忍殺トリロジー感想【モータードリヴン・ブルース】
◇注意◇
現行AoMシリーズからニンジャを読んだ人が、
旧三部作(トリロジー)に戻って色々読んだ感想記事です。
感想の中でAoMのお話もします。
こんばんは、望月もなかです!
第三部の物理書籍を二冊目(『死神の帰還』)読了→【ヘイル・トゥ・ザ・シェード・オブ・ブッダスピード】のTwitter連載版(=noteアーカイブ)→【モータードリヴン・ブルース】の順番で読みました。ナビゲーションは重度ヘッズの夫です。
物理書籍化されていないエピソードですね。
第三部はこんな感じで適宜、物理書籍に挟みながら読んでいく予定です。
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前回感想はこちらです。
◇◇◇
今回読んだのはこちらです。
無料アーカイブなので誰でも読めます!
第三部【モータードリヴン・ブルース】
モーティマー・オムラは、裏路地へと放り出された。前会長の護衛ニンジャは去った。偉大なるオムラが倒産? ありえない……だが現実は呆然とする彼を容赦なく打ち倒し、身ぐるみ剝がして痛めつけるのだった。
時は過ぎ、ネオサイタマ各所で連続大量殺戮事件が発生する。
1
オメガさんかっこいい。ハァッハァッ、私はプロフェッショナルの仕事人が好きなので興奮してしまいます何てかっこいいんだ……明らかに前会長に委任された職分を越えて特別大サービスしてくれてるのに気づかないモーティマー(どうしようもないですね)に、届かないと知りながらも必要な事実を伝えてから去るところは誠実も誠実であり好感度が鰻のぼりです。
うわー! いい! 私もこういうスタイリッシュ引退職したい!!!
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ハァア~~~~~~~~~!?
ちょt、ちょっと素敵すぎでは
オメガさんなんでこんなにかっこいいの!? 一緒に北海道で暮らしてハ●ス北海道シチューのCMみたいな生活を……したい!!!
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死んでたらそのままゴミ回収されちゃうんだ……
ち、治安が終わってる
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!!!!!!!!!!!
(歓喜)(ガッツポーズ)
!!!!!!!!!!!
シンゴ&タバタ! シンゴ&タバタ!!
食事を恵まれて号泣するモーティマーに同情心からブギーポップめいた自動的な好感を覚えかけていましたがそんなものはシンゴ&タバタ登場の衝撃により風の前の塵のごとく飛んでいったぜ!
シンゴ&タバタコンビのお話がぼくはだいすき。やったぞ。
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フジキドさんが非合法にニンジャ犯罪行為の盗聴をしていることが判明し、引いています。
けして誉められることではない。犯罪だとわかっている。だが、法の支配を受けず、闇から闇へ葬られるニンジャの犯罪を確実に炙り出すには、敢えて非合法な行動に出なければいけないのだ。との覚悟をもって行っている盗聴行為なんだろうなとは思うのですがそれはそれとしてドン引きだよ。
そのお仕事、探偵というより、殺忍行為の押し売り営業なのでは。
だ~めだこりゃ!(お茶ぶんなげる)
タバタさんに不審者ロックオンされるのも当然です。
実際不審だからね…弁護できない!
2
巨大殺戮ロボ事件を追う敏腕デッカーコンビ、シンゴとタバタ。事件の影には今は無きオムラの雷神紋と、謎めいたハンチング帽の男が見え隠れする。
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身ぐるみはがされ行くあてもなかったモーティマーが、ブルーカラー労働者になっている。理不尽でも惨めでも働いていて偉いね~。酒やクスリに溺れたりもしてないですし……。どこまでも現実逃避を続け、どん底まで堕ちていく未来だってあり得たでしょうに、少なくとも毎日出社して労働していることに感心しました。だいぶ甘ちゃんでしたが、素直に偉いと思います。根が真面目なんだな。なかなかできることじゃないですよ。
しかし下請け工場の世知辛い現状とか、その日暮らしがもたらす殺伐さなどの描写がやけに解像度高くてすごい。
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「粉骨砕身」かと思っていたのに不意打ちで吹いてしまった。骨折関係なくない!?(笑)
ここの描写いいですよね。
絵づくりがうまい。
3
小さな酒場の店主・アサガオに助けられたモーティマーは、今では底辺マケグミ労働者として生きていた。煌びやかな社長生活とは程遠い、自尊心を削られ続ける殺伐とした日々……。心身ともに限界を感じ、再びアサガオの酒場を訪れたモーティマーであったが、そこに待っていたのはデッカーだった。
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タマ・リバーに毎年現れるラッコはさすがにダウトではないでしょうか。
鮭の遡上じゃないんだからさぁ。
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正当防衛前後(すごい言葉だ)
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ア゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!
