マガジンのカバー画像

東京ポップカルチャーグラフィティ

9
1970~2020年代までの東京に描かれた若者文化・社会現象・都市風景の変遷を、一つのストーリーにつなげていくことはできないだろうか? 『東京ポップカルチャーストーリー』はそんな… もっと読む
運営しているクリエイター

#90年代

東京ポップカルチャー50年史⑧~ジュリアナ東京と最後のパーティ

【連載第⑧回】ジュリアナ東京と最後のパーティ~奇妙でロマンチックな3年間1991年春にバブル経済が崩壊して、TOKYOで繰り広げられていた狂乱のパーティがお開きになって以降、新聞の一面やTVのトップニュースでは「消費不況」「企業倒産」「証券不祥事」「不良債権」「広告費前年割れ」「リストラ」「内定取り消し」「就職難」「カード破産」といった政官財界の浮かれたマネーゲームの代償(ツケ)がうんざりするほど毎日のように報道されていた。 閉店する高級クラブやレストラン、消滅するブティッ

東京ポップカルチャー50年史⑨~女子高生とコギャルの90年代

【連載第⑨回】女子高生とコギャルの90年代~TOKYOポップカルチャーの到達点 1、“女子高生”を作ったのは誰なのか?バブル80’sでリッチな青春を過ごした世代が湾岸の大型ディスコで「最後のパーティ」に明け暮れていた1991~1994年、TOKYOの若者社会ではひっそりと地殻変動が起きていた。 “高校生の半分”である彼女たちは、女たちのアカデミーアワードの常連だった女子大生やOLを蹴落とすだけでなく、高校生の主役の座も男子から奪い取り、同時に若者社会の主導権を「女子高生」と