YouTube参考資料)ベトナム語基礎講座⑦ ベトナム語の「書く」は「入力」 記号なしはダメ。ゼッタイ。
フーおじさんのベトナム語基礎講座をご視聴いただき、ありがとうございます。これまで「読む」を中心にベトナム語の基礎を学んできました。今回は「書く」について説明します。まず最初にお願いしたいのはベトナム語において「書く」という作業はスマホやパソコンで「入力する」作業がメーンであるとお考えください。
もちろん、「ペンで実際に書かないと覚えない」という方もいらっしゃることでしょう。それは否定しませんし、私も昔はそうしていました。しかし、ネット社会のいま、とりわけIT化が急速に進んでいるベトナム、ベトナム語学習において、ベトナム語入力ができるメリットは計り知れません(逆にできないデメリットも大きいです)。
ベトナム語入力を始めるに当たって、パソコン、スマホでベトナム語のキーボードを設定しなければいけません。Google等で検索していただければ多くの情報が出てきますので、ご自身の責任とリスク判断で機器を設定してください。ここでその方法を全て紹介すると、膨大な量になってしまいます。動画の中ではiPhoneの設定方法及びWindowsのパソコンにベトナム語入力ソフト「Unikey」のインストールが必要であることを説明しました(ネット情報によると、Windows 10以降は内蔵しているようです。ご自身でご確認ください)。そしてTelex方式の入力が超オススメであることも説明しました。これはスマホの入力がTelex方式であり、極めて多くのベトナム人に普及しているからです(Windows方式の入力を否定、批判する意図は毛頭ありません)。
永久保存版)すぐに分かるベトナム語入力
さて、それでは皆さんがTelex方式でベトナム語入力ができる環境を整えたものとして説明を続けます。以下の表は私が作成したものです。なるべくわかりやすくまとめたつもりです。
これは基本中の基本でして、さらに複雑になります。母音記号と声調記号は同時に付くことが多いからです。以下の表を見てください。
全ての記号の組み合わせを網羅したわけではありませんが、イメージは掴めるのではないかと思います。要は最初に母音記号を入力して記号付き母音を作り、その後に声調記号を加えるだけです。先に声調記号を入力して、後から母音記号を加えても同じです。二つの記号が重なるので複雑に見えてしまいますが、最初の表で書いた母音記号と声調記号の入力をそれぞれやるだけです。下の表で練習してみましょう。
VietnamとViệt Namの大きな違い
ベトナム語入力ができるメリットがどれだけ大きいか、試してみましょう。Google検索でVietnamと打ってみてください。以下のページがその検索結果です。英語と日本語の情報ばかりが出てきます。
では次にViệt Namで検索してみましょう。いかがでしょうか?WikipediaもYouTubeもベトナム語の情報が多数出てきます。Vietnamは英語で、Việt Nam
はベトナム語ですから、当然と言えば当然ですよね。辞書サイト、語学アプリもベトナム語入力ができないと使えないものが多いです。
ネット等での情報検索能力が高まることに加え、もう一つベトナム語入力には大きなメリットがあります。それは発音の精度が上がることです。ベトナム語の母音は11個もあり、声調が無変化を入れて6種類あります。例えば、記号なしで「mua」とベトナム語で書いたとしたら、それが「mua(買う)」「mùa(季節)」「mưa(雨)」「múa(踊る)」のいずれなのか、判別できません(文脈で分かることはあるでしょうが)。
「Toi la nguoi Nhat.(私は日本人です)」「Chuc mung nam moi.(あけましておめでとう)」と書くような人は母音記号、声調記号に無頓着なわけですから、ベトナム語特有の発音ができません。きちんと「Tôi là người Nhật.」「Chúc mừng năm mới.(←このフレーズは発音練習に最適です)」と書いて初めて、ベトナム語の奥深さが見えてくるのです。
私がハノイに住んでいた頃、多くの日本人が記号なしのベトナム語を書いていて驚きました。何人かに書かない理由を聞いたら、「ベトナム人も書かない人がいる」「書かなくても分かる」といった返答がありました。
確かに若者を中心に記号を省く人はいます。しかし、ネイティブがめんどくさくて書かないのと、外国人が書かないのは意味が全く違います。やはりそうした人たちは発音に無頓着な印象を受けました。
正しいベトナム語を日本に広めたい
私はベトナム語の”競技人口”を増やし、日本におけるベトナム語学習者のレベルを上げたいと思っています。マイナー言語はともすると既得権益化するので、少し話せるだけでペラペラになったような気になってしまいます。その気持ちは私自身もそういう時期があったので、よくわかります。ただ、それでは正しいベトナム語が広まっていきません。
私もまだまだ発展途上にあり、偉そうなことは言えません。少しでも多くの人がベトナム語に興味を持ち、正しいベトナム語を習得していただければ本当に嬉しく思うので、ベトナム語の普及に努めています。これを読んでくれている方はきっとベトナム語に興味をお持ちの方だと思います。一緒にがんばっていきましょう。
*フーおじさんのベトナム語基礎講座⑦「書く」は「入力」 記号なしはダメ。ゼッタイ。
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