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島根旅行に行ってきた(2)

この間ぶりです。こんにちは。今回は島根旅行2日目の出来事をレポして行きます。いろんなことが起こりすぎて、2日目の前半で一区切りといたします。2泊3日だから、少なくとも4分割のシリーズになりますね……!
前回の記事は↓からどうぞ。

いろんな人と関わっているので、ある程度情報にフェイク・ぼかしを入れています。ご了承ください。

2日目に行ったところ

須我神社→熊野大社→神魂神社→八重垣神社→松江城
ご覧のとおり、かなりハードです! ワッハッハ!!

朝食

朝食付きのプランだったので、ホテルで食べてから出発です。この和洋関係なく食べたいものを取る感じ、味わい深い。

あご野焼きがある! 練り物美味しすぎないですか?
しじみの味噌汁も最高だね。

部屋に戻ったら、空港でもらってきた地図を眺めながらこの日のルートを決めます。ギリギリでいつも生きてるのは、原稿と一緒ですね。なんとなくわかっていましたが、行き先的に電車のみでの移動は難しそうです。

ホテルのフロントでこの辺りの主要なタクシー会社を教えてもらいました。うちの系列なんですが……の前置きで紹介されたのが一畑タクシー。そういえば、昨日の電車も街を走るバスも同じ系列だったなと気付く。車だけにブイブイ言わせてるのかもしれません。表現が古いぞ。

出発!

いざ。出雲市駅で適当なタクシー(一畑タクシーさんだった)を見つけて、まずは大東の須我神社へ向かいます。目的地まで31km、車でおおよそ40分。
レンタカー移動が理想ですが、私はペーパードライバーなので、流石に知らない土地の奥まったところへ一人で車を駆る勇気はありません。近場まで電車とバスを利用してもよかったのですが、行きたい場所の多さと距離を考えれば、時間最優先というわけで。

「メーターが凄いことになりますよ」と心配する運転手さんに「カード使えますよね? お願いします!🙏」と言ってそのままGO! マネーパワー万歳! フハハハハ請求見たくねぇな!!

ドライブ中に運転手さんと色々とお話しさせてもらいました。温厚そうなおじさまです。
やはりタクシーでこれほどの道のりを行く人を珍しいらしく、レンタカーにしないのかと聞かれました。ドラテクの自信のなさと、中国地方は運転が荒いと聞いたと話したら、「島根は老人が多いからチャレンジングな運転をする人はいませんよ」だそう。それはそれで大変だ……。

しばらく行くと大きな川に合流、川沿いをそのまま走って行きます。「神話が好きならここもそうですよ」の一言でこれが斐伊川だと気付く。八岐大蛇は斐伊川の氾濫を組み込んだ神話とされてます。こんな広い川が溢れたらそりゃ田んぼ駄目になるわ。
そんな話をしていたのが、ちょうど立派な放水路のようなものに差し掛かったところ。増水したら別の川に一部を分散させて、水害を防ぐ施設なんだと教えてくださいました。後で調べたら、斐伊川放水路分流堰という施設だったようです。やっぱり今も昔も治水は地域の生命線なんですね。

「川底が砂地だから、水が染み込むんですよ。地下水が豊富で、おかげさまで水には困りません。出雲は良いところですよ!」
見ればたしかにそのとおり(1日目に撮った写真が前の記事にあります)。出雲は湧き水や井戸が沢山あって、水源も川の伏流水らしい。ほほ〜!

……こんな感じでお話が面白すぎる! すでに立派な社会科見学です。まだ10時だぞ。充実しすぎ。

須我神社

目的地ひとつ目に到着!
精算しながら「熊野さんも近いから見て行くといいですよ(と言ってもここから7kmある)」と教えてくれました。完全ノーマークでしたが、出雲大社ではなく熊野大社を出雲国一宮とする場合もあるらしい。時間あったら行くか〜と思いながら運転手さんとお別れです。お世話になりました。

須我神社。こぢんまりして静かです。

はい、というわけでやってまいりました。須我神社。
ここはスサノオが八岐大蛇を倒した後、妻のクシナダヒメと住まうところを探してたどり着いた地と記されています。「が心清々し」と言ったことが須我の由来で、作った宮が現在の須我神社とされています。また宮を竣工した時、湧き上がる雲を見たスサノオが以下の和歌を読みました

八雲立つ出雲八重垣妻籠みに八重垣作るその八重垣を

これは日本初の和歌と言われ、「出雲」の由来にもなっています。和歌発祥の地としても親しまれて、歌碑もたくさん建っていました。
そんな初尽くしの由緒正しき場所、外せるわけがないでしょう。アクセスはあまり良くありませんが、来れたのでまあヨシ!

拝殿でしっかり手を合わせて、社務所で御朱印をいただきます。普段宮司さんや巫女さんは常駐していないらしく、御朱印もあらかじめ用意されたものに社務所の方が参拝の日付を書き足してくれる方式。
対応してくれた2人のおじさんは普段着で、地域の人が代わりばんこで番をしているような感じ?に見えました。違ったら申し訳ない。
……で、そのおじさんたちがまあフレンドリーで。

「どこから来たの? ……遠いねぇ! 暑かったでしょう。蕎麦茶あるから飲みな! 中はクーラー効いてるから入って休んでも良いよ〜!」

こんな調子でめちゃくちゃ親切です。ポットに入った冷たい蕎麦茶を頂きながら、しばらくお話しました。ちょっと訛りがあるため、耳に入ってから一拍置いて理解できる感じなんですよね。それもまた遠くに来たもんだと感じられて良い……。
途中で白衣差袴姿の男性が現れて、おや……?と思ったら宮司さんだったようです。おじさんたちにレアキャラ扱いされてた。宮司さんも良い人で、最終的になぜか名刺まで頂戴しました。よく分からんが楽しいぞ!

