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【開発室トップに聞いてみた】エンジニアチームのさまざまな取り組みと、組織の未来図

エンジニア一人ひとりの『will』を実現するべく、フラットな雰囲気で互いの成長を助け合うカルチャーが根づくウィルゲート開発室。そんな開発組織のトップを務める向平に、コロナ禍の今まさに開発室で取り組んでいることや、組織としての目標について聞きました。

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開発室 執行役員
向平 康将
1974年 北海道生まれ。東海大学工学部卒業。IT系コンサル会社でシステム開発・営業に従事した後、インキュベーターのネットエイジにてさまざまな業態のインターネットサービスの新規事業開発を担当。2006年に株式会社TAGGYを設立し、取締役CTOとしてSEO対策や広告配信など、機械学習に関するサービスの開発・事業拡大に貢献。2019年3月にアイモバイルに株式譲渡。2019年6月、株式会社ウィルゲートに入社し、同年10月に執行役員就任。

自由な働き方が叶い、たくさんの魅力を持つ開発室

──これまでのキャリアを簡単にご紹介ください。

キャリアのスタートはIT系コンサル会社で、エンジニアをやりながら営業も経験しました。その後、ネットエイジというインキュベーターに移り、エンジニアとしてさまざまなスタートアップの立ち上げに参画していたんです。

そうするうちに私自身も同社から出資を受ける形で2006年に会社を創業しました。それがTAGGYという会社です。

そこではCTOとして、検索サービスやSEO対策サービス、レコメンドサービス、広告配信サービスなど、機械学習やビックデータを取り扱うサービスの開発を行いました。また、VPoP(VP of Product=プロダクト責任者)として、機械学習などのテクノロジーを強みとしたサービスづくりも手がけたりしました。TAGGYを創業する時からのゴールと考えていたM&Aのタイミングで、次のキャリアとしてウィルゲートにジョインしたというわけです。

ウィルゲートのほかにもいくつかの企業からオファーをいただいたのですが、ビジョナリーカンパニーで働くことに興味があったことや、もっとも大きな裁量を与えてもらえることに惹かれて当社を選びました。入社後間もなくして、前任から開発室執行役員を引き継ぎました。

(執行役員就任時のブログ)

──開発室のエンジニアはどんな働き方をしていますか?

開発室だけでなく全社的にもそうですが、本人の自主性を尊重した自由な働き方ができる環境を整えています。

【例】
・副業OK(社外の仕事から得られる個人の成長が、会社の成長につながると判断できる等、一定の条件をクリアした場合に認められる)
・週3日のリモートワーク(原則週2日出社※緊急事態宣言期間中を除く)
・分単位で就業時間選択が可能(勤務開始時間を7:30~10:00の間から選べる)

※上記以外の人事制度についてはこちら
https://www.wantedly.com/companies/willgate2/post_articles/290133

特に副業に関しては、新卒で入社するメンバーも多いなかでよい刺激になっているようです。ほかの企業の文化に触れることで新たなアイデアが生まれたり、その企業の取り組みのよい部分を自社でも取り入れるなどの動きが活性化しています。

また、一定の職務グレード以上になったらフレックス勤務も認められています。自己管理できることが前提ではありますが、自分が業務に集中できる時間帯に勤務することができます。

──ウィルゲートの開発室で働く魅力や組織としての特徴には、どのようなものがありますか?

たくさんありますが、主には以下の5つです。

①自由度の高い開発組織
一人ひとりの『will』に寄り添う企業文化なので、自分が望む方向さえ示してくれれば開発室全体でそれを実現するために動きます。

②SaaS・分析・マッチングなど、幅広い分野に関わることができる
多角経営に取り組んでいるため、いろいろな形態のサービス・プロダクトに関わる機会があります。

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(ウィルゲートがこれまでに立ち上げ、推進してきたサービス・プロダクト)

③新しい機能の開発やプロダクトの新規開発に携わるチャンスが豊富
これまでおよそ半年に1度くらいのペースで、新しい機能の開発や新しいサービス・プロダクトの開発を行ってきました。

④スピード感のある開発ができる
数ある競合サービスのなかで勝ち抜いていくためには、スピーディーにプロダクトを成長させる必要があります。成長速度を早めるため、スピード感を持った開発を重視しています。