タバタは! タバタくんのそういうところがさァ!!!!
LOVEです!!!!!!!
ぜんぜんやる気なさそうなのに、立ち上がってほしいところで絶対に立ち上がるし、譲れないものの前から絶対にどかないところが……好き!
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スキャッターさんの弟?
頭だけじゃなくて名前も似てるし……
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シンゴさんガッゴイ゛イ゛!!(机に伏せてバンバン叩く)
と興奮してたらニンジャスレイヤーが出てきた。
シンゴさん、なんで何度も何度も赤黒の死神に遭遇しちゃうんでしょうか。人生に一度きりで十分じゃんね、こんなエンカウント……。
言い分が通り魔なんですよね。
通りすがりで殺されてたらやってらんね~よなァ! なっスコーチャーさん! こんなことなら家族団欒にガスバーナー貸してあげればよかったね。
4
殺戮ロボを追うシンゴの前にニンジャが現れた。ガスバーナーを操るニンジャはシンゴを甚振り、事件から手を引くようにと告げる。増援もなく絶体絶命の彼を救ったのは、見覚えのある赤黒のニンジャだった!
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そうなんですか!
(じゃあAoMムギコちゃんって思ってたよりだいぶ強いの?)
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カースト最上位の美少女だったアサガオさんがなぜここに至ったのかを描写するこの一節があまりにも良い。
切れ味鋭く、簡潔ながら高密度で、理想的な文章だと思いました。
このような文章を書いていきたいものです。勉強になるなぁ。
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うるせえ。
しかしなるほど、これがオムラ復活を目論む従業員たちなのですね。
なら、この中にユンコちゃんを呼び出した魚類の前世がいるのかもしれないね。そっかぁ~。どこにいるのかな?出てきてくださいよ。大丈夫だよ何もしないから。はやく。このナイフには何の意味もないから。
断言されましても。
偽史やめろとしか……。
倒産してもこれなんだもんな!
モーターサスガのことちょっとカッコイイと思ったのに撤回したくなってきた。
5
オムラは変なニンジャ歴史壁画を崇拝している変なロボ大好きカンパニーだった。知りたくなかった。かっこいいメカの記憶だけを残して、未来永劫眠っていてほしかった。
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スキャッターさんの弟みたいな円柱頭のスコーチャーさんがフジキドさんに拷問されており見ていられない。かわいそう。
kawaisou
はい……。
フジキドさんがそういうならそうなんですね。あーあ。
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そうなんだぁ。
(また地の文さんがフジキドさんに肩入れしてる、と思っている)
罪状を羅列されると弁護のしようがないですな。
ちょっとくらいメカがかっこよくても許せないな。
最低だよ。オムラってサイテー!
6
重金属酸性雨のない日暮れ、夕方の土手を歩く中、親子連れの行きかう先に、モーティマーは見た。爆発した川を。川向こうの破壊を。泣き叫ぶ親子を、労働者の悲鳴を、爆炎を、破壊を、殺戮を、かつて己が無邪気に叫んだ言葉通りの現実を。これがオムラだ。オムラだったのだ。
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勧誘を会釈で回避するフジキドさんに妙に興奮してしまった。
フジキドさんが一般人に溶け込んで敬語使ったりするの好きなんですよね。
コトダマ空間の視覚化描写もイマジネーションの極致で大好き。
個人的に、忍殺で一番独自性を感じるポイントって、ニンジャ要素よりもコトダマ空間の視覚化関連かもしれません。
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サブロ老人お弟子さん取ったんですか。
この先出てくるのかな~。
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単独潜入するタバタさんが無茶し過ぎで心配です。
自称新社長のカネダはロボ社長だった!
そう。まあいいんじゃない?お似合いだよオムラにはさ(なげやり)。
英語圏の諺なのかと思って調べたら、本当にキノコを栽培する蟻がいるらしくて驚いています。知らなかった。アメリカ大陸に分布する蟻らしいので、向こうではメジャーなんでしょうか。勉強になる忍殺。
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はぁ? 何が天使だ鉄とモーターじゃろが。ロボ社長もロボ社長だけどこの人もおかしいよ。ユンコちゃんのお父さん、回想の会話シーンは良識的だったのになぜこんなヘンテコ会社の復興に志願したんだろう……と考えてたら、気づきました。倒産はユンコちゃんが亡くなって間もない頃だったはず。藁にも縋る思いでかつての研究を続けようとしたのかもしれないですね。まさか同僚が魚類に転生するとは思わなかったのでしょうが……
7
新生オムラの隠れ蓑カンパニーに単独潜入したタバタだったが、あえなく捕らわれてしまう。彼の前に現れたのは、オムラCEOを名乗るロボット「モーターカネダ」であった!
