中国大手webtoonプラットフォーム及び制作スタジオ3社に聞く、中国webtoon市場や制作などの現状やニーズに関して

2022年1月7日 16:10

こんにちは、フーモア代表の芝辻です。

去年（2021年）一昨年（2020年）は韓国のwebtoon作品が日本でヒットし、webtoonの市場が形成され、若年層をはじめ多くの読者に受け入れられてきました。
ところが最近日本のwebtoonプラットフォームを見ると韓国作品も多いですが、中国の作品もどんどん入ってきていると思いませんか？

中国でもwebtoonの市場が今年は伸びると予想され、フーモアコミックスタジオのnoteでも何度か中国のwebtoonの動向に関して取り上げています。

今回のnoteはそんな盛り上がりを見せる中国のwebtoonのプラットフォーマーの代表の方々に（2021年5月頃に）ヒアリングをした一部を共有したいと思います。

このnoteの最後の方に書いていますが、ある意味では日本のクリエイターさんにとってはチャンスと言える状態だと言えます。

今週のwebtoonの注目ニュース

kidari studioとkidari entが2021年12月29日に合併をしたことが発表されていました。

kidari studioと言えば、日本のピッコマで「リターン～ある外科医の逆襲～」など、ヒット作を多く持つwebtoonスタジオとして有名です。

kidari studioはlezhin entertainmentを2021年2月に買収し、これによってBOMTOONやDelitoon（※フランス）などのプラットフォームを持ちつつ、自社での制作機能をかけ合わせてwebtoonプラットフォーム兼webtoonスタジオとなっていました。
kidari entは映画やドラマの制作や配給等を行っている会社で、この合併により、総合コンテンツ企業になったというわけです。
既に「不滅の日々」や「世紀の悪女」などの映像化に向けて動いているということで、他プラットフォームでそこまでヒットしていなくても力技でヒットまで持っていくような気合さえ感じます。

そこまで騒がれていないこのニュースをピックアップした理由としては、naver webtoonやkakao entertainmentの2強と言われている中で、私はkidari studioの存在感がより増してくるのではと考えているためです。

1.ヒアリングをした中国大手webtoonプラットフォーム及び制作スタジオ3社

さて今回のnoteの本題にいきたいと思います。今回ヒアリングしたのは以下の中国大手webtoonプラットフォーム及び制作スタジオの3社です。

・漫漫漫画

・冬漫社

・夏天岛工作室

2.中国webtoonの更新頻度について

作品ごとに大きく異なります。
人気作ではない場合は、週一回で更新するパターンが多いです。
人気作である場合、週３で更新するパターンもあります。

3.webtoon制作体制などについて

いわゆる分業性で、制作スタジオで作るケースもあります。また、作家さん個人で更新するパターンもあり、１−２名のアシスタントをつける感じです。アシスタントは基本的には大学生などが多いです。
人気作品となった場合、制作費などの資金提供を受け、プラットフォーム側自社で制作体制を構築してサポートをしていきます。
収益の多くはプラットフォームから支払う制作費と読者の課金（投げ銭）です。そのほか広告収入などもあります。

制作費は作品のクオリティによって異なります。人気作品になると、プラットフォームが制作工程やクオリティなどしっかりと管理をします。

4.中国から海外へのアウトソーシングはするのか？

中国国内では、十分な制作リソースがある状況です。なので、あまり海外などに外注をすることはありません。海外は制作費が高い他、中国国内のwebtoonは絵のクオリティよりも、ストーリーが重要視されます。
また、コミュニケーションの壁が大きく、海外の方が中国文化の部分はどれほど理解できるかは不明です。

5.中国webtoon市場のこれから

中国のwebtoon産業はまだまだこれからの市場で、今ものすごく速いスピードで成長しています。
中国の人気作の海外展開はニーズとしてすごくある状況です。おそらく版権も安く、ストーリー面白いものが多いです。
今中国は日本ほどストーリーを作れる能力がなく、いいストーリーがなくて、困っているのは現状としてあります。

おわりに

最後の「5.中国webtoon市場のこれから」の部分で、制作リソースはあるが、

いいストーリーがなくて困っている

という部分はかつて日本でスマホゲームが流行り始めたタイミングでも同様のことが言われていた様に思います。10年前はスマホゲームでもそのような状況でしたが、今は中国でもゼロからゲームが作れるようになっており、物凄い勢いでキャッチアップをして成長しているのが分かります。
おそらくwebtoonのマーケットがこれから大きくになるにあたり、数年後には中国からも良いストーリーの作品がどんどん生まれてくると思います。
早いタイミングで日本からグローバルに品質の高く良いストーリーのwebtoonをグローバルに出して、世界各国と協業していけると良いなと思っています。

フーモアではこのような内容も含めて、グローバルwebtoonスタジオとして最新かつ最先端の情報を持ちながらwebtoon制作をしています。このような環境で働けるのはある意味でチャンスだと思っています！是非クリエイターの方々のご応募をお待ちしております！

■募集職種
◎制作アシスタント
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◎アートディレクター(作画監修)
　webtoonのクオリティ管理と作画監修業務になります。
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　株式会社フーモア担当：佐々木真史
　TEL/03-6228-4310　MAIL/info@whomor.com

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