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Part0 背景 Breath: The New Science of a Lost Art / James Nestor の要約

呼吸:失われた技術と新しい科学的知見
ジェームズ・ネスター

ジェームス・ネスターは、いわゆるサイエンス・ライターで、日本で言えば、鈴木祐さんのような、論文なと科学的根拠をベースに信頼できる情報をまとめてくれる作家さんです。

こちらがジェームス・ネスター本人によるペンギンランダムハウス出版公式のYouTube
https://youtu.be/woyIhwomy1U

2022/4/21Amazonの評価4.5 1万3千人という超人気の本ですが、まだ日本語に翻訳されていません。という訳で、要約してみました。

0-1 背景


正しい呼吸は、私たちができる最も大切なことです。

そして、呼吸の仕方はわかっているつもりでも、現代の生活は人間を浅い口呼吸の悪循環に巻き込み、寿命を縮める危険性があるのです。

ジェームズ・ネスターは、人間の呼吸の背後にある最新の科学の驚くべき物語を語り、一呼吸ごとに人生と向き合う新しい方法を提案しています。

平均すると、生涯で67千万回の呼吸をすることになります。
もしかしたら、もうその半分を吸っているかもしれない。
669百万回目のまで来ているかもしれません。
あと数百万回呼吸してみたいと思っているかもしれない。
by ジェームズ・ネスター

https://www.mrjamesnestor.com

0-2 健康に生きるために呼吸を整え、正しい呼吸をするために生きる。

ジェームス・ネスターの生活は、中年を迎えると、年を追うごとにめちゃくちゃになっていました。ストレスや重い肺炎に悩まされていて、彼の主治医は、呼吸法のセミナーを受けるよう勧めました。こうして、彼の人生を変える旅が始まりました。

呼吸法のインストラクターはスダルシャン・クリヤと呼ばれる方法を教えました。セミナーの参加者達は、目を閉じ、鼻からゆっくりと息を吸い、ゆっくりと息を吐き、呼吸に集中するように指導されました。

呼吸法のインストラクターは、息を吸うたびにエネルギーが供給され、息を吐くことで古くなった滞ったエネルギーが体から解放されると言いました。

ネスターは最初、何の変化も感じませんでしたが、練習が終わると
まるでマラソンをしているかのように、体が熱くなったのでした!

そして、その翌日、ネスターは穏やかでリラックスした気分で目が覚めました。気持ちいい目覚めは子どもの頃以来でした。
このように、呼吸法は人間の身体と能力に対して驚くべき効果を発揮することがあります。

また、息を止めたまま水深30〜90メートルまで潜れるフリーダイバーとも知り合いになりました。

ネスターは、紀元前400年の中国の古文書から、特殊な呼吸法を発見しました。
“呼吸は破壊と治癒の両方をもたらす”

一方で、現代の多くの医師や科学者は、空気は単に酸素を供給し、生命活動を助ける程度のもので、破壊や治癒といった強い機能を持っているとは考えていません。

ここ数十年で、現代人の呼吸の仕方は次第に悪くなっているようです。
不適切な呼吸は、喘息、不安神経症、注意欠陥多動性障害、その他の病気を引き起こす可能性があります。
逆に、これらの病気は、適切な呼吸(鼻呼吸と吸気と呼気のリズムの調整)で、症状を軽減できる可能性があるとも言えます。

ただ統計的な調査によると、現代人の9割は正しい呼吸をしていませんでした。

ジェームズ・ネスターの頭に、「呼吸を変えることで、健康や全身の健康を改善できるのか?」という疑問が浮かびました。そして、呼吸の問題を調査することにしました。

以下がネスターが調査した内容です。

1 健康的な呼吸の基本を学ぶ。

2 噛み合わせと呼吸の進化がどのように関係しているかを知る。

3 それぞれの吸気と呼気のポテンシャルの使い方を学ぶ。

4 呼吸の可能性を学ぶ

次回からそれぞれの項目について要約したいと思います。乞うご期待!

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