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ニンジャスレイヤーをAoMシリーズから読む/S4_1「ザ・シェイプ・オブ・ニンジャ・トゥ・カム」

こんばんは、AoMシリーズから出戻りしました望月もなかです。 
春めいたと思ったら、いきなり寒くなって霰が降りました……。季節の変わり目、みなさまもお体を大切にお過ごしくださいね。

さて、いよいよシーズン4の本編です! 久しぶりのネオサイタマを舞台に、謎めいた狩りの儀式が幕を開けます。世界各地から集結する狩人たち、交錯するリアルニンジャの思惑……物語はどこに向っていくのか。とても楽しみです!

前回の感想はこちら。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・7年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~21年1月にAoMシーズン1〜3読了。
・2020年2月の第3部野球回再放送は読みました。
・2021年1月にニンジャスレイヤーPLUS加入(あまり読めてません)
・シーズン4からはTwitter連載分をリアルタイムで追ってます。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の知識はあえて入れないようにしています。情報を与えずそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。

シーズン4:「ザ・シェイプ・オブ・ニンジャ・トゥ・カム」

混沌と欲望渦巻く電脳都市、ネオサイタマ。ニンジャスレイヤー、マスラダ・カイの故郷である。復讐を果たしたマスラダは、ネオサイタマに帰ってきた。彼はピザ屋を拠点に「ニンジャ絡みの問題解決屋」を始めるのだが……

 ♯1

◆忍◆
◆倫◆

シーズン最初の【忍倫】。いまだに慣れない。忍倫って何? あ、映倫のパロだということは分かってるんですけど。

 映倫映画が観客や社会に与える影響の大きさを自覚し、法や社会倫理に反し、とりわけ未成年者の観覧につき問題を生じうる映画については社会通念と映画倫理諸規程に従って、自主的に審査しております。
 また映画製作者が外部からの干渉を排除して自由に製作できる環境を作るとともに、観客の見る自由を保障し、さらに、次世代を担う未成年者がその成長に際し対応を誤ることのないよう配慮しています。
『映画倫理機構』公式サイトより引用)

つまりここの「映画」を「忍者」に置き換えればいいってことですね。
ふむ、どれどれ……

…………。

……虚無に呑み込まれかけたので、この話はここまでにします。読者諸氏におかれましては各自セルフで脳内置換をお願いします。私は自分の脳細胞を愛しているのでこれ以上の自殺行為はできないんだ。死にたくない。

リアルニンジャさんたちが時流に倣って石板リモート会議をしているぞ。えらいね。(ところで時流といえばリアルニンジャも伝染病に感染するんでしょうか……ネザーキョウの風土病がニンジャに感染しなかったことは覚えています。生物学的に違う種になっているのなら、いっそニンジャにしか流行らない疫病とかあっても面白いですよね)

「(略)それなりに満足なカラテを持つであろうな。そのニンジャスレイヤーとやら」「クキキ……私が太鼓判を押します。奇遇にも存じております」

儀式の獲物、ケイトーさんが良からぬ入れ知恵してそうな雰囲気が凄い。ムフじゃないよ。あだち充絵で作画すんぞオラァ。

セトさんはサツガイやティアマトと交流があるので、ニンジャスレイヤーの現状はある程度知っていそうなんですけど、……ケイトーさんが関わっているだけで途端に心配になってしまう。セトさん騙されてない? 大丈夫? それともケイトーさんに騙されちゃうチョロいリアルニンジャはブラドおじいちゃんとムカデさんくらいで、他の人たちはうまく付き合えているのか? ……とここまで書いて国家ぐるみで詐欺のカモにされたネザーキョウを思い出したので悲しい気持ちになった。セトさん心配……。

七色のペンキに、黒い墨を垂らしたようだった。

出た、墨!
私、AoMのシーズン第1話で、遠景からニンジャスレイヤーに徐々にズームしていくときに使う「墨」の比喩が好きなんですよね。

シーズン1第1話では「墨絵じみた世界に垂らされた血のごとく」赤黒の影が99マイルズベイの闇を飛び、

シーズン2第1話では「赤黒に滲む姿は、この静謐で恐ろしい水墨画の、一粒の焦がし痕のよう」に灰色の砂浜を進んでいく。

(シーズン3では力を失っていたので該当箇所なし)

シーズン4第1話は、ネオサイタマの極彩色の中に、一滴の黒い墨。和のテイストと近未来の風景が入り混じるオープニング・イメージが印象的で、とても好きな表現なのです。

「空は狭く切り取られ~」の一文も好きです!

それはそうとタキとマスラダの新規会話を目撃できている事実には感謝しかない。短い会話の端々からも親密度の上昇を感じ取れてもうね。ありがとうございます。通信切る前に「切るぞ」って一言入れてるのもすごいですよね……S1だと無言でブチって切ってたのに今は……ハァ……最高。

ニンジャスレイヤーは横倒しの機械ブッダ像の上でアグラする、古代エジプト貴族じみたニンジャを見た。ニンジャの頭の周りを黒いクリスタルが旋回していた。

横倒しの機械ブッダ像?