⑤フランクに技術を教え合う文化
当社エンジニアの多くが惹かれている部分です。技術が好きなメンバーが集まって、趣味の延長のようにライトな雰囲気で学んだことをシェアし、チーム全体で成長しようというカルチャーがあります。

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(月に1度開発室全員が参加するAll Hands。最近のチームの取り組みややってよかったことなど様々な共有が行われている)

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(技術に関する共有会がバーチャルオフィス「oVice」上で行われたときの様子)

さまざまな機能を持ったチームがエンジニアの活躍を後押し

──開発室はどんな体制になっていますか?

まず大きく分けて2つのグループに分かれています。
プロダクトの開発を担う「プロダクト開発グループ」と、開発室全体の戦略を担う「開発本部」です。
それぞれの役割はこのようになっています。

◆プロダクト開発グループ
文字通りプロダクト開発を行うエンジニアのグループです。
開発がゴールではなく、開発を通して何らかの課題を解決し、プロダクトをグロースさせることをミッションとしている点が特徴です。プロダクト開発によって今ある課題の解決や状態の改善を目指しているので、純粋な開発だけでなくそのKPIをウォッチしています。
プロダクト開発グループ内では担当プロダクトごとに5〜6つのチームに分かれています。

◆開発本部
エンジニアが存分に能力を発揮できるように、働きやすい環境づくりやプロダクト横断でリソースやノウハウなどを共有・改善することがミッションです。
開発本部内にも機能ごとに複数のチームがあり、エンジニアのキャリアを考える「組織デザインチーム」や、働く環境整備に取り組む「組織活性チーム」、それから新しいものでは、開発全般に共通する課題を解決する「SREチーム」「CREチーム」などがあります。

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──開発本部に新設した「SREチーム」「CREチーム」はどんなことをしているんでしょう?

どちらもGoogleが提唱したエンジニアの役割で、私たちもそのアイデアを取り入れています。

◆SRE(Site Reliability Engineering)チーム
システムの信頼性を高めるための取り組みを行うチームです。
スモールスタートやマイクロサービス化が主流となっている今、開発よりもリリース後にPDCAを高速に回して改善することが成功の鍵を握っていると考えています。
しかし、そうするとリリース頻度が多くなり、システムの安定性が失われてしまう。そこで、システムの信頼性を担保するためにSREチームを作りました。

リリース環境を整えたり、エンジニアの役割のなかでルーティンワークが必要な部分を自動化する仕組みを作るなどして、エンジニアのリソースを確保することでシステム信頼性を向上することに貢献しています。
また、アプリエンジニアとインフラエンジニアの間に落ちて責任の所在が曖昧になってしまうような問題を解消するような取り組みも行っています。
SREチームはアプリもインフラも両方手がけられるスキルを持ったエンジニアが所属しているので、両方の視点からアドバイスを行ったり、双方の調整を図るようなイメージですね。

◆CRE(Customer Reliability Engineering)チーム
エンジニア自らがシステムの欠陥・改善箇所を探して改良を実行することで、顧客の不安を取り除くことが主な役割です。
営業や顧客からシステムの欠陥を指摘され、それを直す運用保守作業はエンジニアにとってなかなかモチベーションが上がらないものですよね。しかし、営業や顧客からシステムの欠陥を指摘される前に、自ら改善すべき箇所を探し出し、システムをより良いものに改善するのならばどうでしょうか? 私たちは自ら課題を発見・改善していける開発組織であるために、このチームを作りました。

例えば、正しく動作はするけれど「ちょっと使いにくいかも?」と感じる部分を先回りして改善したり、ユーザーアンケートを取るなどして早めに問題を発見する努力をしています。
また、開発室では大小含めて10個以上のサービスを抱えているので、これらの運用を効率よく行うこともCREチームのミッションです。

コロナ禍の今、開発室が注力していること

──コロナ禍で存在感が高まっているという「組織活性チーム」はどんな取り組みを行っていますか?

