【和歌山市】地方遠征民のための和歌山市での時間つぶし【観光】



先日、僕は勝手に物書きの師匠と思っている、とある方に和歌山の銭湯のおすすめを聞きました。

日本全国ありとあらゆる銭湯に行っているはずだから、記事にしないだけで当然和歌山の銭湯も何か知ってるはずだと勝手に思い込んでいたのです。
でも帰ってきた答えはまさかの


「和歌山はしらない、すまぬ」


ジーザス!なんということでしょう。銭湯神ともいわれるこの方ですら和歌山は管轄外だったのです。

パンダだ、温泉だ、サマータイムレンダだと観光だけは近畿でも京都、奈良に次ぐと油断していました。和歌山の知名度はやっぱり低いのです。


和歌山は元々県外人からすると
よく知らない、
クソ田舎、
えっ?岡山?
などと聞き間違えられ、
地元民からは
和歌山はクソ田舎だから何もねーよと卑下されがちです。

でもそんなことはない!・・・はず。

これは由々しき事態だ。これは僕自身が書くしかない。そう思った次第です。



・そもそも和歌山なんか行かねーよ問題

そう。和歌山は用事がないとまず行きません。
しかも今回紹介する和歌山市というのは、白浜のパンダとか温泉みたいな和歌山でも比較的名前が知られてる名物目当ての人からすると、
通過点というかよくわからんけど特急が止まる駅というイメージしかないと思うんです。
でもですよ、これをみてください。

これ、なんだと思います?えっでかい石鹸入れ?違いますよ。
和歌山にある県の施設、その名もビッグホエールと言います。
(形がくじらに似てるから)

日本有数の田舎県にある多目的会場としては、かなりのでかさ、収容人数8500人、アリーナ3250m2もある田舎には似つかわしくない巨大な箱です。
(さいたまSAやパシフィコ横浜には負けるが同等以上の県のライブ会場とかには余裕で対抗できる)


そしてこのでかい箱にふさわしく。過去にはHYDE、米津玄師、NEWS、コブクロなど名だたるアーティストがライブを開催しています。

 
 そう地元民の私もよくわかんないんですが、和歌山はなぜか田舎のくせに大物アーティストが割と来る県なのです。(興行会社がいいのかな?)


このビッグホエールまで和歌山駅から直線距離にして約1.5キロ、タクシー呼ぶには微妙な距離でライブ遠征民は大体みんな歩いています。
(和歌山駅へは関空からでも30分かからず電車がある)


なので毎回大物アーティストがライブをやると、和歌山駅からビッグホエールまでファンの人がこんな感じになります(最近はコロナでご無沙汰ですが)


そしてライブを見終わった人たちって、用は済んだといわんばかりに和歌山駅から電車やバスでそのままさっと東京や大阪に帰っちゃうんです。
せいぜい時間ある人が井出ラーメンに寄ったら上出来じゃないでしょうか。
いや、井出ラーメンは確かにおいしいです。
おいしいんですが地元民からすると猫も杓子も井出ラーメンというのも悲しいじゃないですか。

夕方になると行列ができる井出ラーメン


 いまだ執筆時コロナの猛威冷めやらぬ昨今ですが、
明けない夜はないと信じて、
ライブ遠征で和歌山市に来た遠征民がライブが開場するまでに、いかに安く楽しく時間をつぶせるかという僕なりの観光案内を書きたいと思います。

 なお、この記事はさっきあげた大物ライターさんの大阪の観光地案内に大変影響を受けています。情報量はその記事の1000分の1くらいしかないですが…。
記事の文体やら写真やら多少似てるかもしれませんが、パクリだとかいって石を投げるのはやめてください。


・和歌山に着いたら

ライブ遠征って、物販で散財しないと行けないから、安くしようと思ったら電車か高速バスになると思うんです。
なので、主な都市圏から電車か高速バスで和歌山市に来たとします。
(大阪からだと電車やバスで約1時間、東京からだとバスで約13時間)


えっ?和歌山みたいなクソ田舎に高速バスを?と思ったあなた。


できらぁ!東京とか大阪と和歌山をつないだ格安バスは運行してるっていったんだよ!


