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こわしてつくる/べこべ


ハロー波浪ー。ミナサン、ハピハピです力? △"◾︎BΣ こと †4|゜マ⊖Ⓜ 〒"す。読み's来かもしれませんが、「𓃀𓇋𓎡𓍯𓃀𓇋𓈖𓄿𓅓𓄿𓄿𓅓𓄿」と黄泉〼。

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取り乱しているうちは、本人を除いた第三者が、本人の思考に「正常」が在った過去を確かなものとして観測できます。

何かを壊しちゃった時は、大小あれど異常な精神状態になるのだから、正確な記憶は期待できない。それでも残っているとすれば、それは客観視された事実ではなく、付属的でかつ重大な印象であり、そこで抱えた負の感情であることが多い。

それにすら抗いたかった僕は、どのように思考していたのだろう。

以下に記すのは、憶測であり解釈です。当時の反抗的な思考が今の僕の一部を作り上げているのなら、過去の僕を作り上げるのもまた僕です。相互に補完することはなく、ただその時々の僕からみた僕がたくさんいるだけです。

大は小を兼ねますが、僕の全てに量の概念はありません。

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①好きな子の家の置き物

好きか嫌いかでいえば、それなりに好きだった女の子の家で友達と遊んでいた時、彼女の親が余地なく怒ってしまうような物を壊した気がします。よくは覚えていません。景色も表情も周りの子の反応も思い出せません。ひとつだけ覚えているのは、彼女の家の前に立ち尽くしたまま、何もできずにいる僕とその家を道路を挟んだ反対側の歩道から見ている景色です。自分を俯瞰して見る癖が、この瞬間に根付いたのでしょう。あるいは、自分の情けなさから目を逸らしたのかもしれません。


②左手の小指

札幌市青少年科学館3階にある「ななめの部屋」でのこと。視覚と平衡感覚とのズレがおもしろい部屋。入っただけで目が回るので、最初から目を回して入ろうとしたところ、僕は目を回し終えた瞬間、左手を床に強打しました。一週間、腫れが収まらないので病院に行くと骨が折れていました。病院に行くまでの間、特に痛みはなかったはずなのですが、周りからは分からない異常性が確かにあったのを覚えています。一週間もの間、そつなく過ごしており、この頃から、異常や非常を楽しむようになったのだと思います。


③素直な心

僕はよく人を怒らせる人間でした。その性は、今も少しだけ致命的に残っています。怒らせた相手の中には、母親もおり、それがすごく嫌になった時期がありました。怒られること自体は、何とも思いません。母親を疲れさせていることが嫌でした。これを回避するために、僕が見つけた手段は、心を殺すことでした。気づき、行動に至ったのは、母の愛情のおかげです。僕の人格を決定づけた瞬間でした。僕の人生において、最も間違いの少ない選択だったといえるように、母を愛した僕を愛するために、そのままに生きています。


④喉

高校時代、合唱部に所属する僕は、唯一の男子部員。ある時期から、出ていたハイトーンが出なくなりました。ソプラノの先輩と音域勝負をしていた程度の高音が出なくなりました。実のところは声変わりだと思いますが、一年後、新しく来たボイストレーナーから「無理をしていたのかも」と言われました。それから、僕の興味は、僕自身に強く向きました。本気の出し方も知らないで、本気が出せなくなってしまうなど、あってはならない。僕は喉が強くないので、その後も何度か喉を壊しましたが、虚しくも、楽しくて仕方がありませんでした。


⑤将来への無関心

色々相まって、高校生の頃から、適当に就職し、淡々と金を稼ぎたいと思っていましたが、それを壊しつつあります。これで苦しむのは、少し先の僕なので、問題ありません。今は何も思考せず、無責任に僕について悩みたいと思います。

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書き手:べこべ


テーマ:壊しちゃったもの


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今週のテーマは『壊しちゃったもの』
明日、木曜日は「竹原 達裕」が更新します。

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