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福岡未踏Solveプログラムについて

皆様、福岡未踏 統括PM の荒川です。

福岡未踏は、地方の若手クリエータを発掘・育成することを目的として実施しており、本家・IPA未踏のやり方を基本的には踏襲していますが、独自の取り組みとして、

課題解決型プログラムSolve

という発掘・育成プログラムを実施しています。好きなものを自由に作りたい人向けのPro/Grow/Jumpとは異なり、Solveは、プログラミングで何かを作りたいけど何を作ると良いかがイマイチ思いつかない人向けのプログラムです。

実際のところ、未踏的な発想・アイデアは、突然降ってくるものではありません。いろいろと試行錯誤を繰り返す中で、この技術をこれに適用したらおもろいかも!とか、仲間とワイワイやってるうちにこんなプロダクトあったらいいよね、みたいなのが湧いてきます。そのため、Pro採択課題は面接の段階でプロトタイプが動いていると行ったことが往々にしてあります。また、そのアイデアが斬新で、新規性の高いものかを自分自身が理解するには、同じ課題に対する他の取り組みにもアンテナを張っておく必要があります。

つまり、突然、福岡未踏!100万!と見ても、なかなか応募ができないのは、日常う生活において、上記の経験が少ないからに他なりません。これは個人の問題というより、そういう機会がない、地方の課題だと捉えています。未踏性だけではなく、実用性という観点でも、社会のことを知らないとなかなか良いものはできません。

そこで、福岡未踏では、企業や自治体がまさに取り組みたい課題を提示してもらい、それに対する解決案の提案と開発をクリエータに委託するというSolveの仕組みを考えました。

Step 1: 企業・自治体課題提示

2023年は、以下に示す8つの課題が提示されました。福岡市や糸島市、そして、さまざまな分野の企業から依頼があります。依頼書には、作って欲しいものやその際に使用する技術要件などが書かれていますが、細かな仕様は書かれていません。

2024年は、12課題くらいが提示される予定(説明会(7/13 13:00-))で、現在、情報公開の準備中です。今年は多様な分野からの依頼が集まっており、昨年を超える楽しいプロジェクトが多そうです。

Step 2: 提案書の応募

提示された課題に対して、私だったらこんなアーキテクチャでこんなソフトを作るとか、僕ならこの技術を駆使するといったアイデアをぶつけてください。チームを組んでスキルを補完し合うのも一つの作戦です。これまでのプログラミング歴やチームの説明なども含めたワクワクする提案書をお待ちしています。

Step 3: 審査

審査方法は、企業次第で、昨年度は書類審査のみ、オンライン面接、グループワークの3通りがありました。グループワークのところは、結局、参加者全員を1つのチームにまとめ、全員で開発をすることになりました。

Step 4: 開発期間

今年は、9月から1月末までの5ヶ月間となります。その間、福岡未踏Pro / Jump採択者といっしょに合宿や発表会に参加し、切磋琢磨していきます。企業の方や、2023年修了生も参加し、コミュニティとしてワイワイできればと思ってます。

2023年度のSolveをいくつかご紹介

九大4年生チームは糸島市の依頼を受けて、消防団支援アプリを開発しました。消防署とも相談しながら開発し、かなり良いものができました、

結果として、2024年度は糸島市から続きの委託を受けて、開発したアプリを実際に消防団で使うところまで進むことになりました。

高校2年チームが福岡市の依頼を受けて、歩行促進アプリを開発しました。合宿での食べっぷりがすごかった(笑)

こちらは大学生と大学院生のペアによる開発。福岡未踏のプレイベントで出会った二人がチームを組んで応募してくれたものです。福岡では有名な「福の湯」さんからの依頼でサウナを楽しくするシステムの開発。実際に、サウナに設置してもらったり、みんなで開店前のサウナに入りビデオを撮影させてもらうなど楽しい体験もできました。

まとめ

福岡県内の眠れる若手クリエータの皆様、ぜひ福岡未踏のコミュニティに加わり、同年代のクリエータや応援してくれる企業や自治体の皆様、そして、強力なPMメンター陣とつながり、切磋琢磨しながら(お給料をもらいながら)自身のスキルをアップして、世界に羽ばたいてください。

説明会

7月13日の午後13時から、FGN(Fukuoka Growth Next)で説明会を開催します。Pro/Jump採択者による発表や、2023年修了生でIPA未踏に採択されたチームも参加しますので、ぜひ気軽に参加してみてください。Solve課題を出している企業の方も参加しますので、その場で、どんな開発を期待しているか聞いて、提案書の作成に活かしましょう!


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