はい、割とパンダとか温泉で名前が知られていて和歌山は高速バス網では割と便数があります。東京からでも片道8000円くらいの高速バスが割と出てるんですな。


んで、高速バスに揺られること13時間くらいで和歌山に着いて放り出されるのが、大体ここです。

和歌山駅西口降り場。早朝に放り出されると和歌山遠征民は途方に暮れる。

降りた場所のちょうど真後ろに和歌山駅があります。
和歌山行きの高速バスって京都や大阪を経由することが多くて、和歌山に着くと大体朝の9時前とかです。
 んでライブの開場時間って大体夕方4時とか5時とかじゃないですか。

物販でガチりたいから、体力温存したいって方もいると思います。でも6、7時間もじっとしてるって退屈じゃありません?


なので、和歌山駅周辺をちょっとブラブラしてみましょう。


・ド田舎の道とかバスとかわかんねーよ問題

地方へライブ遠征してもあんまりあちこち動かない人って大体これが原因だと思うんです。

道がわかんない、タクシーは高いし短距離だと嫌がられるかも、でもバスは路線がわかんない。

では和歌山の路線バス網をみてください。

和歌山バス公式HPより

田舎なのに割と入り組んでます…。これは遠征民には難易度が高い…。


・歩け、ひたすらまっすぐ歩け、城が見えてくるまで

なので今回は到着後、お城周辺まで歩いて、帰りだけ一本バスに乗る感じにします👍

さて全国各地の田舎県って大体そうかと思うんですが、ターミナルになる駅と元々お城があったエリアがメインエリアになってると思います。
和歌山もそんな感じで
んで、バスが着いたら、バスの向いてる方向の道をひたすらまっすぐ歩いてください。両側に広い歩道があるので、安心して歩けます。
しばらく歩くと


はい、見えてきました。奥に小さく見えるのが和歌山のランドマーク和歌山城であります。でもこのままお城に行くと、ここまで歩いたのもあいまって体力がヤバいので、まず温泉に行きましょう。


こんな、街中に温泉があるの?とお思いでしょうが騙されたと思って、ここの交差点を右に入ってあと10分だけ歩いてください。


フォルテワジマ。赤いフクロウが目印


はい、着きました。ここは、昔和歌山で一番でかい丸正という百貨店があった場所で、今は地下一階に温泉、一階はスーパーとかが入った複合施設になってます。

ちなみにここの温泉は、温泉が出るぞという確信はないけどとりあえず掘ったら出るだろで探し当てたらしい。すごすぎ。


東西どっちかの入り口から下に降りましょう。



アマチュアライターの悲しさ、ここからは撮影NG

なので公式サイトから写真を拝借して紹介します。

源泉を加温した温泉


ふくろうの湯の目玉は、何といっても地下1500mから湧いてる天然の炭酸泉ですが他にも素晴らしき魅力があります。ポイントをしぼって紹介したいと思います。


①洗い場に仕切ったシャワースペースがある。

旅先で一番出くわしたくない出来事ってなんだと思います?

そう知らないおっさんから上から目線で怒られることですね。

僕は割とスパ銭でも家風呂みたいにガシガシ豪快に洗いたい派なんですが、

これを一般的な仕切りがない洗い場でやるともれなく、泡が飛び散って、周囲に広がり、
絶対的な立場から若者を怒りたくてうずうずしているしょうもないおっさんが飛んできます。

写真がなくて申し訳ないんですが、ここの洗い場は数は少ないですが、区切られたシャワースペースが洗い場の横にあるのでガシガシ洗っても壁側の端っこに泡がいくようにすればまず周りに飛び散りません。下も隣のスペースと完全に区切っているので安心です。


②源泉かけ流しの温泉に浸かれる

写真は女性風呂

男風呂だと、入って右端、細かい泡が出ているシルク風呂の前に
源泉から湧いた温泉をそのまま掛け流ししているスペースがあります。
けっこうリピーターがいるため、待たないといけないのが難点。
後、お湯が濁って見えづらいですが段差があるので入る時はゆっくり足元を確かめながら入りましょう。


