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「十句」

今年も市民文芸誌への投稿の案内がきて、迷いながら選んだ十句。
まだ決めかねて、墨書して壁に貼り思案中です。
春の句が多いことに気付きました。 

凍星や千の灯しに千の影 

この道に冬日射しきて歩ましむ 

長閑さや幹叩く音止みてのち 

雛あられことりのやふな口をして 

辛夷咲くと園芸帖に記したり 

幾千の飛天となるや花ふぶき 

コロポックルおわすか窪の蕗のかげ  

万緑の中に老樹の幹白し 

送り火や古りし折り目の母の文 

溶け残る飛行機雲や秋夕焼 

<予備の一句> 
大漁旗競へる浜の運動会 

梅花うつぎの一枝の涼しさ

2024・6・13