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主人公になりたいか!?

いきなり質問だ。
主人公になりたいか?

小説でもアニメでもゲームでもいい。
登場人物で最も魅力的に描かれる、世に言う主人公とはいったいどんな人を指すんだろうか?
物語の主役とは?
世界の中心にいるのは誰だろう?

そう。この答えこそが主人公を物語の主役たらしめ、世界の中心にいるように錯覚させる虚構。全ては"まやかし"だったのだ。

なぜ彼、彼女はピンチを切り抜け、幸運を掴み、はたまた奈落の底に突き落とされ、それでも争いあらがい獅子奮迅の活躍を見せることが出来るんだろうか?
それは「主人公だから」と多くの人が答えるだろう。
しかし、実はその考えが間違ってるのだ。

では、真実とは何か?

簡単だ。
ピンチを切り抜けようが破滅を迎えようがどちらでもいい。
端的に言って仕舞えば、主人公の役割とは突発的に発生するイベントに巻き込まれることにあるからだ。
ただ巻き込まれるだけでは脇役と変わらないが、もし、突発イベントが狙って発動されているとしたらどうだろう?

狙うということは、とある個人を監視観察し、ここぞという時にイベントを発動する、ゲームマスターのような存在がいることになる。
ピンチの時に一握の砂を置いて、急場を凌ぐのも同じ存在の役割だろう。

では何のために?
そう。これが、これこそが主人公のみに負わされた、ただ1つの理由であり答えだ。

ずばり言おう。
娯楽だ。

連続するピンチで不恰好に踊らされ、命を弄ばれ、束の間の平穏に安堵する。
そんな一喜一憂がゲームマスターの心を掴めば主人公としての役割を全うしたことになり、物足りなければいつの間にか脇役扱いとなる。
もちろん脇役に落ちると救済対象から外され、不遇のうちに散ることになるだろう。

常に踊らされ、娯楽のために生かされる存在。それが主人公というわけだ。

あなたの周りにいないだろうか?
とにかくアクシデントや突発イベントの当事者となり、理不尽な不幸の連続の後、必ず不可解な救済が与えられる人物が。
波瀾万丈そのものといった人生を歩み、ドラマチックな生涯を謳歌する人物が。

きっと彼らはゲームマスターお気に入りの主人公に違いない。
それに比べてあなたはどうだろう?
主人公だろうか、脇役だろうか?

さぁ、もう1度聞こう。
あなたも主人公になりたいか?

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