③サウナ、水風呂

サウナ。今はコロナ対策で2人分くらい間隔を空けて座る
水風呂。水温は18度前後


これは説明不要ですね。マックス20人くらい入れるテレビ付きのサウナ、水温18度くらいの水風呂があります。水風呂は急に入ると逝っちゃう可能性があるので苦手な方は隣のかけ湯入った壷の向かって左側のぬるめのお湯でもいいかも。


④付属設備

岩盤浴。あと三部屋くらい別の岩盤浴がある
マンガコーナー


ライブ民だと女性も多いかと思うんですが、ここは女性に嬉しい数種類の岩盤浴とマッサージがあります。岩盤浴は酸素カプセルや奥にコミックスペースもあるので、あんまり歩き回りたくない方はここで時間つぶしてもいいかも。


⑤アパが近い

もはや、温泉の話じゃなくてすいません。施設から徒歩1分の距離に伝統と信頼のアパホテルがあります。和歌山駅周辺のホテルは割と高いので泊まるならここを拠点にするとよいかも。


・温泉から出たら、腹ごしらえ

さてふくろうの湯を出たら、地上に戻り、目の前にあるぶらくり丁のアーケードを通り抜けてください。


いわゆるひとつのシャッター街…


はい。寂れてます。問答無用のシャッター通りです。でも…

僕が子供の頃からある薬屋さん
saiman。けっこう歴史ある寝具店
僕も初めてみたカレー屋

はい、このようにがんばっているお店もあります。特にsaimanさんは、色々な寝具を扱ってて、資格を持ったご主人が自分にあった枕や布団を提案してくれます。

割とそそられるお店もありますがここはぐっと我慢してアーケードを通り抜けてください。(もちろんこういうお店も時間があればどうぞ)
アーケードを抜けたら信号を渡り、左に曲がってまっすぐいきましょう。
すると…



はい、新興ながら根強いファンがいる丸田屋が見えてきます。和歌山ラーメンというと井出ラーメンと思う方も多いですが、地元民はこちらに行く人も多い名店です。


店内はカウンターが15席、テーブルが4つくらい。


今日は特製中華そば※とたまご飯を発注。

※和歌山では、ラーメンのことを中華そばといいます。

かなりの卵好きがいた形跡

さてテーブルにさりげなく置かれたお寿司とゆで卵。
お寿司は和歌山特産の早寿司。

和歌山でラーメン屋に入って一番面食らうのがこれのシステムではないでしょうか?

もちろん昔の2ちゃんねるのコピペみたいに勝手に食いまくって無銭飲食するとえらいことになります。


これの正解は、ラーメンが出てくるまでの間やラーメンの合間に食べて、食べた数を覚えておきレジで食べた数を自己申告し合計して精算ます。これで成り立っているのがすごい。

(ここのお店じゃないですが過去に用意されたゆで卵とお寿司をすべて平らげてそのまま店を出ようとして捕まり、水しか飲んでないと主張したおじさんがいましたがもちろん警察を呼ばれてました。)


ラーメンは和歌山ラーメン定番のしょうゆベース、特製なのでチャーシュー多めです。あっさりなのにスープがしっかりしてう、うますぎる、殺人的だ!

うますぎる中華そば


そしてたまご飯。新興の和歌山ラーメンのお店だとよくサイドメニューで用意されます。

ご飯自体に味付けしてあり、わしゃわしゃいけます。

うますぎるたまご飯



さてお腹がいっぱいになったのでちょっと歩きましょう。


この通りには、ラルクのHYDEさんがバイトしてた楽器屋さんの跡地があったり(今は別の楽器屋さんが入っている)

