バレンタインにチョコを一個ももらえそうもないあなたへ



*バレンタインってなんだ

バレンタイン…お菓子メーカーが流行らせたと言われる非モテが一年で1番苦しむと言われる日。
(クリスマスは家族一緒にみたいな意味もあり、街自体が幸せな雰囲気になって、ぼっちも気持ちが朗らかになり、一人ぼっちでも家に篭ってテレビでも見ていれば比較的ダメージは少なくできる)。

(民明書房 非モテのためのサバイバルガイド 無敵ゲージを溜めない生き方より抜粋)

*この記事を読んでもチョコはもらえない
 noteでバレンタインデーのタグで検索すると、本命チョコの渡し方とか、学生時代は何個もらったとか別の惑星の話かなという景気のいい記事が並ぶ。

 こういう記事が必要な人もいるだろう。(自慢話はちょっと疑問だが)

 だが世の中そんな楽しい人ばかりではない。なので僕は、今年のバレンタインもチョコを一個ももらえそうにない方に向けてこの記事を書こうと思う。といってもあと数日でチョコを好きな子からもらえる方法とかそんな記事ではない。

 負け犬が傷を舐め合うような、自分の現状をなんとか受け入れて明日も生きていこうみたいな感じの記事だ。僕みたいに恋愛、結婚をあきらめたおじさん、クラスカーストで底辺のぼっち、大学デビュー失敗して家でアニメ見てる人、彼女がいる同級生を尻目に1人部屋で勉強してる人、そんな人に向けて書く。


*お母さんとか職場のおばちゃんからもらうチョコ

 さてまず大事な点だが、チョコを一個ももらえないという概念だが、あなたは自分のお母さんや職場のおばちゃんが義理よーとかいって一斉配布するチョコをノーカンにしていないだろうか。

もしそうなら今すぐその考えは捨てたほうがいい。若い人、特に学生は思春期特有の恥ずかしさでお母さんのチョコなんか恥ずかしい、ださいと考えている方がいるかもしれないが、それは間違っている。

よく考えてほしい。バレンタインに一個もチョコがもらえそうにないあなたのためにわざわざお店に行ったり、手作りしてチョコをくれる人が他にいるだろうか。いないのだ。いないのにお母さんやおばちゃんはあなたにチョコをくれる。

 渡す方はおおげさに思ってないかもしれないが、この誰かのために手間や時間をかけて何かをあげるという行為はめちゃくちゃ尊い。問題はこれに素直に反応する心を、ださいとか恥ずかしいとか言って放っておくと本当に使い物にならなくなり、将来奇跡が起きて彼女なりができてチョコをもらってもどう反応していいかわからず、しょうもない反応をしてパートナーの逆鱗に触れることになるのだ。まず足元からだ。一個もチョコをもらえないのはそういうところなのだ。

 あなたが学生でも社会人でもいいが約一ヶ月後にお返しの日が到来する。お母さんやおばちゃんはそんなのいいわよと思っていても、何か返しがあるとやっぱりけっこう嬉しいものだ。ちょっとしたプレゼントでもお手伝いでもなんでもいい。やってみてほしい。なお職場のおばちゃんとフラグが立ってしまったらこれはまた別の話なので勘弁願いたい。


*まじで一個ももらえない人

 親元を離れている、職場に野郎しかいない、色々な理由で文字通り一個ももらえない人もいると思う。その場合はどうすればいいのだろうか。街に溢れる幸せな光景を眺めて自分の無敵ゲージがガンガン貯まるのを見ているしかないのだろうか。

 そんなことはない。確かにその日いきなり彼女ができたり、知らない美少女からチョコをもらう可能性はゼロに近い。これはもう恥も外聞もなくあれをやるしかない。

今から書く方法は行く時間帯や状況によっては店に迷惑がかかるし、そもそもナンパめいていてひょっとすると店から追い出されるか、出禁になるかもしれないから自己責任で頼む。苦情を言われても一切うけつけない。

 これを見たフェミニンな人たちが騒ぎ出すかもしれないが、これで将来無敵ゲージが溜まった人がどこかで暴れて事件になるのを防げるならいいことだと思いませんか。思いませんか、そうですか。

 まず当日閉店間際にデパートのチョコ売り場に行こう。すると彼氏や旦那さん、友達にあげるためあらゆる年代の女子がまだ受け取りに溢れかえっていると思う。それらは長く見ていると自分にパートナーがいない現実が押し寄せてくるので、素直に祝福してスルーしよう。

 そして売っているチョコで自分がもらったら嬉しいだろうなというチョコを選ぶ。お金を出すのはあなただからケチってはいけない。いいやつを選ぼう。そして売り場に行く。バレンタインというのはデパートにとっても一大商戦だから売り場にいる店員さんは多分仕事もできて可愛い人がたくさんいると思う。その中から自分がもらったら嬉しいだろうなという人のレジに並ぼう。

 自分は今年チョコを誰からももらえない。渡す時一言バレンタインのチョコですだけでいいのでといってもらえないかと。

それ以下でもそれ以上でもいけない。変なリクエストを増やしてはいけない。アイドルの握手会場なら剥がしに裏に連れていかれる事案だ。店員さんによっては緊急ブザーが押されるかもしれない。

 さて店員さんがちょっと笑って応じてくれる可能性はどうだろう。高校生、働き出したばっかりの男ならまだ大丈夫だと思う。おじさんは見た目による。なおその店員さんに惚れてはいけない。彼女はバレンタインに現れたその日だけの天使なのだ。これであなたは、一日じっとしてた人よりは幾分マシになった。話しかけるのが無理ならコンビニでチロルチョコ一個買って、可愛い店員さんに袋にいれてもらう。話しかけなくてもいい。ちょっとアレなら僕チョコもらえないんで自分で買うんすよーとかでもいい。女子との交流があった。これが大事なのだ。

 僕が言いたいのは、バレンタインの日に何もせず無敵ゲージが貯まるのをじっと待つより、せっかくだからかわいい女子に勇気を出して話しかけてみようということなのだ。話された方は迷惑かもしれない。仕事終わりにネタにされるかもしれない。でも変なナンパテクでしつこくつきまとうわけではない。全然知らない女子に一言話しかけて答えがかえってきたという事実でその日のチョコはきっとうまいはずだ。(完)

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