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中国webtoonの今!中国では個人がtiktokを使ってプロモしてwebtoonを売っている!

こんにちはフーモア代表の芝辻です。
今年(2021年)はwebtoon元年と言ってもよいくらいの年でした。(※本当は日本には10年前から上陸しているのですが。)年末年始の酒の肴、箸休め(アツコ)的に読んでいただければと思います。来年もwebtoon制作に役立つ情報をクリエイターさん向けに発信していきたいと思います!

今週のwebtoonの注目ニュース

韓国ではwebtoonにOST(オリジナルサウンドトラック)をつけるのは一般的ですが、「俺だけレベルアップな件」のOSTはTHE BOYZという韓国のアイドルがやるようです。2022年2月にリリースとのこと。OSTに関してもかなり詳しいので、また別のフーモアコミックスタジオのこのnoteで取り上げようと思います。

かっこいいですね!

tiktok(Douyin)でwebtoonが読めて、wechatで課金ができる!

さて、今回のnoteはタイトルの通り、中国で個人がtiktok(※中国ではDouyin:抖音と呼ぶ)を使いwebtoonを売っているということなのですが、あまりにもシームレスにwebtoonが読めて課金ができちゃうという内容です。

まずは以下の動画を御覧ください。(むしろこれを見ればこのnoteの言いたいことがわかります)

これは中国のtiktokDouyin:抖音)で日本ではこのような挙動はできませんので、そこは勘違いなさらないようにお願いいたします。このように日本のtiktokではできない機能が中国のtiktok(Douyin:抖音)にはあります。

Tiktok内でシームレスにwebtoonが読める

日本のtiktokでも「漫画」とか「webtoon」で検索をすると、その漫画やwebtoon素材を誰かが編集をしてショート動画になっているケースは見ると思いますが、中国のtiktokでも同様に「漫画」と検索をすると、以下の左のようにwebtoonのプロモーション動画が出てきます。


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それをクリックして動画を見ると普通にtiktokの動画が見れます(真ん中)。
ここからが日本にない機能なのですが、その動画の下に赤いボタンがあり、それをクリックすると、tiktok内のブラウザ?が立ち上がり、普通に縦スクロールの静止画のwebtoonが読めるのです。(一番右)。

この機能は別にwebtoonじゃなくても使えるようですが、単純にtiktokの動画に関する商品などの情報などもこのような形で記事が見れるようにしているんだと思います。

Tiktokから課金機能のあるwechatのアカウントへ飛ばす

先程の画面からの続きなのですが、以下の画像の左のように、webtoonをどんどん読んでいくと、赤枠で囲っている「加微信」(日本語訳:wechatに追加する)という言葉が出てきます。そこをクリックして個人のwechatを立ち上げて(真ん中)、wechat内の検索窓で既にコピーされているテキストをペーストして、該当するwechatアカウントを探す事ができます。(一番右)

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wechatのアカウントの決済機能を使って読者がwebtoonに課金

wechatは決済機能があるため、そこでwebtoonを販売して売ることができます。普通にwebtoonを見せて、続きが見たいと思ったら、個人の読者に課金をしてもらうという感じです。

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なので個人クリエイターや制作スタジオは事前にwechatでこのようなwechatアカウントを取得しておき(中国人での個人情報等が必要)、課金をできる状態を作っておく必要があります。

今webtoonを読む場合は、通常はgoogle playやapple storeからwebtoonが読めるアプリをダウンロードする必要がありますが、中国ではそのようなことはしなくても、みんなが使っているtiktok(Douyin:抖音)とコミュニケーションプラットフォームwechatがあれば、自分で作ったwebtoonを販売できてしまうのです。日本でもそうなるとより良いなと思ったりはします。


webtoonを創る個人や制作スタジオの抱える事情

個人や制作スタジオがwebtoonプラットフォームに対して普通に、webtoonを出しても埋もれてしまうリスクがあります。なので、個人や制作スタジオはwebtoonを売るために自分でプロモを打つか、プラットフォームと事前に条件を握り、独占配信期間などをプラットフォームに対して設け、プロモーションをプラットフォームに打ってもらうとか、いろんな権利を渡してプロモーションを打ってもらうなどしないといけません。またその際、料率も下がったりするなど、個人や制作スタジオはその条件を飲まざるをえないでしょう。

最近独立系の韓国のwebtoon制作スタジオでは、webtoonは24話とか作ってプラットフォームに出すのではなく80~100話作ってしまい、30話無料で公開することで、webtoonプラットフォーム内のランキングの上位に入り、そのランキングからの送客でどんどん上位にいくみたいなことをしていたりするそうです。

もしくは、以下のリンクようにwebtoonを制作する際に同時に映像化を決定させて、いきなりメディアミックス展開をするみたいなことも主流になりつつあります。この記事冒頭のOSTなどもその一環です。

※この記事はブラウザで翻訳して読んでください。

中国ではtiktokからのwechatからのwebtoonプラットフォームに掲載の流れ

中国では本noteで説明したように、tiktokからwechatで課金をして個人でも売るんですが、そこでの読者数や課金のデータを元に快看漫画などのプラットフォームへ掲載(プロモーションを打ってもらう)するなどの流れが既にあるようです。
確かにプラットフォーム側としても、クオリティの維持をする上でもそれは重要な要素なのかもしれません。日本では雑誌により、出版社が編集者を立て、クオリティを担保してきましたが、中国ではそういう文化やビジネススキームがなかったため、作品自体の品質担保としてこのようなステップが生まれたのかもしれません。

おわりに

漫画やwebtoonがそもそも存在しなかった国や地域では今後もこのように私達が想像していないような広がり方がどんどん出てくるんだろうなと思っています。以前、以下韓国のwebtoonの歴史のnoteを書きましたが、

韓国のwebtoonの普及は、
途上国でキャッシュレス決済が普及したのと同じこと

と表現しましたが、グローバルでは更に同じように、日本人ではなかなか想像しづらいwebtoonの普及の仕方をしていくのでしょう。
フーモアではこのような内容も含めて、グローバルwebtoonスタジオとして最新かつ最先端の情報を持ちながらwebtoon制作をしています。このような環境で働けるのはある意味でチャンスだと思っています!是非クリエイターの方々のご応募をお待ちしております!

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 TEL/03-6228-4310 MAIL/info@whomor.com

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