カラシ色の建物がHYDEさんがバイトしてた楽器屋の跡地
建物の中で繋がったレコード屋さん。今では貴重になったレコードをディぐることができます。


GENKIというこちらも、今では珍しくなったゲーム専門ショップがあります。

和歌山にはいくつかあったが多分今はここだけ。店員さんがSNSとかがんばっている


また大通り沿いにドンキがあるので、応援グッズとかを忘れた方はここで調達できるかも。


のんびり過ごしても多分まだ2時くらいだと思うので

今度はさっき見たお城に行ってみましょう。

城門
城門その1、西と南にも立派な門がある
お堀。有料だが船で遊覧できます。



和歌山城。和歌山のシンボルたるお城です。天守閣自体は太平洋戦争末期の大空襲で消失、戦後になって再建されました。小さい頃は鉄筋の天守だせぇなと思ってましたが、よく考えたら戦後すぐでお金ないのに半分近くの費用が市民の寄付で賄われたとか。和歌山市民ぱねぇ。


 元々ここは小山で、豊臣秀吉が弟の豊臣秀長に隣の大和の国(奈良)と紀伊の国(今の和歌山)を与えた際、部下に命じて作らせたのがお城の始まりで、和歌山という地名もこの時ついたそうです。


城の中には1500 年代初めには既にあったと伝わるめちゃくちゃでかいクスノキがあったり、

右の石垣からの主張が激しいクスノキさん
下から見上げると生命力がヤバい。空襲で焼けたのに復活したらしい
自然の石をうまく組み合わせた石垣
石垣2




こういう野面積(のづらづみ)というよくある綺麗に整形された石を積み上げる工法のもうひとつ前の工法で作られた石垣があります。(普通の石垣もある)

真ん中の石に梯子型の印

石垣は近づいてよく見るとこんな印がある。

運んできた大名が自分ところが責任もってやりましたみたいな意味で付けたのだろうか。

めちゃくちゃある印の種類。よく見つけたな

こんなに種類があるらしい。



さて体力ある人は天守まで登ってもいいですが、(眺めは最高です)


夜にライブでハッスルしないといけないので今日はやめておいて


代わりにこのお城の中の動物園 和歌山城動物園で動物を見て癒されましょう。

記念撮影コーナー



和歌山城動物園は、正真正銘、和歌山市がやってる珍しい動物園でなんとタダで入れます!
(動物とのふれあいコーナーとかは一部有料)

まあ市がやってて、タダなので、さすがにゾウやライオン、キリン、パンダとかはいませんが

フラミンゴがいたり


うさぎがいたり


ペンギンがいたり


エミューがいたり



アルパカがめっちゃ見てきたり

もう閉園やから帰れよ


…めっちゃ見てくる。



一言で言うと

めちゃくちゃちょうどいい動物園です(笑)



後、冬場は冬眠してますがベニーちゃんというクマの園長がいます





さてひととおり見たら、動物園を抜け、向かって左側に歩いて戻りお城を出ましょう。



歩き回ってちょっと疲れてると思うので、さっき来た道を少し戻り

フェイバリットコーヒーへ

空き店舗をリノベした特徴的な店舗



ここはコーヒーもおいしいですが、スイーツにめちゃくちゃ力を入れていて

アラフォーのおじさんが食べてると居た堪れなさがヤバい


こういうインスタ映えしそうなスイーツを季節のフルーツを使ってたくさん食べれます。
(取材時はいちごでしたが、柿だったりぶどうだったりします。)



カップルや女性連れが多いですが、
カウンターもあって男一人で入ってもそんなに浮きません。



コーヒーとスイーツで一息ついたら、そろそろ夕方。



お城のある側の歩道に行きバス停で一気に和歌山駅周辺まで戻りましょう。


基本的に駅から歩いてきた道を戻るコースに行くバスならなんでもいいですが

不安なら車掌さんにこのバス和歌山駅に行きますか?と聞きましょう。
(大体主要な行き先に和歌山駅とあれば大丈夫です。)



和歌山駅周辺に着いたらいざ、ビッグホエールへ!



どうでしたか。なんだずいぶん情報量がぺらぺらだなって、痛いとこつきますね…またあちこち行ったら追記しますのでご勘弁を!では。


ありがとうございました。

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