The TWIST algorithmによる予後予測

 脳卒中からの回復を予想する目的でTWIST algorithmというものが研究されている。これが体幹と下肢の動きからできており、なかなか興味深い。

まず1週間以内に体幹コントロールテスト、股関節伸展MRCをとる
①1体幹コントロールテスト(TCT)が40点以上の場合は6週間くらいで歩行が自立する人が多い。
②体幹テストが不良でもMRC hip extension(筋力テスト)が3点以上だと12週くらいで歩行が自立する人が多い。
③体幹テストも股関節伸展筋力も不良な場合は12週(3ヶ月弱)しても介助が必要なことが多い。

 1週間以内というと脳の腫れがひどくない人を選別することになる。自力で起き上がるとなるとBrunnstrom stage 2(重症)以上だ。でも2だと起き上がったりできるのはだいぶ選ばれた人で、普通の人からすると3以上(中等症)くらいを想定したほうがいい。まあそれでも発症早期でとなるときついそしてMRC hip extensionが可能だとBrunnstrom stage 5以上(軽度)なんじゃないかと思うのだが・・・。股関節はともかく体幹がしっかりしている人はやはり状態がいい人が多い。そういう理由で状態がいいかは知っているけどここではまだ公表できない。

 一見、便利そうなアルゴリズムに見えてこれが適用されるような人はそもそも困らないんじゃないの?という感想が浮かぶ。それならSIASやFugl-Meyerなんかで評価したら?となる。でもFugl-Meyerなんか撮るのは大変だ。そうなるとSIASかとなるけど、SIASには股関節伸展がない。この辺りがどう出るか。

 結局、曖昧でよくわからないBrunnstrom stageは一体なんなの?というのを客観的な計測値を使って分析するのが一番わかりやすいのではないか?ということでモーションセンサーを使った実験などしているグループがあった。面白いと思う。

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