須我神社は本社と別に奥宮があり、そこには磐座があるとのこと。どちらも詣でるのが良いらしい。磐座信仰は歴史が深いものですし、非常に興味があります。現在地から2.4kmなら、だいたい1時間で往復できる計算ですね。

ここでも「熊野さんは行かないの?」と聞かれました。めちゃくちゃ親しまれているんだな〜。
行けたら行こうと思ってます〜と言うと「車じゃないと大変だよ。送ってあげようか?」という展開に。片方のおじさんがそろそろお帰りになるそうで、ついでにと。マジの親切心な模様。流石にそこまでお世話になるわけにはいかないので、丁重にお断りして奥宮の方へと向かいました。

須我神社奥宮へ

徒歩で向かいます。そこらじゅうおびただしい数のトンボが飛び回っていて、ちょっと秋の雰囲気です。……全然暑いが。
っていうか、全然「吾が心清々し」な気候じゃない!! きっと現代だったらスサノオもこんなこと言わないでしょうね。でも日傘があるので幾分かはマシです。たまに林を抜ける時も涼しい。

看板を頼りに行きますが、だんだん間隔が広くなっていって自信が無くなってきます。分岐は少ないですが、観光目的では通らないような曲がりくねった上り坂です。
周りは畑や田んぼ、民家がほつぽつとあるくらい。幸い農作業をしている人はたまに居るので「奥宮ってこっちで合ってますかー?」「合ってるよ〜!」みたいなやり取りをしながら歩いていきます。
(※私はとんでもない方向音痴のため道を聞くことに全く抵抗がない)

ここはどこ、わたしはだれ

奥宮がある場所は八雲山と言うらしい。つまり、上りなのは山だから。景色が良いわけですよ。この頃から雲行きも怪しくて、遠くから雷の音が聞こえてきます。やばいぜ。

奥宮まで400mの地点からは舗装されていない山道を行きます。ここが八雲山の登山口らしい。引き返したら来た意味がないので行きます。一番履き慣れてる靴で来て良かった〜。
でも疲れすぎて、写真を撮ったり歌碑をまじまじ見る余裕はありません。禊場の湧き水で身を清め(ついでに首や腕を冷やして)無心で登ります。無事に磐座まで辿り着きましたが、あまりに余裕がなく手を合わせただけで降りてしまいました。
いつかリベンジしたいな。ゆっくりと落ち着いて見たいです。

体力面でもそうですが、手持ちの水が無くなりかけていたのが一番やばかった。禊場の水は生水だから胃がよわよわ人間の私は腹を下す可能性があり飲めません。コンビニも自販機もない。それはそう。夏に行く人は気をつけてね。
帰り道は日傘を刺すのも煩わしくて、持っていた手拭いをほっかむりして帰りました。草木が多いところは虫も多いので、耳元にブーンと来なくて意外と快適です。見た目は農村のそれ。

本社まであと20分くらいのところで、タクシーを呼びました。あるじゃん! 松江一畑タクシー!! ちょうど良いことにおよそ20〜30分で須我神社まで来てくれるそう。ありがてぇ〜!

そんなわけでヘロヘロになりながらも本社に帰還です。鳥居の前で宮司さんとばったり会う。
「あれさっきの! おじさん今帰ったところだよ」
社務所のおじさんは私を送る気で、ずっと帰りを待っていたようです。わあああ申し訳ない……!! 改めてお礼と謝罪を入れて、もう一人のおじさんに会いに一度社務所へ向かいます。
社務所でも同じように「さっきまで居たのに!」と言われてしまったので「大丈夫です! タクシー呼びましたから!!」とまた感謝・謝罪を告げて……蕎麦茶を頂きます。おいし……生き返る!!

人心地付いたところで、他の参拝者がいることに気づきました。ご夫婦で、私の親くらいの年齢でしょうか。タクシーが来るまでの間少しおしゃべりしました。
神社や神話が好きと言うわけではないそう。中国地方にお住まいで、来たことがないから来てみたとのこと。これから奥宮に行くと言うので「暑いですよ」と言ったら「車で行くので大丈夫ですよ」とおっしゃってました。社務所のおじさん曰く、普通は車で行くところらしいです。うん、それが良い。特に真夏ならね。

ご夫婦と別れて神社の休憩所でタクシーを待っていると、ついにこの旅行初めての雨が降ってきました。結構激しめのスコールです。雨雲レーダでは局所的に雨雲がある表示で、ちょっと不安です。
ほぼ定刻で来たタクシーに、濡れないようサッと乗り込み行き先を伝えます。

「八重垣神社までお願いします。でも、もし行けそうだったら途中で熊野大社にも寄ってほしいのですが!」

〜島根旅行に行ってきた(3)に続く〜
Coming soon

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