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やまがたワーママ図鑑030

子どもたちが、「ママみたいに、やりたいことを見つけたい!」と言ってくれたらうれしい

山澤泰子さん(42歳)寒河江市在住
職業:美容室「hug・mu(ハグム)」経営
お子さん:9歳女の子、5歳男の子

<これまでの経歴>
大江町出身。高校卒業後、美容師を目指し、神奈川県の美容室で働きながら通信教育で国家資格を取得。約2年後に山形へ戻り、美容師として10年以上経験を積んだ後、2014年に自宅併設の店舗を建て独立


気持ちに余裕を持ちながら、自分のペースでやっていきたい

-今の仕事に就いたきっかけを教えてください
10代のころはヘアメイクアーティストにあこがれていました。当時はヘアメイクの専門学校は少なかったので、美容師の資格を取ればその分野の仕事もできるのではと、働きながら勉強をして資格を取ることにしました。高校を卒業して2年ほど神奈川の美容室で働きましたが、ここまま美容師をやっていくべきなのかという迷いがあり、山形に戻り、美容師の仕事から離れた時期もありました。

飲食店などいろいろな仕事を経験したのですが、離れてみると美容師という仕事のやりがいをあらためて実感して。それからずっと美容師として働いています。そして、上の子が2歳のときに自宅兼店舗を建て、独立しました。

-自分のお店を持つのは大きな決断ですよね。どんな思いでお店をつくられたのですか?
独立するまでほかの美容院に勤めていましたが、子どもの保育園や学校の行事、また子どもの体調不良などで急に休むことが難しく、心苦しい思いをしたこともありました。夫や子どもたちとの時間を大切にしながら仕事を続けたい、気持ちに余裕を持ちながら自分のペースでやっていきたいと思い、自宅併設のお店を持つことを考えました。大きく宣伝をしなくても、今までのお客さまにご利用いただき、自分のやれる範囲でやっていきたいと。

今は、子どもの行事などの際はお店を閉めたり、閉店にしている日もお客さまのご要望があればカットしたり、柔軟に対応することで、うまくバランスを取るようにしています。自分のお店を持つということに不安はありましたが、お客さまや家族に支えられ、続けられているので、感謝の気持ちでいっぱいです。

お店の名前「hug・mu(ハグム)」は、「育む」「ハグ=抱きしめる」からつけました。ロゴは友人が柔らかいイメージで考えてくれて、「h」がハサミの形なんですよ。デザインは夫のお兄さんが考えてくれたり、みなさんに助けてもらっています。


やっててよかったと思うのは、子どもの「応援したい!」が伝わってきたとき
-仕事のやりがいを教えてください
お客さまのお話をしっかり聞いたうえで、その方に合ったスタイルを提案するよう心がけているのですが、希望通りのスタイルになり、喜んでもらえたときの笑顔や、感謝の言葉をいただいたときに、とてもやりがいを感じます。

美容師を目指したきっけはメイクでしたが、今はメイクだけでなく、普段のお手入れやアレンジなど、お客さまの私生活で役立つこと、その人に合ったやり方を見つけてあげることが大事だし、それが自分の役割だと思っています。

それから娘が、お店に自分の書いた絵などを飾りたがるんですが、「これがあったらきっとお客さんが喜ぶと思う」と、自分で考えて提案してくれるんです。いつの間にかそういう気持ちが娘の中で育っていて。私に協力したい・私を応援したいという気持ちが伝わってきて、そんなときには、子どもたちの生活の近くにお店を設けてよかったなと思いますね。

仕事は、お客さまの手助けになれるのがうれしいという自分にとってのやりがい、そして家族のために続けていきたいと思っています。子どもたちのそばにいながら、やりがいのある仕事ができるのは幸せですね。


少しでも「気持ちが楽になった」と思ってもらえるお店でありたい

-これからの夢や目標を教えてください
子どもたちがやりたいことをサポートしながらも、ヨガや小物作りなど、仕事以外で心豊かになるような、ちょっとした趣味などもゆっくりやりたいですね。

お店は、友だちの家の遊びに来るように、気楽な気持ちで来てもらえる場所にしたいと思います。私自身も、ゆったりした気持ちでやっていきたいですね。誰かと話したくて来てくださる方もいるので、そんな方々に「今日はなんだかちょっと気持ちが楽になったな」と思ってもらえたらうれしい。そんなお店でありたいです。

自分の気持ちをリセットするために、わがままになることは大事

-どんなワーキングママでありたいですか?
子どもたちから、「ママみたいに、やりたいことをやりたい!」と言われてみたいですね。美容師として働く自分の姿を子どもたちが見て「ママのやったことで、お客さんが喜んでるんだ」と伝わったらうれしいです。そして子どもたちにも、自分のやりたいことを見つけて、こうなりたいという未来に向かってがんばってもらいたい。それから、子どもがお友だちに「髪型で悩んだら、ママに切ってもらったらいいよ!」って言ってくれたら、最高ですね!

-最後に同じワーキングママのみなさんへ、メッセージをお願いします
がんばって両立しようとしないで、無理し過ぎずに、疲れたら疲れたと言っていいと思うんです。自分が完ぺきなママや完ぺきな妻でいることがつらくなっちゃうときって絶対にあると思います。そんなときには、「子どものことを考えると、こうしなきゃいけない」と思わずに、自分のための時間を少しでも取って、わがままになる時間を持っていいんじゃないかなと思います。自分の心をリセットする時間を大切にしてほしいです。

<山澤さんの1日のタイムスケジュール>
6:00 起床、自分の準備、朝食準備、登園・登校の準備
7:00 長女起床、朝食
7:30 長男起床、夫と長男朝食、長女登校
8:40 長男の保育園送迎
9:00 お店準備
10:00 お店オープン
17:00 営業終了、片づけ
18:00 子どもたちの送迎(学童と保育園)
18:30 夕食・お風呂
20:30 子どもたちとの時間、明日の準備
22:00 寝かしつけ
23:00 家事の後、就寝

                                                                                                              文/youko

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