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父との最後

これまでのアクション人生を振り返ってみようと始めたnoteですが、小学校を卒業してから中学校でのアクションの日々・・・の前に、
やはり心の中で「忘れちゃダメでしょ!」
という思いがあるので、今回はそのお話しを少しだけ。

小学校を卒業した春休み、当時母と住んでいたアパートの前に男の人が立っていました。
近づくにつれ、その男性は5年生の時別れてから一度も会ってなかった父だとわかり、
一瞬戸惑いつつも やはり嬉しいという気持ちになり駆け寄りました。

その日は一日一緒に居れる事になり父の住む家に。
四畳半一間のトイレも共同のアパートでした。

理容師だった父。
転職してフェンス張りの仕事に。
小さい頃、仕事場によくくっついて行った事を思い出します。

久しぶりに会った父でしたが、安心したからか眠ってしまい 気がつくと夕方 帰らなければならない時間に…。
結局これといった話しをしないまま、私を家に送ってくれる途中のホームで心配した母が待っていました。
このまま父が私をどこか連れて行ってしまうんじゃないかと思ったのかもしれません。

その場で別れた父の寂しそうな後ろ姿。

その日以来一度も父の事を口にした事はありません。
聞いちゃいけないと子供心に思っていたんだと思います。

でもいつか 将来結婚する時に、どこに居るのかを聞いて結婚式に呼ぼう!と心に決めていました。

あの日別れた父の後ろ姿が最後となるとは思わずに…。


Rie


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