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【新課程】学習指導要領の改訂による影響 (学習指導要領、共通テストの変更点とその影響)

こんにちは!

 今日は、学習指導要領の変更点とその影響というテーマでブログを書いていこうと思います。学習指導要領とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。小学生は、2020年、中学生は2021年、高校生は2022年から新カリキュラムがスタートしています。

 つまり、中学生は現受験生から、高校生は来年度の受験生から新カリキュラムの入試が始まります!!ここでは、高校生の学習指導要領の変更点と、共通テストの変化について書いていこうと思います。長くなりますが、よろしくお願いします。

内容に関して解説した動画をアップしました!こちらもご覧ください!


英語

学習指導要領の変更点

科目が一新され、4技能を総合的にあつかう「英語コミュニケーションI」が必履修科目になった。また、「書くこと」「話すこと」の育成・強化を目的として、「論理・表現」が新設される。学習すべき単語量も、従来と比べ最大700語が増える

共通テストの変更点

 出題形式としては、リーディングとリスニングの2つで、大きな変更点は存在しない。ただし、全体的な傾向として、論説文,伝記,広告,ブログ,複数人の議論,日常会話など多様な素材に応じて、読む・聞くのスキルが問われるようになっている。また、英文量も増加する傾向にある
*現段階では、外部試験導入の発表は無いが、警戒の必要はある。

数学

学習指導要領の変更点

数学ⅠAⅡBⅢの5分野体制から数学ⅠAⅡBⅢCの6分野体制に変更される。具体的な分野の変更点は以下の通り。

  • 「ベクトル」「式と曲線」「複素数平面」が数学Cに移行。

  • 「統計的な推測」が数学Bで必須化。新課程「データの分析」では仮説検定も扱うことに。

  • 数学Aが「図形の性質」「場合の数と確率」「数学と人間の生活」の3構成に。現行課程「整数の性質」は、新課程「数学と人間の活動」に移行。

  • ほとんどすべての単元で日常とのつながりおよびコンピュータの活用を重視。

  • 確率に期待値が復活

まとめると、統計学的な数学の色が強くなり、内容が増加した。理系、文系問わず負担は大きくなる

共通テストの変更点

今までは、数Ⅲの範囲(共通テストでは出なかった)だった、「複素数平面」と「平面上の曲線」が数Cとして出題される。文系の場合、数Ⅱ,B,Cの受験では、必然的に自主学習で数Cの1分野を補う必要がある。また、データの分析や確率の問題のウェイトが上がる。


国語

学習指導要領の変更点

国語は科目が一新され、「現代の国語」「言語文化」が必履修科目になった。「現代の国語」は、実社会・実生活に生きて働く国語の能力を育てる科目であり、「言語文化」は、日本の言語文化に対する理解を深める科目である。

共通テストの変更点

「現代の国語」の必修化により、今まで以上に実用文の出題が顕著になる。さらに、複数の文章を比較、検討させるような問題が出題されるようになる。また、学校の授業にて実用文を取り扱う機会が増えるため、文芸作品の学習機会が相対的に減る。しかし、共通テストでは今まで通り文芸作品は出題されるので、自己学習で補う必要がある

理科

学習指導要領の変更点

「理科課題研究」が廃止されたことを除き、科目の変更はない。ただし、新学習指導要領と現行の教育課程の間で扱いが異なる内容もある。

共通テストの変更点

大きな変更点はない。

社会

学習指導要領の変更点

地歴

地理歴史も科目が一新され、新設の「地理総合」「歴史総合」が必履修科目になっている。そのため、「地理を学ばない」という選択肢がなくなった。さらに、「地理探求」「日本史探求」「世界史探求」と、選択で探求の科目が設けられた。「探究」は、必履修科目の「歴史総合」で身に付けた知識・資質・能力を土台とする科目である。

公民

公民は「現代社会」がなくなり、「公共」が必履修科目として新設される。「公共」では、社会に参画する主体として自立すること・他者と協働してよりよい社会を形成することなどの重要性を学ぶ。

共通テストの変更点

地歴

歴史では、「日本史探究」「世界史探究」それぞれが単独の出題科目となるのではなく、ともに必履修科目「歴史総合」と組み合わせた形となる。また、従来の日本史、世界史だけでは解けない問題があり、総合の科目の知識を土台として、探求科目を進める必要がある。

地理では、『地理総合,地理探究』という出題科目となり、「地理総合」及び「地理探究」の内容が出題範囲となる。サンプル問題では、課題とその対策、そしてその成果などの因果について問うものが見られた。重要事項は覚えるだけでなく、「なぜそうなるのか」という興味を持ち、理解を深める姿勢が大切である

公民

これまでのように「倫理」や「政治・経済」それぞれを単独で受験することはできず、必履習科目の「公共」と組み合わせた形での受験になる。

情報

学習指導要領の変更点

情報は、「情報I」と「情報II」に再編される。「情報I」は必履修科目である。「情報I」では、プログラミングの基礎のほか情報モラルなども学ぶ。そして、この再編に伴い、大学入学共通テストでも、2025年度(令和7年度)より「情報」の教科が追加されることになった。

共通テストについて

現時点では、不透明な部分が多い。サンプル問題が発表されているので、参考にしつつ、学校の教科書と授業を真面目に履修する。

参考



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