見出し画像

携帯料金の制度変化に見る無線通信技術とビジネスの乖離

約6年も同じスマホを使っていたのですが、遂に機種を変更しました。

6年前の契約が古く、契約更新が必要とのことで契約更新と説明もして貰いました。(多分コレはあちらの都合)

スマホの機種代システムもさることながら、データ通信制限の仕組みが変わっていたのは時代だな~と思いました。

事実と推測が混在していますので、ご注意ください。

データ通信制限について

例えば1か月3GBの通信契約をキャリアと交わしていたなら、そのキャリアさんが有している電波を使って、1か月に3GBのデータ通信をできるようになります。というのがデータ通信制限の基本的なスタンス。

docomo、au、softbankといったキャリアには、「この周波数を使っても良いよ」というのが国から割り当てられています。

よくわかんないよ兄さんーという方。ご安心ください。
ここでお伝えしたいのは、キャリアが1か月間に提供できるデータ容量には限界があるということです。
それで、携帯の利用者はこの限られたパイを分け合う必要があるわけです。

データ通信制限というのは、この限られているパイを食い潰すのを抑止したいという側面があります。

キャリア「あなたが1か月に使えるのは○○GBまでですからね…!!」

利用者「月に○○GBまでだしなぁ、あんまり動画とか見ないようにしておこう…。」

こんなシナリオが想定されています。
みんなが快適に通信をするために1人が使うデータ量を制限ないと!という考え方です。

=========[補足]==========

「1か月間に提供できるデータ容量には限界がある」という表現はあんまり正しくはないです。
正しくは単位時間あたりに提供できるデータ容量に限界があります。
無線通信における単位時間ってなんだ?って自分も分からないのですが…。
例えばこれが1秒だったとして…

キャリア「1秒で100枚のパイが焼けました。」

利用者A「20枚欲しい」
利用者B「10枚欲しい」
利用者C「1枚だけで大丈夫です」

キャリア「了解しました。
     残りの79枚は捨てて、
     また1秒かけて100枚のパイを焼きますね~。」

多分こんな感じです。
ですので抑止しすぎても無駄が多いということになります。
逆に焼けたパイの数が足りない時は、次のパイが焼けるのを待つことになります。
「利用者が待つ=通信が遅い」です。

=======================

言い方は悪い気がしますが、リソースを食い合うというのを利用してビジネスをしているのがキャリアということでもあります。
抑止したいという反面、お金を沢山はらってくれる利用者には、より多くのデータ通信を快適に行えるようにしているわけです。

契約更新

私がこの度 経験しました契約の変化について。

【今までの契約】
月1GB契約で、これを使い切ると通信が遅くなります。

【これからの契約】
月1GB契約で、これを超過すると自動で1GB追加されていきます。
追加量に応じた金額をお支払いいただきます。


私「(え?通信遅くする必要ないってこと?)」

技術屋の課題

昔から人類は通信というのをしています。
通信の根本というのは、遠くの人にこちらの情報を渡すことであり、狼煙も立派な通信です。

通信技術の進歩というのは「どのくらい遠くまで、どれだけの情報量を、正しく伝えることができるか」ということです。

この記事に趣旨をあわせれば、電波を使用した通信でどれだけ沢山の情報をやり取りできるようにするか、というのが日夜研究開発されている・・・ハズです。
2024年現在、5Gもなかなか生活に浸透してきたのではないでしょうか?

需要と供給

5G導入によってデータの供給量は格段に上がりました。
4Gの20倍になってるらしい…です。

一方でデータの需要量は上がったのでしょうか?
これは皆さまがスマホを使って今までの20倍のデータ通信をすることになるか?という問いです。
おそらくそうはなってないというのが、私の推測です。
私はと言えば、相変わらずWi-Fi環境下がある自宅でしかストリーミングで動画を見たり、ネットサーフィンしたりしません。
外出時は基本LINEだけ。

キャリア「いや~、沢山パイ焼いても全然売り切れない。」

こうなっているように見えます。
つまり


【これからの契約】
月1GB契約で、これを超過すると自動で1GB追加されていきます。
追加量に応じた金額をお支払いいただきます。


を私なりに翻訳すると


【これからの契約】
月1GB使用いただいたとしても、全然提供できるデータ量が余っています。
ですので、低速ではなく引き続き快適な通信をご利用ください。
ただ、追加で快適にデータ通信いただいた分についてはもちろん料金を頂きます。


となります。
実際どうなんでしょうね…。
利用者としては、データ余ってるなら1GBの利用料金安くして欲しいですね。もしくは同じ料金でデータ使用量を増やすとか。

ビジネス的な都合

でも今まで1000円で売っていたものを急に50円にできるかと言えば無理なのでしょう。
キャリアだって会社ですし、そこで働いてる人もいるわけですし。
需要量が変わらないなら単純に減益となるのは分かりますし…。

そう考えると、現状維持+必要に応じて自動徴収というシステムは良い塩梅なのかもしれません。

まとめ

技術的にはもっとたくさん通信できそうですが、ビジネス的にはそうできないのでは?という推測でした。

契約を更新したのは数カ月前なのですが、月末のタイミングでデータ通信量が超過してしまい、イラっとしてこの記事にそれをぶつけてみました。
家でWi-fiがオフになってたのがすべての間違い。


データ制限がなくなったら、PS5のリモートプレイとかガチでやり始めると思うんですがね…。
会社のお昼休みにモンハンワイルズか…アツい。
自由に全員が通信し放題!!みたいな未来はまだまだ先のようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?