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Doom Eternalはエクストリーム鬼ごっこだ。

君はアツくなれるようなゲームを最近やっただろうか?面白かった、楽しかったというだけでなく、思わず叫ぶようなアツいゲームだ。そしてそんな作品が鬼ごっこ同然のルールから生まれるとは私も驚いた。それがDoom Eternalだ。

本作は実に巧妙な手口でハイテンションへと導いている。実際にプレイしていると「うおおお!!ぶっ殺す!!」と「うわああああ殺されるうううう!!」が数十秒間の凄まじい速さで切り替わっている。他のFPSを含めて、アクションゲームで体力が減ればリスクを減らしてジワジワと遠距離戦で戦ったり、回復に専念するためカバーを探すことになるが本作は逆に敵を探して捕まえる必要がある。それが鬼ごっこなのだ。

FPSはとはなにか?といった発想はAK-47ともどもいったん閉まって、この鬼ごっこのルールと面白さについて説明したい。
このゲームの戦闘は以下の流れで進む。

1.敵から距離を取りつつ自分は銃を撃つ。
 つまり逃げる役だ。
2.数十秒で弾切れになるか、敵の猛攻を受けて体力がギリギリになる。
3.近接攻撃すると弾や体力が補給できるのでザコを探して殴りつける。
 つまり鬼役だ。
○以後1〜3を繰り返す。

多彩な武器の扱いによって変わる部分もあるが、おおよそはこの流れだ。

加えて弾切れ、体力消耗が速い、回復も速い、敵も自分も足が速い、というのが重要な特徴だ。それぞれ詳細に触れていこう。

まず弾薬はフルに持っていても一つの銃で十体ほど倒すのがやっとだ。なので、ザコに近づいてチェーンソーで倒すと弾をドロップする。
理屈は知らん。

さらに敵を瀕死にすることで近接攻撃すると発動する、「グローリーキル」では頭を肩まで埋める、爆弾を食べさせるなど、さまざまな手段でミンチにすることで回復アイテムをドロップする。
理屈は知らん。

体力回復もかなり多い。一度に初期体力のおよそ1/3〜半分近く回復できる。さらに火炎放射で炎上させるとアーマー回復アイテムがドロップする。敵がまとまっているほど一度にたくさん燃やせるので危機的状況を一気に盛り返せる。
理屈は知らん。

とにかく敵から全てを奪う。その快感こそが重要なのだ。

次にゲームスピードの速さだ。敵の弾も弾速が速く、高台や浮島に逃げても容赦なくジャンプして追いかけてくるためすぐに包囲されてしまう。その上、幅広く身を隠せるカバーや路地もほとんどない。なので戦闘は絶えず走り回り、包囲網から逃れたら迎撃というのが安定する。

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体力、弾不足の警告は何度も繰り返し見ることになる。

この体力、弾薬の最大値の少なさ、近接攻撃による一挙両得な回復方法、走り回ることによって包囲を避けることの優位性が本作を鬼ごっこたらしめている。さらに主人公は足が速いだけではなく、二段ジャンプに二段空中ダッシュも使えるためDishonoredの超能力者によるテレポートと劣らぬ機動力を発揮する。

付け加えるなら全自動のリロード、各アクションとモーションの小気味よさ、使い分けによって輝く多様な銃、グローリーキル可能な敵が光ったり、アイテムが陰影の影響を受けないなどの視認性の高さなどがよりテンションの維持を手伝っているだろう。

長々と書いたが「死ぬううう!!」「弾と体力よこせえええ!!」「ノロマがああああ殺してやらあああああ!!」ということである。

いや二行で説明が終わるじゃねえかよ、このシステムよく出来すぎだろ、ふざけんな。

とにかくこのピンチとチャンスの反復横跳びが生み出す圧倒的ハイテンションをぜひ体感してほしい。

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