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事実じゃろ~~~~~~~がぃ!!!
誹りじゃないでしょうが!何をデマみたいな口ぶりしてるんですか事実だろうが事実! 滅びろ!!
よく言ったタバタ!!!
まったくもってそのとォ~~~~~~~りですわよおお!
オムラは!倒産!した! の!(オメガさんの真似!)
現実を見ろクソどもが!モーターイカレ野郎の虐殺犯が子供みたいにはしゃいでんじゃねーってんですよぉ~~~~
よく言ったタバタ!!!!!!
君は今!全人類の良識を背負ってそこにいる!!!!!
誇るべきですよ異常者に囲まれてもなお失わないその善性と誇りと常識的価値観を……
いえ、常識的価値観そのものを無思慮に信奉するのがいいかといえば、それもまた危険を孕んだ思想であり、日陰に生きる者たちや王道を歩めない数多の人々をノーデリカシーで踏みつける可能性と表裏一体なので言葉には気をつけて使わなければならないんですけど……まあいいか、モーターイカレ教徒は私の敵だってことは私が今選んで私が決めたことなので……フーッ!フーッ!(威嚇逆立毛並)
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www
フジキドさん面白すぎる、語彙がたまに古いの笑っちゃうんですよね。
AoMでもずっとこの口調なため、古風な言葉遣いが必ずしもナラクちゃん由来ものではなかったことがわかっているからこそのおかしさもある。時代劇とか好きだったんでしょうか。
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ニンジャスレイヤーさんの「シカめいたバックキック」、乱戦の動きがクリアに伝わる素晴らしい描写なんですけど、キョートにいたあんな生き物やこんな生き物のせいでどうしてもウッ頭が…状態になってしまい、つらい。
戦闘シーン、いつもの数割増しで大暴れですごかったですね。
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ウッ! 出た、合体。
合体するのか……しちゃうんだろうな、フジキドさんに断固阻止してほしい気持ちはあるけど……
あーあ、しちゃった。はぁ……。もう帰りたいな……。
一瞬カネダCEOが搭乗するのかと思いましたがそんなことはありませんでしたね。よかった。よかったのかなぁ。
は?
歴史を捏造しないでもらえます?
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ヒッ!?
地の文さんが急に自我を出してきた 怖い 何!?
フッと横見たらいつの間にか腕組みヤジ飛ばし観客みたいな顔で隣にいる地の文さん、怖い ステイ 本の中に戻ってほしい
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わかりみ~。
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ハ……ハァ~~~~~~~~~~~~
タバタ……タバタ……ハァ~~~~~!悶絶!!!!!
シンゴさんヴァーーーーーッ!???
やだ、かっこいい、なんで、かっこいい、はぁ、はぁ
タバタのピンチにシンゴさんが出てきた瞬間の安心感だーいすき……LOVE……
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怖すぎて引いた。
フジキドさんのそういうところ好きですが、それはそれとして引いた。
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怖い ステイ 地の文さんは本の中に戻ってほしい
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エピローグ
モーティマーの乱入により、事態は一変した。輝かしきモーターロボは死神に完膚なきまでに破壊され、雷神再興の夢は儚く散った……。だが、だが……モーター理念は終わらない! タイサの妄執は檄文メールとなって電子の海に解き放たれ、オムラの亡霊としてネオサイタマ全土へ影響を及ぼすのであった。
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あっ! ここでこのメールなんだ!?
じゃあ今回のオムラ・エンジニアの中には魚類の前世はいなかったんですね。というかこのクソメールのせいでユンコちゃんがさぁ……でもトコロ・スズキさんがメールに応えて集ったんですから、ユンコちゃん復活もこのメールのおかげではあるのか。クソッ……誰を憎めばいいんだ!
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モーティマーさんはこのまま、一介の工場労働者として生きていくのでしょうか。それもまた人生、なのでしょうね。
シンゴ&タバタ組が、フジキドさんの素顔を知りながら酒を酌み交わしたラストシーンがとてもよかったです。オムラのお話はこれで終わりかな! 滅びたもんね! オムラは滅びたもういない!これで平和だね!!(AoMのオムラ・エンパイアの異常社風から必死で目を逸らしながら)
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というわけで、今回はここまで。
ではまた、次回の感想でお会いいたしましょう。
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【感想目次】
楽しいことに使ったり楽しいお話を読んだり書いたり、作業のおともの飲食代にしたり、おすすめ作品を鑑賞するのに使わせていただきます。