チーム自体は以前から存在していましたが、コロナ禍で以前よりも大きな役割を果たしているのが組織活性チームです。
「他社に誇れるような独自のエンジニアチーム文化をつくりたい」という思いで発足しました。チームビルディングための催しなどを企画・運営していますが、最近ではGoogleの提唱する効果的なチームにある5つの因子(心理的安全性など)を高めるための動きをしています。

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(「チームの効果性に影響する因子」)

もともと、ウィルゲート開発室は経営理念にも通じるように「メンバーを育てる・成長を応援する」文化が定着していて、それが1番の魅力だとみんなが感じていました。

しかし、コロナ禍でリモートワーク中心の働き方にシフトすると、これまでどおりに気軽にアドバイスをしたり教えてもらうことが難しくなりました。開発室の魅力が失われてしまうことに危機感を覚えて、リモート下のコミュニケーション機会をつくることや、技術的な学びの機会創出に注力しています。

▼マシュマロチャレンジ
チームビルディングを目的とした取り組み。チームに分かれてパスタ、テープ、ひも、マシュマロを使って自立可能なタワーを立てるゲームで、最も高いタワーを作ったチームが優勝。
▼WILLSEED Tech
技術に関する議論を活発化させるきっかけづくりのために行われた、ウィルゲートが提供しているプロダクトに対して、新規技術の導入提案をプレゼン型式で発表する取り組み。 発表後に開発室のマネージャー、リードエンジニア陣が提案に対してフィードバックする。

リモート下でも細かなコミュニケーションやちょっとした「ありがとう」を大事にするためにピアボーナスツールの「heyTaco」をテスト導入したこともありましたね。

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開発の先にある“真のゴール”を目指して

──そうした取り組みを行いながら、開発室が目指す理想を教えてください。

プロダクトを企画する初期段階からエンジニアが関わることで、より優れたプロダクトを生み出すことを目指していきたいです。

これまでは事業部主導の開発が中心でした。つまり、営業やマーケティングなどのメンバーが企画をつくり、エンジニアチームに開発依頼が来るという流れです。しかし、それではプロダクトのポテンシャルを100%引き出しきれないと考えています。プロダクトのコンセプトや戦略に応じた十分な「機能」を付加するには、企画段階からエンジニアがコミットする必要があります。今後はプロダクト企画にエンジニアの視点や技術を生かせる体制を整えていきたいですね。

しかし、今の開発室にはそのような経験を持つメンバーが少ないのも事実。経験値を高めていくのと並行して、プロダクト企画に携わった経験を持つエンジニアを新たに採用することにも注力していきたいです。

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──今、開発室が求める新たな仲間とはどんな人でしょう?

技術力が必要ないと言うつもりはありません。
しかし、技術レベルだけ高めればいいということではなく、その技術をどう使ってお客様やユーザーに価値を提供するかまでを考えられるエンジニアを私たちは求めています。

開発はゴールではなく、あくまでプロセス。開発したプロダクトによって、ユーザーに本当に喜んでもらうことが目的です。そのために率先して改善行動を起こせるエンジニアが、今のウィルゲートで活躍できる人物像と言えるでしょう。

自社サービスの開発が中心なので、PDCAを回しながらどんどんプロダクトを改良していけます。それはエンジニアとして働く上での喜びにもつながるはずです。

もちろん、初めから完璧な技術力を備えているケースはほとんどないことも理解しているので、スキルアップの機会もいろいろと設けています。経験豊富なメンバーが技術トレンドなどを伝える「LT会」や、みんなでランチを食べながら一緒に本を読んで勉強する「輪読会」なども定期的に開催しています。

▼LT 会「Hacker's GATE」
ウィルゲート開発室で定期的に開催している「Hacker's GATE」と称したエンジニアによる勉強会・LT 会。cluster というサービスを使い、バーチャル空間上で社内 LT 会を開催したことも。

これからジョインするメンバーの「こんな取り組みがあったらいいな」というアイデアも大歓迎です。実際に、開発室が行っている取り組みのおよそ半分はメンバーのアイデアからスタートしました。

私が理想としているのは、そうしたアイデアやアクションがメンバーから自発的に生まれる組織。自己組成型の組織と呼んでいますが、文化においても技術においても、問題を感じたら自分たちでチームや組織を変えていけることが理想ですね。

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(取材・文/山森 編集・撮影/森園)

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