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『料理GO』のウェブトゥーン作家”HO9”さんの作業過程を追う!~ペン入れから仕上げまでの作業例~

こんにちは、フーモア代表の芝辻です。

先日のスケッチアップを使った背景作業例に引き続いて韓国のウェブトゥーン作家『HO9』さんの作業過程を追いながらどうやってウェブトゥーンが仕上げられるのかを見ていきたいと思います。前回の記事は以下。

作業順番はペン入れをはじめとして着色、効果、吹き出し、効果音の順です。

ペン入れ

前回に背景作業とスケッチまでを仕上げていますので、続いてペン入れ作業に移ります。
作家さんによって使うツールの種類は分かれますが、殆どの作家さんはペン入れにGペンツールか丸ペンをお使いになるらしいです。

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ペンツールの太さもまた作家さんによって違いますが、HO9さんはGペンを太さ25くらいにしてペン入れ作業を行うそうです。
ペン入れ作業は当然ですがスケッチのときに比べて細部を生かして細かく、着色作業の際、色が線からはみ出ることが起こらないように・絵がまとまって見えるようにしていきます。

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このペン入れ作業はウェブトゥーン制作過程のなかで一番長い作業過程の一つで、熟達することについてもちろん作業にかかる時間もまた減るようになります。
なので、HO9さんは普段ペン入れ作業の練習を地道にコツコツすることを奨めています。

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基本の色を付けてから、その上に新しいレイヤーを乗算で付けて陰影の表現をしていきます。
この時使うのはレイヤーのクリッピングツールです。

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このツールは下のレイヤーに塗られている領域のなかでだけクリッピングツールを適用したレイヤーが表示されるようにしてくれるツールです。
影の表現によく使われる色は茶色か灰色です。
HO9さんが着色作業を行う際使うペンツールは『不透明水彩』ですが、ペン入れ作業のときと同じく本人の手に合うツールには個人差があるので、同じツールを固執する必要はありません。
どっちから光が差してきているのか、なら影はどっちから入ってくるのかを考慮して陰影の表現をしていきます。
今回は人物が建物の上に立っていて、建物の下から光が差してきているのでそれを考慮しています。
光の表現を入れる際は同じく新しいレイヤーを作ってクリッピング機能を適用し、レイヤーの設定を加算(発光)レイヤーに変えて表現します。

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影と光効果の対比を生かせば絵のインパクトも強くなるのでそれを参考にして作業していくことも奨めています。
本当に色んな着色方法があります。資料の映像でもこちらの紹介でも、何度も繰り返して書いていますが、どちらが正解というものはなく、自分の手に合う方法が一番らしいですね。

効果

その次は絵に効果を入れていきます。

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レイヤーをフォルダーに入れて、そのフォルダーをラスターレイヤーに変換し一つに合わせることで一つの『人物』という名前のレイヤーに仕上げましたね。

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そして腕みたいな『動く』部分を選択、『移動ぼかし』の効果を入れてまるで動いているように見せる効果を入れています。

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走っているシーンなので『パース定規』ツールを使って線を横に引き、さらにスピード感を生かして仕上げです。

吹き出しと台詞

次に吹き出しと台詞ですね。
台詞は可読性の高い、読みやすいフォントを使って入れていきます。

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この講義ではゴシック体フォントを使っています。
フォントを入れて『吹き出し』ツールを使って吹き出しを入れて、誰の台詞なのかをはっきり見ることができるように吹き出しツールからさらに『吹き出ししっぽ』を使ってしっぽを入れて仕上げます。

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効果音

最後に効果音です。
レイヤープロパティの効果項目から『境界効果』を白で入れて、カリグラフィーツールを使って効果音を直接書き込んでいます。

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また、この効果音も先ほど絵に効果を入れたときと同じく追加的に効果を入れるともっと効果音が生き生きしているように見えるようになります。

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スピード感を生かすために使っていた、『移動ぼかし』の効果をこちらにも適応しますと、完成です。
ぜひ制作の際に本記事をご参考いただけると幸いです。

▼引用元


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