。村上さんを始め、多くの作家が丸谷さんの文体を絶賛されていますが、その要因がこの読みやすさにあるのだろうなあとなんとなく感じました。

僕にとって、日本人作家だと、村上春樹、夏目漱石、丸谷才一が読みやすい文章ですが、彼らの共通点は海外文学を翻訳されていることです。翻訳を通して海外文学に触れている経験が、彼らの文章の読みやすさに繋がっているんじゃないのかなと個人的に思います。

丸谷さんの長編作品も今後読み進めていきたいですね。




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