横倒しの機械……え、なんですって? しかもその上に、古代エジプト装束(胸が露わ)の男がアグラで……???

タキとの通信は途絶している。この身なりもアトモスフィアもちぐはぐな七人が、自身の命を獲りに来た。ともかく、そういう事だ。

なんで現状ピンチの羅列の中に「タキとの通信は途絶している」が入ったの!? 重要だから? それがマスラダくんにとって無視できない重要なポイントだったから!? ヴワーッ!!?

 ♯2

七人の狩人が、ニンジャスレイヤーを取り囲み襲いかかる。


サロウさんよく絶頂する子だね。沈痛な面持ちで見つめてしまう。

やがて彼が引き寄せられていったのは、「祝福」を求める探求者達の互助コミュニティだった。中心人物は軒並み姿を消した、廃墟の再構築めいた電子の村だった。 
サンズ・オブ・ケオス。それが電子コミュニティの名前だった。

なるほどなるほど。
廃パチンコ店が不良のたまり場になる現象と、同じことがが起きてる……ってコト?(ちいかわ) サンズ・オブ・ケオスの跡地が乗っ取られてるわけですね……。

デッカーガン・イズ・マイ・パスポートキタノ・アンダーグラウンドで出てきた「サンズ・オブ・ケオス」は、時系列的に乗っ取り後の組織なんでしょうね。などと考えながら読んでたら、瞳が三つのオモイ・ニンジャが登場。ひええええ、『デッカーガン』に出てきたト・キコさんの体が奪われちゃってる……リアルニンジャこわいよ~。

「ファックしてあげる」「エ」オモイ・ニンジャはファックしてくれた。三度目の絶頂。

また絶頂した。貞操ゆるゆるで心配だよ。

だからといって、ニンジャスレイヤーは全力で抵抗してくる相手なのだから、飼育員みたいに笑顔でホールドアップして近づくわけにもいかない。

そんな、猛獣に麻酔銃打ちこむみたいな……(合ってるけど……)

親指を口に含むマークスリーちゃんのポートレートを発売してほしい。カタナ社ならやれる。何が。

蠅に邪魔されアヴァリスさんに味見され(ナラクちゃん強奪はマスラダくんのド地雷だとハリマで証明されているのでやめた方がいいと思うな……)、結局は漢字を刻みこまれてしまったマスラダくん。身体に漢字を無理やり刻むのは卑猥だからよくないと思います。というわけで、どこに漢字を刻まれたのか、どのくらいの大きさなのか、具体的な情報がほしいですね。下心とかじゃないです。ぼかあ心配なだけなんだ。ほんたうだよ。

 ♯3

ネコ科の猛獣を不意打ちで寄ってたかってボコボコにし、傷をつけて尾を踏んで去って行った七人の狩人たち。あーあ。猫踏んじゃった。虎の尻尾を踏んじゃった。合掌。頑張って逃げ延びてください。

というわけで笛の人のスシを食べたら速攻で起き上がって追撃しに来るマスラダくんに笑いました。予想以上に行動が早い!www

対するコンヴァージさんは、瓦礫を纏えば纏うほどに強くなる都市戦闘の申し子! 配管を引きずり出すシーンがカッコイイ!! ネオサイタマと結婚するために生まれてきたような男ですね。僕の恋人は、この街さ(DV)(ダメ)

とにかく戦闘が派手ですごくかっこいいです。マスラダくんのホームグラウンドだから圧倒的に地の利があるかと思いきや、こういう方向性で攻めてくるとは。面白い!

「ま、それはそうだ……七人がかりでかかられれば、そうもなろう。多少同情してやる」(略)
呼吸が止まった。カラテの流れがわだかまり、ニンジャスレイヤーの中で爆発的に膨れ上がる。やがてニンジャスレイヤーは言った。「……それは、命乞いか?」

話が全く通じないマスラダ~~~~~~ッ!!

最高、最高ですね。最高。こいつはホントに獣だな!www

既に見出しが「狩りの開始」っていうより 「獣害事件の最初の犠牲者」 なんですよね……Ninpediaに「ネオサイタマ獣害事件(2048年)」の記事がアップされてしまいますよこれは……。でも、これでこそマスラダ・カイですね。実況のときも震えましたがもう何度読んでも素晴らしい。いやーマスラダは言葉が通じないな~~~かっこいいぞー!

 ♯4

長き時を生きる魔性の男、フィルギア。彼の過去には謎が多い。いったいどれほどの出会いと別れを繰り返してきたのか。出会いと別れを……

「……お前は……!」フィルギアの声は少し震えていた。

なんで声が少し震えているんですか? 昔の男だからですか?

「被せるように先んじてアイサツ」するのもなんか……若かりしころ自分のすべてを捧げるくらいめちゃくちゃ入れ込んでいた男と再会し、必死に虚勢を張るかのような……態度で……こいつは一体。ヘェ……なるほど?

