失われた英国製のタフなレザー。ウィンチェスターは漢のロマン。
カッコいいシステム手帳を考える記事、昨日の続きです。
要約すると。
私にとってカッコいいシステム手帳のバインダーはファイロファックスの1980年代のウィンチェスター
とにかくタフ
切りっ放しのコバにミリタリーを感じる
です。
あの頃の懐かしさ。漢のロマン。それらがこの古くさいバインダーに詰まっていて、惹かれてしまうのです。
ウィンチェスターのタフさの秘密は、切りっ放しのコバだけではありません。皮革そのものが、タフです。
表面はつるつるに加工されていて、水を弾くので、湿った手でもためらわずに持てます。
ビニールっぽい質感で、メンテのために給脂しても、あまり吸いません。
こう書くと、現代にもあふれている安物のレザー製品のようです。しかし、安物とは一線を画すほど質感が高く、タフで長持ちするのです。
軍人が前線で移動オフィスとして使うために生まれたというシステム手帳始祖の特徴を、まだ残しているのでしょうね。
特別に加工されたレザーなのだろうかと思い、80年代のファイロファクス社の広告を確認しても「カーフレザー」としか書いていないのでした。
80年代までの英国に存在したロストテクノロジーによって加工されたレザーかもしれません。実際に、ファイロファクス社の製品の多くは、90年代にかけて中国製になっていくのですから。
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