疲労骨折に思うこと

 マラソンは過酷なスポーツだ。42kmあまりを猛スピードで走り抜くために体を作ってそれから追い込んでいく。いろんな要素がつまっていて非常に複雑だ。サッカーもたくさん走るスポーツなので南アフリカワールドカップにマラソンの専門家の方を招いてコンディションを整えてコンディションのよい選手を優先して起用したら好成績だったなんていう話もある。
 トレーニングもそうだし、呼吸循環の生理学もそうだし、コンディション維持もそうだし、栄養もそう。どのスポーツでも必要とされるけどマラソンはものすごく全てを追い込まれている印象がある。
  パリオリンピックでエースが疲労骨折を起こしていて辞退したなんて痛ましいニュースが入ってくるととても悲しい気持ちになる。疲労骨折はそうかと思って調べてもなかなか診断がつかないし、かといって競技で生活している人に念の為休んでとか回避してとかはとても言えない。いつか明確な指標などが示されていくのかもしれないがだいぶ先のことだろう。
 私個人もずっと鉄人と言われてきて飛び級しながら激しく体をぶつけてきたのだが怪我をしたことはない。しかし違和感程度のマイナーな不調はよくあることで、試合を休むことはできずに誤魔化してきた。特にチームスポーツである程度名のしれたエースともなると難しかろう。
 リハビリテーションも期限が(比較的)短く、集中して結果を出さないといけない点では様々な疲労のリスクがある。疲労骨折はしないまでも骨がつかないなんてこともあるかもしれない。体のバランスが崩れたまま整える時間がなくて、一時的ではあるがあちこち痛くなってしまうなんてことも往々にして起こる。筋トレをよくする人も大なり小なり似たような経験があるのではないだろうか。
 自分の体と対話をすることはとても難しい。ここは第三者の目が必要になるのだが個人差も大きい部分のためしっかりとした指標ができるまでは違和感があったら無理をしないしかないだろう。結局は観察とコミュニケーションと言うところに落ち着いていく。少しアイデアはあるのだが取り掛からせてもらえるのはいつになることか。

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