「……フィルギア?この地にて、さような名を名乗り……」男は言葉を切り、吟味するように、今のフィルギアの装いを、アトモスフィアを確認した。「さような出で立ちを」

脳内で着せ替えをしていますね(邪推)。

あのこれ……かつては自分の好みの清楚系ワンピースしか着なかった相手が、ぜんぜん系統の違う下品なストリート系を着ていて誠に遺憾……みたいな反応に思えてしまうの、私の心が弱っているせいですか……なぜじっくりお洋服を観察したんですか? 昔はお揃いだったのに? あんなに一緒だったのに夕暮れはもう違う色なんですか? だからあなたが違う名を名乗るなら私もかりそめの名を名乗りますみたいなノリでシナリイって名乗ったんですか? どういうことだよ混乱する!!!!

白目のない夜の瞳がフィルギアを見据えた。そしてフィルギアの髪に触れようとした。フィルギアは反射的に後ずさった。

なぜ髪を触ろうとしたんですか!?

自分からは気軽なボディタッチをしまくるのに触られるとビクッとなるフィルギアさんも異質すぎてびっくりしますね。私は何を見せられたんだ……。

「タケノ戸」とか「瞬間リセット」とか謎の看板が何度も出てきてつらい。

ナラクちゃんプンスコしてて可愛いですけど、実際コンヴァージさんに圧倒的な「地の利」があるんですよね、ネオサイタマ。マスラダくんのホームグラウンドというアドバンテージを相殺してなお勝る、地の利がある。

トレーラーもヘリも何もかも武器に変えて襲い掛かってくるコンヴァージさん強すぎますよ! 初戦の相手がこんなに豪華だとは……楽しい~!!

 ♯5

高層ビル、トレーラー、そしてヤルキ重工のヘリまでも……! 鋼鉄ジャンクの装甲をいよいよ厚くし、コンヴァージは圧倒的質量でニンジャスレイヤーを叩き潰さんとする。ニンジャスレイヤーに打つ手はあるのか。

蹴りを受けた胴体がボコボコと脈打ち、鋼鉄ケーブルの血管がコンヴァージの顔面に浮き上がった。

鋼鉄ケーブルの血管、かっこよすぎる。

最終的にビルと一体化するのも凄まじい。ビルと一体化して襲ってくるニンジャ。ニンジャってなんだ。よくわからなくなってきました。カイジュウ・ニンジャクランってなんですかナラクちゃん……? (いやカジキツェッペリンも意味わからないのでネオサイタマもニンジャも何もかもがわからないんですけど……)

マスラダくんがテレビに映っちゃったのも笑ってしまいました、大丈夫?wピザタキのテレビに映ってたらどうしよう。ところで、なんで眼力でカメラが故障したんでしょうか。考えてはいけないのでしょうか。

どんなに巨大化したとしても、あくまで装甲。本人が巨大化したわけではない。なるほどー。マスラダくんはいつでも本質をズバッとつきますね。

ところでこのあたり、

瓦礫巨人の腕を駆けながら、ニンジャスレイヤーは命無き巨塊の内部に輝く人型の命を感じている。即ち、コンヴァージ。

フジキドさんのインストラクション「ニンジャソウルを感じ取れ!」にも通じる戦い方で嬉しくなってしまいました。ちゃんと覚えてくれてるよフジキドさん! よかったね!

 ♯6

タイミングは掴んだ。瓦礫との同化を阻み続け、コンヴァージを封殺するニンジャスレイヤー。狩人についての情報を探ろうとするが……。

「我らは狩人。大いなる者達がしつらえた盤上にて争う戦士と獣……それが……ストラグル・オブ……」(略)「比喩はどうでもいい」

酷いwww 容赦がない。さすがですマスラダくん。

リアルニンジャだろうが上位存在だろうが自分からガンガン喧嘩売っていくスタイル、フジキドさんとはまた違った忍殺って感じでとても良いですね。狩人さんたち逃げて……。

御用……御用。遠く、サイレン音が聞こえてくる。

サイレン音がおかしい。御用はないでしょ御用は。

そして謎のオリガミ。

はー……これ、なんでしょうね。マスラダの作品なのは間違いないと本人が認めていますが。やはり儀式と関係があるんでしょうか。少なくとも、これまでのニンジャスレイヤー業でオリガミが出現したことはないですものね。

アートとは、アーティストの魂の一部であり……マスラダの一部でもある。うーん……カンジ・キル(?)の効果によって、彼が戦うたびに魂の一部が物理世界に漏れ出てきて固定されてしまうとか? もう一回狩人と戦ってみないことにはわかりませんね。

触ることはできるのに、動かせないというのも謎です。

展開が読めなくなってきました。少なくとも、襲い来る七人の狩人を退ければ済む問題ではなさそうです。強烈な謎を残して終わった、第一の獣害……もとい狩人殺し。この先どうなるのか、気になりますね……!


ではでは今回はここまで。
また次回の感想でお会いいたしましょう!

◆おまけ◆感想イラスト

実況中に描いていた感想イラストです。

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