だいぶ老けたし、衰えた

「おねえちゃん大丈夫? だいぶ老けたじゃん」
「痛みをかばって前かがみになるからね」
「動きもゆっくりになっているよ」
「こうやって一段階ずつ衰えていくのよ」
「私、とうとう糖尿病と言われた。薬出しますか?って、でもまだいいですと断ったけど」
「エーッ、数値が上がったの? 大変じゃん。どうするの?」
「糖質制限しかない……。お酒も飲んでないし、今日を最後にお菓子もやめる」
「そういえば私はこの頃血圧が高くて、朝から140なんてこともあるから医師に話したら、帯状疱疹の痛みが取れるまでは仕方が無いでしょうって」
「140は高いわ、大丈夫なの?」

2つ違いの妹が泊まりに来た。この前顔を合わせたのは、昨年の12月頭、まだ帯状疱疹が出る前だったから、私は元気そのものだった。2人とも鼻炎や眼の痒みには悩まされているけれど、足腰はじょうぶ。とくに妹は小柄で華奢で、月にいちどタップダンスなんか習い始めて健康そのものにみえる。糖尿病の心配をするなら、むしろ激太りの私ではないか。でも、血液検査の数値はいつも私の方が問題無いから、悔しがっている。脳梗塞の後遺症で自立もままならない旦那の介護を続けている妹だから、ストレスは溜まるいっぽうに違いない。月に一度、旦那をショートステイに送り出す日だけ、泊まりに来たり、泊まりに行ったり。73歳と75歳、この頃の会話は自分たちの健康問題ばかりだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?