見出し画像

やまがたワーママ図鑑032

子どもがいながらの挑戦をあきらめかけたこともあるけど、
1度きりの人生、どこまでやれるか挑戦したい

佐々木晶子さん(40歳)大江町在住
職業:農業研修中
お子さん: 小学2年生男の子、4歳女の子、2歳女の子

<これまでの経歴>
東京都出身。学生時代にアルバイトをしていた花屋に就職して、ブライダル部門でブーケ作成や装花を担当する。ネイチャーガイドをしていた夫と結婚。農家民宿をやりたいという夫の夢をかなえるため、長男が1歳のとき大江町に移住。廃校を活用した体験型宿泊施設「やまさぁーべ」の立ち上げからかかわり館長となった夫を手伝う。その後、花屋でのパートを経て、現在は花きの生産者となるため、2年間の農業研修中


偶然の出会いで飛び込んだ大江町。自分の強みを活かす仕事がしたい

-花き農家を目指したきっかけを教えてください
そもそも、縁もゆかりもない山形へ移住したのは、夫の夢だった農家民宿ができる移住先を探すために参加した農業人フェアで、たまたま大江町のブースを訪れたのがきっかけです。そこで、廃校を宿泊施設として活用しようと、ちょうど管理運営者を探しているという話を聞き、「行きます!」と思い切って仕事を辞め、夫婦で飛び込むことにしました。生まれてからずっと都会の中で生活していたので、田舎暮らし、それも、田んぼやビオトープのある“自然豊かな人里”が好きで、そこでの暮らしにあこがれがありました。なので、夫の農家民宿の夢を聞いたときも、「やりなやりな!」と大賛成でしたね(笑)。

夫は、この「やまさぁーべ」の立ち上げから携わり、現在も館長としてガイドや企画などの仕事をしています。私も当初は事務作業などを手伝っていましたが、ずっとやってきたお花屋さんの仕事がやっぱりやりたいという気持ちが芽生えてきて、寒河江市の花店でパートとして働き始めました。途中、出産も経て、2021年の3月まで続けました。

ただ、私たちの住居は大江町のずっと奥の方にあって、寒河江市の職場までは片道40分かかっていて、次第に、「田舎の生活がしたくて山形に来たのに、時間がもったいないな」と思うようになって。せっかくなので、家の近くで、この環境を活かしてできることを仕事にしたいなと思い、農家になろうと思い立ちました。

今、研修させてもらっている受け入れ農家さんが啓翁桜を育てていたことと、花屋での経験が少しでも強みになればと思ったのが、花き農家を選んだ理由です。畑などの土地も、何もないところからのスタートですが、まずは畑を借りて、そこに新しく苗木を植えて、少しずつ増やしていきたいと思っています。夫がやっている「やまさぁーべ」のお客さんに私の畑に来て農業体験をしてもらったり、協力し合いながらやれたらいいなと思っています。お互いビジネスとして組み合わせてやれたら最高ですね。

-仕事のやりがいを教えてください
自分で考えて、選んで、育てたものを、自分で決めた方法・ルートで販売して、その結果が直接自分に返ってくるというのが、とてもやりがいがあるなと感じます。「農家って大変だよ」「小さい子どもいて大変だよ」と言われてあきらめかけたこともありましたが、どこまでやれるか挑戦したいと思っています。自分の1度きりの人生の中で、子どもとの生活だけではなく、それ以外の部分も欲しいなという欲がありますね。


やりがいのあることをやって、いきいきしている姿を見せたい

-仕事と育児の両立で心がけていることはありますか?
ほどほどに、ということですかね。無理をしない。仕事も家事も完璧にやろうとすると疲れちゃいますよね。それが原因で子どもにあたってしまったりはしたくないなと思うので、疲れたなと思ったら手抜きをする。できるだけ余力を残した状態でいると、家族がうまくいくのかなと思いますね。

-どんなワーキングママでありたいですか?
楽しんでる姿、やりがいがあることをやって、いきいきしている姿を見せられたらいいですね。私や夫の仕事を見て、「いいな~、楽しそうだな~」と思ってくれたらうれしいです。

-同じワーキングママのみなさんにメッセージをお願いします
無理せずに、楽しみながら、やっていきましょう、ということですかね。私も山形に越してきたばかりのころは、相談する仲間もいなくてつらい時期がありました。でも子どもを保育園に通わせるようになって、移住してきたママと知り合ったり、育児の大変さを共有できるママ友ができたりして、徐々にラクになっていきました。相談できる場所って大切ですよね。保育園、職場、家族…。私は母に毎日電話をしてなんでも話しています。抱え込まず、1人で考えないで、みんなで共有していけたらいいなと思います。


<佐々木さんの1日のタイムスケジュール>
6:00 長男と起床、洗濯、朝食準備
7:00 長女次女と夫起床、朝食
7:20 長男登校
8:00 受け入れ農家で研修開始
8:20 夫が長女次女を保育園バスへ見送り
12:00 受け入れ農家さんで昼食・休憩
17:00 研修終了
17:30 学童、保育園お迎え
18:00 帰宅、夕食準備
19:00 夕食
20:00 入浴
21:30 子どもたち就寝後、夕食片づけ、翌日準備など
23:00 研修の振り返り、ドラマ視聴など
24:00 就寝


                                                                                                             文/takako


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?