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「逃げるは恥」ですか?

「逃げる」=「卑怯者」「臆病者」というレッテルを貼られがちです。この感覚はかなりわたしたちの中に根付いている気がします。生きていると、理不尽な扱いを受けたり、いじめられたり、色々不当な目にあうことありますよね。嫌だけど。


少年が「逃げちゃダメだ!」って叫んで、未確認生物に立ち向かう姿に共感や勇気をもらったりすることもありますが、恐怖の度がすぎると、そうはいっても「逃げたくなる」ものです。


でも「恥」の風潮がそれを許してくれない。


結果どうなるかというと、最悪の事態をまねいたり、悲劇を生むこともあります。


だからもうね「逃げるは恥」という文化というか風潮というか、もうその言葉に踊らされるのは、やめたい。ミニマムにしたいと思うのは、わたしだけでしょうか?悲しい思いをしたくないですからね。


逃げることは悪いことじゃない!


逃げるのは「恥」とか「悪」とか捉えられがちですが、決してそんなことはないんですよね。昔から逃げるのは「恥」だとされていたかといえば、実はそうでもないんです。


昔からよく読んでいる書物があります。名前を「孫子(そんし)」と言いますが、聞いたことありますでしょうか?


古代中国、今から2500年以上前の中国で書かれたとされる兵法書です。兵法書というのは戦争に勝つための極意みたいなモノが書かれいるんですが、戦争だけじゃなく、ビジネスや日常生活でも応用できることが書かれていたりするんで、面白いです。現在でも世界中で読まれているとか。


この「孫子」の中に出てくる有名な言葉があります。

勝算があれば戦え、なければ戦うな

もうお分かりですね。


「勝てる見込みがないと思ったら戦うな」ということはつまり「全力で逃げろ!」って言っているようなものですよね。


戦争のノウハウみたいな教本ですから、当然、生と死が隣り合わせの戦場での進退を想定しているわけです。そんな中で「いや、逃げるのは恥だから・・・」なんて言っている暇なんて、ありますか?


逃げることも一種の戦略なんですね。生き残れば、次のチャンスが巡ってくる。その時まで逃げ切ればいい。昔の人も(中国人?)「逃げることは悪い」なんて微塵も思ってなかったんですよね。


だから「逃げることは悪いこと」なんて考える必要は全くないんです。


「戦いから逃げて勝つ」ことが最もいい勝ち方


また同じく「孫子」の一節に出てくる言葉に、こんなのがあります。これは聞いたことがあるかもしれませんね。


戦わずして勝つ


どういうことかというと、ガチンコで戦争を始めると、人の命や、物資もゴリゴリ削られてしまい、たとえ勝ったとしても消耗が激しい。だから戦争で勝負するんじゃなくて、戦わないで勝つことが一番いいんだ、と言っています。


つまり「戦いから逃げる、そして逃げて勝つ」のが一番いいと言っているんですね。勝ったとしても、自分も消耗するし、相手もボロボロになる。だから、実際には手を出さず、心理的に勝った、相手が手を出せないくらい、圧倒的な立場に立って勝ってしまうのがいいと言っているんですね。


だから、ガチンコの戦いから逃げる。


今のわたしたちだって、殴り合いの喧嘩で勝つよりかは、意見を戦わせて、議論で優劣をつけたりする方が、お互い物理的な痛みは少ないのはわかりますよね(まぁ、怨恨は残るかもしれませんが)。


「逃げるのは悪い」「逃げるのは恥」どころか、むしろ「逃げるのがいい」と言っているんですよね。


「逃げ恥」


わたしが書くまでもないタイトルですが、みなさんは読みましたか?見ましたか?「逃げ恥」そう「逃げるは恥だが役に立つ」。マンガやドラマが大人気。中身についてはここでは触れませんが、わたしが着目しているのはその言葉。


「逃げるは恥だが役に立つ」は、ハンガリーのことわざ「Szégyen a futás, de hasznos.」の和訳で「恥ずかしい逃げ方だったとしても生き抜くことが大切」の意味。 (出典:ウィキペディア


「恥ずかしい逃げ方」つまり「逃げることが恥」だと思っていても、生き抜くことが大切なんだっていうのが、遠く離れた国のことわざになっている。


これ、すごい言葉じゃないですか?


「逃げちゃダメだ!」じゃなくって、「逃げたっていい」「恥だって思ったっていい」命があればいいんだって。


漫画やドラマの内容も面白いんですけど、むしろタイトルというか、この言葉にすごく惹かれます。(実はドラマが始まる前に読んでましたw)


社会現象にまでなって、もう「逃げることは恥ではない」ということは、広く世間に認知されるようになったんじゃないかなって思うんですよね。


まとめ


戦争じゃなくても、日常生活でも、いろんなことから「逃げてぇなぁ〜」って思うことがあると思いますけど、「逃げるのは恥」だから踏みとどまろうって抱えなくたっていいんです。


「逃げちゃダメ!」って思い過ぎてストレスを溜めるくらいなら、全力で逃げてストレスをミニマムにしちゃいましょう。


最後はこの言葉で締めくくりたいと思います。


逃げるんだよスモーキー! by ジョセフ・ジョースター


それでは、また。




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